相川から見た、その日
今回は「腐れ子のイケメソが!」の視点、もとい「相川」の視点です。
side 信也
『ピリリリリ~』
そんなアラームで俺は目を覚ます。
ちなみにうちは4人暮らしではっきりゆうとあまり恵めれてはいない。
父さんは会社の社長で経営困難でろくに収入はない。
母さんはパートでほとんど家にいない。
兄貴はもう学校を卒業したので社会人として働いている。
実質、俺だけで暮らしている。
だけどやっぱり生活は厳しいので俺もバイトをしている。
週5で入っているバイトが今日もある。日月が休みだ。
そんな関係で学校が終わったらすぐにバイトだ。
学校は父さんと母さんの母校の「私立西ヶ丘高等学校」二人がどうしても自分たちが卒業した高校に行ってほしいとゆう理由で、俺は通っている。
そのせいで学力もいまいち。中学じゃだいたい1位とってたんだけど勉強する時間がねえ。
ま、とりあえずバイトに行けねえと。
と思い体を起こすが妙に体がだるい。
風邪だろうか。
風邪だろうが1日でも休んだら意味がねえ。
無理やり体を起こして着替えてバイトに向かう、
「かっこいいお兄さん、俺たちにちょっと金かしてくんねえかな」
そう――カツアゲに遭遇した。
「断る。お前たちなんかに貸す金などない」
こっちはやべえのに金なんて渡せるかってーの。
「どうしてもって言うんだったら、ボコッて金を巻き上げるしかねえか」
そうして不良が俺を殴り始める。
腹を、顔を、何度も何度も。
「軽く痕の残んない程度やんよ。サツに見つかったら面倒だからな」
こいつらほんとに下種だな。だけど肝心の力が出ねえや。
このまんま、ボコされちまうのか…俺。
すると足音がしてきて、
「おお、上玉の姉ちゃんじゃねえか、こいつの代わりに俺たちのストレス発散の道具にでもなってくれんにか?」
逆光で黒髪と女子とゆう以外わからなかった。
「……」
彼女は黙りこみ静かに男たちを見た。
「いざきてみてもビビッて何にも出来ねえのかよ、ギャハハハハッ」
「あんたら男の風上にも置けねえ屑野郎どもだよ」
冷たい眼差しで。
「…っ!ん、だとぉ!このアマ!!」
不良たちはいっせいに彼女に向かって殴りかかってくる。
あぶないっ!と言おうとしたが声が出ない。
彼女は男どもを瞬殺してこっちにくる。
男子が女の前でボコられるとかかっこう悪いな。
そんなことお構いなしに彼女はこちらに向かってきて、
「平気……じゃなさそうね。取りあえず私がよんだ警察がもうそろそろここに来るからここから逃げるよ」
「……はぁ?」
彼女の声は先ほどの男たちにかけた低く威圧感のある声とは違う本来の声であろう綺麗な声が聞こえた。
「『はぁ?』じゃなくて早くここから逃げないと面倒なことになるから」
彼女は俺の手を引っ張り、走り出す。
「おい、ちょっとっ!?」
俺の脳内は混乱しながらもぴっぱられててに着いていく
しばらく走って公園が見えたので彼女と俺はそこまで行く。
「ふぅ、ここまでくれば安全か」
「ハァ、ハァ……あんたいったいなんなんだ、いきなり不良たちを殴ったりして」
おそらくさっきのとこらから80メートルくらいなのに俺は息切れを起こしていた。
「ただのお節介焼さ、それより大丈夫?」
「それより大丈夫?じゃなくてだな、あんたはなんで女なのに不良どもに不可っていったんだ?」
「質問を質問で返さないで、イラッとしたから。以上。それにあなた今風邪かなにか病気っぽいでしょ」
「!?…い、いや俺は別にそんなんじゃねえよ」
図星をつかれてちょっときょどってしまう。
彼女はちょっと笑いった。
俺にはそれが素直に「可愛いな…」と思わせた。
すぐ前にいた彼女は俺の額に自分の額を合わせる。
顔がすごく近い、今までは逆光だの息切れだのでしっかりと彼女の顔を見れなかったが彼女の顔は1パーツ1パーツが整っており、今まであったどんな女子よりも可愛い…と言うよりも綺麗だと思った。
彼女は俺の額から自分の額を離し、目と目を合わせながら、
「ほら、見えなんか張らないでおとなしく病人はおとなしくしておきな」
俺の腕を引っ張りベンチに座らせ、近くあった自販機で何かを買ってきて俺の横に置いた。
「しっかりと水分補給はしておきなよ」
と彼女はそういい立ち去ろうとする。
「ちょっと待ってくれよあんた、ここまでしてもらってさすがに悪い。今度礼がしたいから名前を教えてくれないか?」
さすがにここまでしてもらって何にもしないなんて男としてそんなことはできない。
彼女はまた笑って、
「ありがたく親切としてうけとって、言ったでしょう。ただのお節介焼だって」
そう言って公園の出口向かっていき、俺と彼女の距離が4メートルあたりに差し掛かった時、俺の口は自然と、
「俺の名前は相川信也だ、覚えてくれたらでいい、覚えていた時は俺を頼ってくれ」
すると彼女は少し驚いた顔をし、
「もしも覚えていたら、頼るよ。相川君」
と、そう言って立ち去った。
そして彼女が去っていく背中を俺は静かに眺めていた。春風でなびく黒い髪を見ながら。
彼女が去って数分、俺はとあるところに電話をしていた。
「もしもし、店長ですか?」
『ど、どどど、どうしたんだ相川』
バイト先の店長にだ。
喫茶店の店長……少々怖いなのだがとても気さくで優しい人だ。
「ちょっと風邪こじらせちゃったみたいで、今日は休ませてもらいます」
『なんだ風邪か、いつもバイト時間前にくる相川が遅いからどうしたのかと思っちまったぜ』
「すみません、連絡遅くなってしまいまして」
『おう、気にすんじゃねえよ若造が、ゆっくり水分とって休めよ』
「ありがとうございます、また火曜に」
そう言って電話を切る。
こんくらいしても罰は当たらねえよな、と思いケータイを閉じるとすぐに電話がかかって来た。
母さんから?
「もしもし母s『た、たたた、大変よ』どうしたんだよ!」
『父さんの会社が倒産の危機から逃れてね、大手の【桜花】ってゆう会社の社長さんからあなたの会社と是非契約をって!』
「ほ、ほんとか!?今日エイプリルフールじゃねえよな!」
『嘘ついてどうするのよ、ほんとよ。久々に今日は家族全員そろってお祝いよ』
「わかった」
そして電話を切ってポッケにしまう。
罰が当たるどころか幸福が降って居やがった。
もしかしたらあの彼女は幸福の女神だったらしてな。
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中傷はやめてください。作者泣きます。引きこもりますwww。