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91Dead『異世界転生! 希咲 望の大冒険』

「う……うーん」


望はやっと目覚めた。

そして


「……ここ……知らない天井……」


とベタなことを言って起き上がる。

すると望はあることに気づいた。


「!! 肩痛くな!!」


と言って自分の肩を押さえる。

痛みは走らないが何故か包帯を巻かれていた。

その為、


「ウリャ!!」


と包帯を無理矢理取った。

すると


「!! 全快……だと……」


と望が驚くべきことが怒った。


「まさか……あんな傷で後すら残らないなんて……あり得ねえぞ……」


と驚いていると望は


「まっまさか……俺は……異世界転生したのか……」


と流行のことを思い出した。

望は


「つまり俺は死んだのか……だが……ウウウウ……やっとだ……やっと……」


と涙を流しながら


「ヨッシャアアアアアアアアアア!!」


と喜んだ。

望は


「つまりここは異世界であり俺Tueeが俺には備わってる!! そして現世の知識で無双ハーレムを作ることも可能だ!! やはり死ぬかゾンビ化の選択肢は間違ってなかったんだ!!」


と身悶えするほど大喜びしていた。

そして


「まあ喜ぶのもここまでにして……そろそろ……」


と立ち上がり


「異世界人に1+1=2って教えてあげるか」


と偉そうに言った。

そして、近くで眠っていた俊敏性犬に気づかずに部屋を出た。


---------------------------------------------------------------------


『レアズ……分かるな……奴らの動きを探ってこい、もし聖草が手に入るのなら奪うんだ……お前なら出来るな? もしくは奴らの中の誰かを殺して戦力を奪え」

「これが私の命じられた任務……必ず成功……絶対事項」


と1人でブツブツと言っていた。

彼女の名前はレアズ

レイビン家に引き取られた孤児の少女であった。

彼女は孤児院の中でお姉さんの様な存在で皆の世話係をしていた。

孤児院の子ども達とは仲が良く慕われており別れる際、皆と一緒に泣いた程であった。

そして、彼女はベルゲザズと呼ばれる男に


「俺のことは父親と呼ぶように……まずはお前に簡単なことをやってもらいたい」

「簡単なことですか? 何ですか?」


と聞いた。

ベルゲザズは


「それはね、鏡の自分に向かってあなたは誰ですかって毎日10回聞くことだよ、出来るね? そしたらご褒美に君のいた孤児院に遊びに行こう!」


と優しく微笑みながら言った。

それがどんなに危険な行為なのかを知らないレアズは


「分かりました! それぐらいなら私にも出来ます!」


と言って喜びながらそれを実行した。

レアズは忘れないでそれを実行した。

孤児院の皆と会いたいという想いを持ち

だが、彼女はそれを続けていく内に鏡に映る自分が誰であるのかが分からなくなった。

そして、レアズは


「お父さん……鏡にいるのは誰? 私すごく怖いの……」


と震えながら聞いた。

ベルゲザズは


「それは君自身が写っている者に聞くべきことだよ……私が答えることでは何だ……すまないが力になれないよ……」

「分かりました……自分で聞いてみます」


と言ってレアズはその言葉を鵜呑みにして聞き続けてしまった。

そして、それを続けて言った結果、レアズは自分自身さえも分からなくなってしまった。

レアズは


「私は誰……私はだ……れ……」


と放心しながらつぶやいていた。

するとレアズは


「どうしたんだい? 君……可哀そうに」


と囁いた。

レアズは


「あなたは誰!」


と警戒しながら聞いた。

ベルゲザズは


「大丈夫……私は君が誰なのかを教えに来たんだよ」


と言った。

レアズは


「……本当に……」


と警戒しながら聞いた。

ベルゲザズはにやりと笑いながら


「そうさ、よく聞くんだ……君の名前はレアズだ」

「レ……アズ……」


と震えながら言った。

そして


「私は……レアズ……私は何のためにここにいるんですか……」


と聞いた。

それを聞いてベルゲザズは


「君はね……私に言われたことを確実に実行するためににここにいるんだ……」


と言って彼女に役目を与えた。

レアズは


「あなたに……言われたこと……」

「そうだよ、そして私は君のお父さんだ……お父さんの言うこと聞けるかい?」

「……うん……」

「そう……お父さんの言うことは絶対だ」

「絶対……」

「君はこれから行く場所で人を殺すんだ……良いね?」

「……うん」


そして、ベルゲザズはある地図を渡した。

そこは、レアズが元いた孤児院の場所であった。


「まずは地図にかかれた場所へと行って貰う……私がまずはその場所へと連れて行こう……そしてこれからは自分で勉強して覚えてお父さんの役に立つんだよ……いいね?」


と言ってレアズを孤児院へと向かわせた。

そして


「あ! お姉ちゃん!」

「レアズお姉ちゃんが帰ってきた!」

「おねえちゃああああ……」


ズパン!


「え……」


ブシュウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ!!


1人の子供はレアズに首を斬り裂かれてしまった。

そして


「あ……あ……ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」


と言って他の子ども達も孤児院の大人達悲鳴を上げて逃げ出した。

だがレアズは止まることなく子どもも大人も殺して行った。

そして


「これで全員……任務完了」


とつぶやいて帰って行った。

だが


「ドっどうして……どうしてレアズ姉ちゃんが……」


と1人の少女が泣きながら蹲っていた。

そして、


「きっと……きっとお姉ちゃんは行った先で変えられてしまったんだ……許さない……レイビンとかいう奴等……全員許さない……」


と1人怒りが込み上げながら蹲っていた。


「レアズ……よくやった」

「ありがとうございますお父さん」

「……」

「どうかされましたか?」


と黙ったベルゲザズに聞いた。

ベルゲザズは


「やはりお父さんは止めろ……気味が悪い……」


と毒を吐いた。

レアズは


「ではなんとお呼びしましょうか?」

「お父さん以外なら何でもいい」


と言ってベルゲザズは仕事に戻った。

レアズは


「分かりました」


と言って部屋に戻った。


------------------------------------------------------------------------


こうして彼女はベルゲザズの駒としての役割を果たすため今も研究所に潜っているのであった。

レアズは


「確か……1人バカがいるからそいつには関わるなと言われている……何が起こるか分からないと……あの方の言うことは絶対……」


とつぶやいていると


「ねえ、お姉さん! 知ってる! 1+1って2なんだよ!」


と望が話しかけた。

レアズは


「……はあ」


流石に乾いた返事しか出来なかった。


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