第九章 俺ってやっぱり能無しかもしれない-南 直-
会話ばっかりの話しに…。しかも、説明、わかりづらいかもしれないです。でも最後まで読んでくれたら、嬉しいです‼
あれから俺達は、あの、ダウン着た男から、詳しい説明を受けた。俺達の今と、これからの…。
「フーっ、疲れた。」
「ご苦労様、セイラ。」
「何があったの?ご苦労様って。」
「はい。今さっき居たのは、僕の部屋です。あそこだとゆっくり話せないので、別の部屋に移動しました。詳しく言うと、こちらの、セイラに創ってもらいました。」
んん?部屋を創るって…女の人が一人で⁈
「彼女は、この夢の世界に、部屋を創るという、能力があります。まぁ、皆さんの守護をする、僕を含む5人は皆、能力を持ってます。それでは、自己紹介しましょうか!まずは、じゃあ、セイラっ」
「さっきアンタ、ほとんど話したじゃない!」
「ごめん。簡単でいいからっ。」
「もぅっ。私は、岸 聖羅。能力は、さっきコイツが話したとおり、部屋を創れるのっ。あとは、この髪で、ちょっとね。よっ、よろしく…。」
ー髪が腰くらいまである、女の人。
「じゃあ、次はトウキ。」
「斉藤 冬紀です。足使って、戦えます…?足に触れた対象を眠らせます。どうも…」
ー背の低い、小学生ほどの男の子。
「次は…アラタ。」
「……。」
ー背の高い、マスクをした男。
「んーと…。アラタの名前は、竹内 新です。アラタは、声を聞かせることで、相手を眠らせることができて、普段は、話せないので、代わりに僕が、紹介しました。次はユキヒサ。」
「初めましてっ。早部 雪久です。僕は、手を使う事で、相手を眠らせます。よろしくお願いします!」
ー眼鏡をかけた、好青年…?
「最後に、僕…。名前は…じゃあ、下の名前だけ。蒼です。僕は、人を普通の皆さんの居た世界から、こっちの世界に、運ぶ事ができます。まぁ、その能力を使って、皆さんを、ここまで運びました。よろしくお願いします。」
ー電柱の所に立ってた、ダウン着た男。
いずれも皆、右目が髪で、隠れてる。
「それぞれ、直さんにはセイラ。千尋さんにはトウキ。三里さんにはユキヒサ。伊代里さんにはアラタ。友太郎さんには僕、が付きます。」
俺は、セイラ、さんが、守ってくれるんだよね?女の人…か。うん。セイラさん、きれい。美人さんだよ。
「ここは、夢の世界です。でもそれは、カッコ良く言えば、の話しで、実際はもっと、難しくて、怖い話し。皆さん、寝る瞬間って、わかりますか?あっ、今寝たっとか。普通は、わからないハズです。なぜなら、寝る瞬間、寝る・の神は、意識をこっちの世界に運ぶんです。僕のような能力を使って。そして、起きる・の神が、意識を元に戻す…というような、循環作業が行われているんです。しかし、今回、その神の役割が、真逆になってしまったんです。つまり、寝る・起きる、というシステムの、故障です。こうなれば、普通、寝た状態で夢を見ますが、起きた状態で夢を見ることになるんです。しかも、意識が元に戻らない。そう、夢の世界に、閉じ込められたんです。そこで、僕達5人は、可能性のある皆さんをここに、連れてきました。
あぁっ、もう時間が無いですね。ここからは、さっき言った二人一組で、別れます。質問のある方はそこで、聞いて下さい。それじゃあセイラ、一組に一個、部屋を創って。」
「アンタってホントッ、人使いが荒いわね。」
「ごめん、お願い。」
「もうっ!」
「うっ」
ん?ここ、どこだ?あ、さっき移動したんだっけ?
「えーっと、直さんよね?よろしく。」
「あっ、セイラさん?よろしくねっ」
そっかそっか。俺はセイラさんとだ。あっ、
「あの、セイラさん。俺は今、ヤバイ状況っていうのはわかった。でもさ、可能性って?」
「あぁ。私達5人はね、それぞれ、寝る・に関する能力なの。で、今、起きる・の神を私達の能力を使って、眠らせ、起きた状態で夢を見る…という事が無いように、被害を最大限に、減らしているの。」
「ふーん…」
なんか、大変そう…?
「でも、私達の地からだけじゃ、もう限界なの。現に今、日本の人は皆、この世界に来た。そこで、今寝てる神を、起こしたいわけ。そうすれば、システム治るから。でも生憎、私達の能力は、眠らせる。起こす事は、できない。」
てことは、
「僕達に、それを、起こして欲しいって事?」
「そう。神を起こせる可能性が、あなた達にはあるのっ。だから、アオイは…私達は、あなた達を、他の皆よりは安全な所に連れて来たの。」
「無理だって。俺達ただの人間だし、セイラさん達みたいな、能力とか無いし。第一、神を起こす、とかっ」
「そのくらい、わかってるわ。今のままじゃ、無理。だから、あなた達にも、能力を得てもらうのっ。」
「どうやって?」
「まず、寝てもらうの。そして、夢を見る。そこから、目覚める、つまり、起きる事ができれば、あなたは、もう、能力を得る事ができるの。まっ、私達とは、逆の方法。」
「じゃあ、セイラさん達は、どうやって?」
「私達は残念ながら、起きた状態で夢を見てしまった。そこで、私達は、寝たの。夢を見ながら。」
「よく、わからないやっ」
「でしょうねっ。まっ、これからあなたの、寝る場所を探す。」
「あっ、本当に寝るんだ!」
「はぁ…。」
あっ、ため息つかれた。
「その、寝る場所へ行くまでと、寝てる間が、危険なの。それから、あなたを守るために、私は付いた。さぁ、行きましょうっ」
「あぁ、うん…。」
俺の、友太郎曰く、能無し、な俺では、まだよくわからない。けど、とりあえず、大変&危険な状態、っていうのは、わかった。
今回に引き続き、次回も、セイラ&直達が、活躍!の予定です。また次も、お願いします!