第二章 アナログな目覚まし時計がうざったい
「ジリリリ」
「!…はぁー」
今日も鳴ってしまった。この目覚まし時計は俺が、小3の頃から、現在、高2まで使っている。俺は、この古臭い音が大嫌いだ。耳に触り、鼓膜を削るような、無駄にデカイ音が大嫌いだ。そして、時間が経過するにつれデカくなっていくのが、俺が、二度寝をしようとするのを、邪魔する。
「ジリリリ ジリリリ‼」
「あぁ!うるさいなぁ‼」
だからいつも、乱雑にボタンを殴る。
こんなにも嫌なら、時計を変えれば良い、と思うかもしれない。いや、俺も何度も思った。けれどそれは、俺のプライド(?)が、許さなかった。まぁ、俺の下らないプライドはおいて置くとして、この音が癖になっている気がする。だから、捨てるのもおしくて、変えるに変えられないでいる。
「おーい、アナログくん‼」
はぁー、また来た…
「うっせ、能無し!」
肺に溜まった空気を、二酸化炭素多めに、アナログくんへの仕返しの言葉を吐く。
「脳みそなら、あるよ?」
「いいから黙れ‼」
だが、いつもこんな返事をされる。少しだけ、自分の悪口センスの無さを知る。こんな馬鹿に、言い返されるのだから。このうざったい奴は、南 直。名前は女みたいで、アホなのに、女子にはモテる。意味が分からない。…でもまぁ、鈴木 友太郎という、古っぽい名前に、生真面目に眼鏡をかけたヤローよりは、今の時代、に合った奴なのかもしれない。まぁ、俺なら100万もらっても願い下げだが。「友太郎、早くしてー」
でも、実のところ…
「いって来ます」
「あら、行ってらっしゃい」
少し悔しい。
「おっ!でてきた、おはよ。」
「ん。」
「おー、今日もクールだね!」
「うっせぇ」
やっ、嫌いなことはきらいだが。
俺の家から高校までは、電車を使わなければいけない。だから、30分くらい。そして今は、夏休み。夏期講習。いつもよりは、遅く出ても構わない。が、今日は遅すぎた。このままいけば…急げばギリギリ、間に合うか⁇
「早くは走れ!」
「でも友太郎、俺走って、ついて来れるの?」
「うっせぇ」
「負けず嫌いなんだから」
あぁっ、本当にこいつは腹立つ。常に調子に乗ってる。でも、こいつの言うことは合ってるんだ。こいつは足が早い。足だけでなくても、運動全般良いんだ。だから、こいつが走れば、間違いなく俺は置いてかれる。しかし、認めたくはない。だから、『うっせぇ』と言うしかない。あぁ、本当にこいつは腹立つ。
「鈴木、南、そのまま立ってろ‼」
「はい。」
「えー先生、遅れたっていっても、15分くらいじゃん!ケチ。」
「お前っ、すいません。」
「15分くらい、とはなんだ!後で職員室に来い‼」
「…はい」
「えー!」
あーー、もうっ、またこいつのせいだ。いっつも、悪い方向へと俺を導くのは、こいつだ。
「ちー、反省文とか、面倒臭い」
「こっちのセリフだ!」
結局、反省文5枚で許してもらえることになった。あいつが先生に反抗的な態度を取らなければ、もう少し楽に済んだはずだ。
「えー、直くん反省文?あの先生、最悪〜!頑張ってね!」
………
「南、反省文?ないわ〜、まぁ、ガンバ!」
「直くん、遅刻とか災難ー。ウチが、かわってあげたいわぁー」
「よりによって、あの先生の授業だもんね」
「なあ南、終わったらカラオケいかね?」
…………
「ありがと!でも、本当ダルぅ。カラオケまた今度でいい?今日は、友太郎と2人で、残念会開くから!(笑)」
「おっおう!わかった、またな!」
「友太郎いると、直ノリわるぅ。」
……………
「俺、友太郎LOVEなんで!」
はぁー。なんでだ。別に、頑張れって言ってほしいわけじゃないし、カラオケに誘ってほしいわけでもない。けどなんで、直と俺とじゃこんなにも違うんだ。やっぱり、眼鏡ヤローとは、関わりたくないんだろうか?もっと、直のように馬鹿になればよかったのか?
ーじゃあ、何のために今まで頑張ったんだ?
俺は、アナログの目覚まし時計と同じくらい、こいつが、ーうざったい。
ありがとうございます!
第一章の続きです。5人のうちの1人のお話しでした。これから、どんどん書いていきます。ぜひ、読んでください‼