87Dead『拳で殺すメイド』
5人はスーパーから出て目的地に向かうよう準備をしていた。
そして
「皆、行くわよ」
と言って運転席に座ってレベッカが言った。
それを聞いて3人は
「「「はい!」」」
と言って望は
「いいだい」
と言って肩の傷を押さえていた。
そして
バコオオオオオオオオオオオオオン!
「!! 新手のゾンビ!!」
と大きな音に気づいてレベッカが声を上げると
「ちょっと待てええ!! 何俺を置いて行こうとしてんだ!! 開けろ!!」
とアレックスが怒りながらドアを蹴っていた。
レベッカは
「全く、凹むじゃない」
と言った。
それを聞いてアレックスは
「俺を置いて行こうとしやがって!! 俺が凹んだわ!!」
と怒る。
望は
「凹むだけに?」
と言ったら。
「バカなこと……って希咲その傷どうした?」
と聞くと望は
「ゾンビに……」
「襲われそうだったので私が銃で撃って無理矢理躱させました」
と言われた。
望は
「チッ」
と舌打ちをするが
アンジェリスは抓る
「うぎぎぎいぎいいいい!! いだいだい!!」
と言って望は普通にアンジェリスの手を離させようとする。
アレックスは
「……よく分からんが無事で何よりだと言えばいいのか?」
と呆気にとられながらも納得した。
そして
「とっ取り敢えず乗せろ!!」
と言って車にしがみ付く。
そしてレベッカは
「取り敢えず離れてくれる? ドア開けられないでしょ?」
と言ってアレックスはそれを聞いてドアから離れた。
そして、レベッカはドアを開けてアレックスは入った。
「糞! 全く!」
と不貞腐れながらシートに座る。
そして
「まあ、これでエロ本は手に入ったし……あ!! あの野郎が持って行ったままだ!!」
と望は今更にエロ本を取られたままであることに気づいた。
「皆!! 忘れ物!! 早くR-18コーナーへ!!! 早く!! 時間が無いぞ!!」
と声をかけたが
「じゃ! 出発するね!」
「ちょ!! ま!!」
と言っている間に車は発進してしまった。
そして、スーパーの出口まで走って行った。
道中ゾンビに会うことは無かった。
入るまでに多くのゾンビを撥ねたが、流石に全部を撥ねれるわけではなかった。
それにもかかわらずゾンビは見当たらなかった。
望は
「ゾンビいないしR-18コーナーに行かない?」
と言ったが
「次を右に曲がれば出口ね! でもなんでゾンビがこんなにいないのかしら?」
とレベッカは不思議そうにした。
それを聞いてアレックスも
「確かに……いくらなんでも居なさすぎる……」
と不審がっていた。
そして、右に曲がりエントランスホールへと入るとそこには1人のメイドがいた。
それを見てアンジェリスは
「あ!! あれはエイズア!! ベイエーンのメイド!!」
と言った。
それを聞いてレベッカとアレックスは
「まさか!! どうしたここに!!」
「何故従者が!! それに隣にいる少女まさか!!」
と言うと
「ああ、さっき会ったよ」
と和子が言った。
「「「え!! 会ったの!!」」」
と3人はビックリしていた。
すると望は
「あ!! あれは!!」
と言うとエイズアの手元に先程のエロ本があった。
望は
「降ろして!! 降ろして!! エロ本が!! エロ本があああああ!!」
と叫ぶが
「いや! エロ本流石に諦めろよ!!」
とアレックスも言ったが望は
ブ―――――ン
と窓を勝手に開けて
「エロホオオオオオオオオオオオオオオオオン!!」
と言って飛び出した。
それを見てレベッカは
「バッバカ!! 何をしているの!!」
と怒りながら望に車が当たらない様に止めた。
それを見て和子と剣子とアンジェリスは
(((あれがゾンビになってもいい人間の行動か……)))
と呆れていた。
そして、エイズアは
「お返ししますね」
と言って袋を望に渡した。
「ありがとう!!!」
と言って望は嬉しそうにする。
すると
「グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!」
と巨大ゾンビが走ってやってきた。
それを見てレベッカは
「危ない!! 希咲!! 早く車に!!」
と言ったが明らかに車との距離があり間に合わなそうであった。
そして
「ガアアアアアアアア!!」
と声を上げながら望とエイズアの方へと飛び込んできた。
そして
ズガアアアアアアアアアアアアアアアアアン!!
と地響きを鳴らして砂埃が舞って巨大ゾンビは吹っ飛ばされた。
そして、砂埃が消えるとエイズアは拳をまっすぐに巨大ゾンビの方へと突き上げていた。
望は
「エロ本! エロ本!! 会いたかったよエロ本!」
と言って袋を抱きしめていた。
それを見てアレックスとレベッカは
「俺達あれに勝てるのか……」
「さあ……さすがに規格外過ぎよ」
と引いていた。
エイズアは
「すみません、返し忘れていました」
「全く!! 汚らわしいわ!! それは!! でも……ありがとう、エイズアを助けてくれて」
と後ろに隠れていたベイエーンが言った。
望は
「え? 何て?」
と聞き返すが
「な! 何でもないわよ!! 行くわよエイズア!」
と命令を出してエイズアは
「ハ! お嬢様!」
と言ってベイエーンを抱えて走って逃げた。
アレックスとレベッカは呆気にとられていた。
すると和子は
「なるほど……だからゾンビはいなかったのか……」
と言った。
レベッカは
「ドっどういうこと?」
と聞くと和子は
「周りを見て」
と言った。
すると周りにはゾンビの死体に山で形成されている状態であった。
それも鋭い剣や銃で撃ったのではなく殴られたような形跡とジャーマンを食らったような形跡であった。
アレックスは身震いをしながら
「バッ化け物め」
と引いていた。
望は急にハッとなり
「あ!! あのおじさんにエロ本渡さんと!」
と言った。