2 〈まだプロローグみたいなかんじで、これからどうなるのか全然分かりません。〉
とことこと功太と帰っていると家が見えてきた。
俺の家は学校から近く歩いて帰っている。
が、毎日見ている光景が今日は違ってた。
家の前に黒いスーツにサングラスという姿の男が立っている。
明らかに怪しくい。
そんな男が自分の家の前に立っている理由は、おそらく日菜子の件だろう。
というか、それいがいない。
ただ一つ問題なのが、仲間なのか、敵なのかが分からない。
が、後者の可能性が高い。
前者の場合、俺と父しか知らない妹の件を他人が知っていることになる。
情報なんかどこからでも漏れはするが、可能性としては低い。
このままなんの情報もなく妹の件をほっとけるはずもなく、接触するしかなさそうだ。
敵の可能性が高い以上慎重にいく必要があるな。
この異変には功太も気づいたらしく、
「おい、お前の家の前になんか変なやついることね?」
と、言ってきた。
「そうだな...」
「大丈夫か?家までついていこうか?」
心配してもらったが妹の件を言うわけにはいかない。
「大丈夫。多分父さんの知り合いだから。」
と、警察である父親を使って、それっぽいことを言っておいた。
「そか、なら大丈夫そうだな。お前の父親警察だもんな。んじゃ、また明日。」
「おう、また明日な。」
ちょうど功太家との別れ道にだったので、ここで別れた。
俺は功太が見えなくなるまで待ってから、帰路についた。
正直ずっと緊張していた。
これから死ぬ可能性もあるが、功太にはばれるわけにはいかない。
ずっと笑って誤魔化しているのは正直辛かった。
功太が帰った今、もう誤魔化す必要もない。
心臓が口から出そうだが、進まなければならない。
日菜子のため。進むしかないのだ。
たとえ、敵であっても...