第1話 現実の運命
怪能、それは概念を超越した不思議なチカラ。
俺の名前は虚 永遠 十五歳 怪能 : 現実の破壊
どうやら俺は怪能が使えるみたいだ。現実でバグを起こすことができる能力らしい。例えば、壁のすり抜けバグや、一定時間物を止めることができるらしい。ゲームのバグみたいな感じだ。能力を見つけたきっかけは三歳のころ、二階の階段から落ちて、壁に勢いよくブチ当たりそうになった時、気付けば外にいた。三歳ながら死を感じて体に力を入れて無意識に発動したんだろう。
世間はこの超能力を持つ者を怪能使いと呼ぶらしい。
「ア〜だりぃ〜」
「お前が一緒に勉強しようって誘ってきたんじゃん……」
「でも普通に眠いじゃん〜」
「なんなんだよお前……」
二人で勉強会をしている中、愚痴を並べるのはクラスメートの折原刃 十五歳 怪能 : 変わりだす紙の繊維
紙の繊維を変化させ、硬質化させ様々な物を作り上げることができる能力らしい。この能力を応用すれば、刀、弓、槍、なんでも作れるだろう。
「ん、もう五時か」
「長かった〜」
「よし、帰るか」
五時の鐘がなると、勉強用具を片付け、席を立とうとした。
その瞬間だった。
「ギャオオオン!!!」
隣の窓が割れる音と見知らぬ生き物の鳴き声が響く。
黄色い体、ギロギロと動く三つ目、大きい口、ムカデのような無数の足。まさに“バケモノ”という字が似合うような生き物だ。
バケモノの目はこちらに向き、大きな口を開け、食べられそうになり……




