93Dead『立場逆転』
(いあいいいいいいいあいいい)
望の脳内はヤバイを食らっていた。
人質に取られている状態を見たのは研究者と他の5人が集まっている時であった。
「うっわあああ……希咲君の頭の中多分とんでもないことになってるよ……」
とアンジェリスは引いたように言った。
それを聞いてメガネを掛けた研究者は
「君は何を言ってるんだ! 仲間が人質に取られてるですよ!」
と言ったが和子も
「いや、多分その通りだと思うよ」
と言って指を指した。
すると
思いっきりあそこが勃っていた。
望は
「ぱああああああ……ぱああああああ……」
「あ、ついに言った」
と言った瞬間望は
「オお」
「貴様! 何を言っている!! 自分の状況を考えろ!」
とレアズは激怒した。
しかし
「おいいあ、あおい」
望はリズミカルに変なことを言い出した。
それを聞いて剣子は頭を抱えた。
「こいつ……ついに人の言葉すらも話さなくなったぞ……」
とさらに引いた。
レベッカは
「何で人質に取られてるのに幸せそうなの」
と呆れているとアレックスは
「多分……あれが頭に乗ってるからだと思う……」
と一緒に呆れていた。
すると
(!! ハ!! 俺は一体!! 何だこの頭の柔らかな物は……が俺の頭に!! そしてさっきまで俺は何を話していたんだ!! ああだがたまらん)
と心の中で考えていた。
望は
「これは……ちょっとぐらい……」
とボソッと言った。
それを聞いてレアズは
「チョっちょっとだと? なんのこ……イヤアア!!」
と言って顔を真っ赤にする。
望はいらんことをしていた。
望は満足そうに
「うおおおおおお!! うおおおおおお!!」
と嬉しそうに唸り続ける。
(こんなに素晴らしい!! これは素らしいぞ! これは俺が生涯かけても揉めなさそうな!! 一旦……いや一体なんだこれは!!)
と嬉しそうに考える。
そして
(やはりここは異世界……やはりハーレム……)
と結局そこに辿り着いていた。
近くに和子や剣子、アンジェリスとレベッカとアレックス、研究者が5人ほどいるにもかかわらず
そして胸を揉まれ続けているレアズは
「いやああ……やめてえええ」
と涙目になりながら言った。
それを見て和子は
「糞!! あの男! 最低か! 女の子のなんて!! 腐れ外道!!」
「貴様!! 止めろ!! 人としての尊厳はないのか!」
「糞野郎!」
「クズ野郎!」
「ダメ人間!」
と5人に望は罵倒されるが
(こんなに! こんなに!!)
と集中して聞こえてすらいなかった。
そんな会話を聞いて研究者達は
「凄いぞあの男……人質に取られているにもかかわらず皆の敵意を自分に集中させたぞ……」
「あんなに最低な人質初めて見た」
「同情すら出来ない」
「だが助けないといけないんだよな」
「助けたくないなああ」
と研究者の人達すら望を見てドン引きしていた。
レアズはこんなことに対しての耐性は無かったのであった。
別にベルゲザズにそのような行為を強要されたわけでもそう言うことでの取引に使われたことも無い為男と言うことは初めてであった。
その為、レアズは心の底から屈辱を味わっていたのであった。
「止めろおお……」
「おおおお!! その言葉って……!! いいねえええ!! 最高だあああ!!」
と嬉しそうに言った。
レアズは
「糞おおおお……どうして私が……人質の分際でえええ……」
と泣きじゃくりながら言った。
望は
「これは天国だ!! このままうううううう!!」
と言って今度は頭をスリスリと動かし始めた。
「いやあああああああああ!!」
「すげええええええええええ!! 飽きねえええええええ!!」
と下種は笑顔で言った。
レアズは
「やめてえええ……何でもするからああああ……」
と言った。
望を離せば済むことも忘れてしまっていた。
ただただこの屈辱的状況を何とかしたい一心で言ってしまった。
望はそれを聞いて
「え!! マジでえ!! 最高ジャン!!」
と言って都合のいい事だけが聞こえていた。
レアズは
「ひひひひいいいい」
と泣きながら言った。
すると
「てめえええええ!! いい加減にしろよおおおお!!」
と和子が言って望を
ボコオオオオ!!
殴った。
剣子は
「はあああ!!」
と言ってマジギレズッパアアアンの柄で頭を殴った。
「ぐべえええええええ!!」
と血を吹きながら倒れた。
そして
「この恥さらしが!」
「ボコボコにしてやる!!」
「蹴りいれてやる!!」
とアンジェリスとレベッカとアレックスも混ざって望をボコボコにしていた。
そして、和子はレアズに
「今のうちに逃げて!!」
それを聞いてレアズは
「……わがっだあああ」
と泣きながら逃げて行った。
研究者は
「「「「「いや! 逃がしちゃいかんでしょ!」」」」」
と言って追いかけたが身体能力的にレアズに追いつけず振り切られてしまった。