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80Dead『館内アナウンス』

望はアレックスを探していた。


「アレアレエエ!! どこおおおおお!! いったいどこ行ったのおおおお!! 私寂しいいい!」


とまるではぐれた恋人のように


「酷い!! 私のこと見てるって言ったじゃない!! あれは嘘だったの!!」


と言って顔を手で覆って泣くふりをする始末であった。

そして


「……うーむ、こうしてもツッコみが来ないということはこのコーナーから出たのだろうか……」


と悩んでいた。

望は


「あれ……これってチャンスじゃね!! このままゾンビに突っ込んだらゾンビ化は必須じゃね!!」


と気づいて外に出ることにした。

だが


「どうして俺が出るときはゾンビがいないのだろうか……何かの因果で会えない様にされているのだろうか……」


とゾンビが見当たらない事に少し不安を感じていた。

だが


「めげるな俺! 落ち込むな! ゾンビと会えばいいだけの事!!」


と言って探していた。

すると


「何だここ?」


と見た先にデパート放送室と書かれた部屋があった。

望は文字が読めなかったが、


「良くわからんが……入ってみるか」


と言って望は部屋を開けた。

しかしやはりゾンビはいなかった。

望は仕方なさそうな顔をしたが


「取り敢えず探ってみるか」


と言ってそこにはいろいろな機材があり望にも少し分かりそうなものが置いていあった。


「ここは……監視室かな?」


と思って機材を見て言った。

だが全て英語で表記されている為望には理解が出来なかった。

仕方なさそうに


「仕方ない……色々と触ってみるか」


と言って勝手にスイッチを押して言った。

すると


キイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイン!!!


「うっさ!!」


とマイクの音量調節で最大にして鳴らしてしまった。

近くにいたゾンビたちはその音に引き寄せられていった。


「うーむ……カメラの見方が分からん」


と言って色々とスイッチを見たが


「これか?」


と言って館内放送のスイッチを押した。


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ピイイイイイイイ!


「??」

「館内放送?」

「もしかして生きている人が!」

「そうかもしれないよ!」


とレベッカと剣子と和子とアンジェリスは可能性を信じた。


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「あら? まだ生きてる愚民が?」

「そのようですね」


とベイエーンとエイズアが乾いたように言った。


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「糞!! 助けたいが今はそれどころじゃ!!」

「グガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!」


とアレックスは嘆く。


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「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛」


と放送室に向かっていたゾンビは設置されていた放送スピーカーに方向を転換した。


----------------------------------------------------------------------------------------------------


(違うのだろうか……カメラが変わる気配がしない……これじゃゾンビがどこにいるか分からない……)


と考えて色々と見ているとテレビがあった。

望は


「……」


ポチ


と取り敢えずスイッチを入れた。

すると


『アッーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!! 止めろ!! ワシにそんな!! そんな趣味はあああああああ!!!』

『どうしたんですか? 社長? 平社員の私のがそんなに屈辱ですか? いつもブラックを強いてるじゃないですか! 俺のこれも強いてやる!!』

『あああ!! UOOOOOOOOO!!』


と歓喜の声をが響いた。


ブチ!!


望はすぐさまテレビを消して


(無かったことにしよう)


と思った。

そして


(取り敢えずボタンは戻そう)


と考えてすべてのボタンを元に戻してから部屋を後にした。


------------------------------------------------------------------------------------------


『アッーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!! 止めろ!! ワシにそんな!! そんな趣味はあああああああ!!!』

『どうしたんですか? 社長? 平社員の私のがそんなに屈辱ですか? いつもブラックを強いてるじゃないですか! 俺のこれも強いてやる!!』

『あああ!! UOOOOOOOOO!!』


「……」

「まあ……死ぬかもしれないしね」

「そっそうだね」

「人それぞれ」


と4人は聞かなかったことにした。


--------------------------------------------------------------------------------------------------


『アッーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!! 止めろ!! ワシにそんな!! そんな趣味はあああああああ!!!』

『どうしたんですか? 社長? 平社員の私のがそんなに屈辱ですか? いつもブラックを強いてるじゃないですか! 俺のこれも強いてやる!!』

『あああ!! UOOOOOOOOO!!』


「……今のは?」

「ンフフフフフフフフフフフフフ! さあ?」


ベイエーンは分からずエイズアはひっそりと笑った。


-------------------------------------------------------------------------------------


『アッーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!! 止めろ!! ワシにそんな!! そんな趣味はあああああああ!!!』

『どうしたんですか? 社長? 平社員の私のがそんなに屈辱ですか? いつもブラックを強いてるじゃないですか! 俺のこれも強いてやる!!』

『あああ!! UOOOOOOOOO!!』


「……よーし、これで集中して闘えるぞ」

「グアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」


とアレックスは戦いに集中した。


--------------------------------------------------------------------------------------


「ダメだ……ゾンビがいない」


とゾンビ達はスピーカーに向かったため望は出逢うことなく進んで行った。


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