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67Dead『隠し扉』

和子はエルゲスターに


「実はこの教会内に勝手に入ってしまったのがその希咲 望って人なんだけどね、レイビン家が作ったゾンビを操るボタン? ってのを踏み壊してしまって……」


と言った。

それを聞いてエルゲスターは


「ふっ踏み壊した! どういう経緯で!」


と聞くと


「なんか襲ってくるゾンビ犬に向かって走り出した時に……」

「!!」


とエルゲスターはそれを聞いて唖然とした。


「そっそれは本当に……大丈夫なのか……なんというか計画的に行った行為なのか?」


と聞くとアンジェリスは


「うーん、どうだろう……望の異常行動はいつものことだし今回の教会内に入ったのも正直あまり驚きはなかったかな……正直またかと思ったし……」


とうんざりしながら言った。

アレックスも


「確かに俺らから見てもあいつは何かが違う気がする……もしかしたらゾンビ化していくこの現状に恐怖していない節があるな……」


と言った。

レベッカは


「確かに、私が初めて会った時もクリーチャー型ゾンビに突っ込んで行ったし……思いっきりがいいのかしら……」


と悩んでいた。

剣子はそんな中


(ここまで不審に思っていたとしても望がゾンビになろうとしていることを言ってしまってもいいのだろうか……だがあいつには生きて罪を償って貰って欲しい、ここで殺すのも良くない気がするしなあ……俊敏性犬もいるし)


と悩んでいた。

エルゲスターは


「まあ、確かにこんな現状で吹っ切れてしまっている部分はあるのかもしれないね……噛まれたときは噛まれた時だと思ってるのかもしれない……会った事ないから何とも言えないし」


と言った。

それを聞いて皆は


「まあ確かに望は異常だけどここまで来た仲間だしここで死なせるのは嫌かな」

「それに厄介者もいなくなってしまうと寂しいし」

「そうだな、迷惑もかけられたが助けられたこともある……」

「全部意図としてないけどね」


と言って望を助ける為に皆動こうとしていた。

剣子も


「そうだな……助けれるなら助ける! それが普通だし仲間だ!」


と言って納得した。

エルゲスターは


「私も少し興味がある、一度会ってみたいものだ」


と言って笑っていた。

エルゲスターは


「それで、どこに行ったか当てはあるのかい?」


と聞いた。

和子は


「うーん……どうだろう……変な子としてそうだなあっとは思うんだけど……」


と言った。

レベッカも


「確かに……噛まれてゾンビになっていなければいいんだけど……」


と心配していた。

それを聞いて


「それなら聖草を少し渡しておこうか? 君達ならば安心だしこの地獄と化した世界を救済するには私があれをずっと隠すわけにはいかなくなった、栽培はするつもりなんだが何処か安心出来る機関に預けて元の世界に戻さないとね」


と言った。

それを聞いて


「い! 良いんですか!」

「ありがとうございます!」


と言ってアンジェリスと和子が嬉しそうに言った。

アレックスは


「確かに……ここで隠していても状況は変わらないだろうし……本当にもらってもいいのですか?」


と再度確認した。

エルゲスターは


「ああ! ぜひとも!」


と笑顔で答えた。

レベッカは


「ありがとうございます」


と言った。

剣子は


「ここで重火器は危ないだろう……ゾンビが入ってきたら私が斬り倒す」


と言って刀をエルゲスターに見せた。

エルゲスターは


「ありがとう! 頼もしいよ」


と言って嬉しそうにした。

そして


「こっちだ! こっちの隠し扉がありそこの中に聖草がある! 来た場所を戻ることになるが少し道を変えればあの不気味の声を避けて行けるだろう!」


と言って案内しようとした。


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「……ゲーム感覚で色々探ってたらなんか……隠し通路みたいなの見つけた」


と望が色々物色したように部屋の中は散らかっていた。

望は


「まさか! この中には隠しゾンビがいてボス戦みたいなことが起こるのか! もしそうならば俺は今度こそゾンビになれるぞ! ウヒヒヒ!」


と言って中に入ろうと隠し扉の向こうの通路を渡ろうとした。

その時


「……暗いな……」


辺りが見えずどこを進めばいいのか分からなった。

すると望は


「こんな時は! 100円ライターだ!」


と言ってポケットから安物のライターを取り出した。

望は笑いながら


「あの時のコンビニで実は勝手にパチッて良かったぜ!」


と言って火をつけて奥へと進んだ。

すると真っ直ぐな道が見えてきた。


「なーんだ、このまま進めばいいのか……だが、油断したら転ぶ可能性もあるしライターは着けていよう」


と言いながら歩き続けた。

するとすぐに部屋の様な広い場所へと出た。

そこには


「……何てことだ……こんなことが許されるのか……いや、あいつらが言う神の正体が分かったかもしれない……」


といつになく真剣な表情をした。

そして望はその部屋のある物を見て行った。


「まさか教会が大麻を所持しているとは!!」


と言った。

部屋には隙間なく大量の草が生えていた。

望はドン引きしながら


「まさか! よく芸能人や追い詰められた人がこれに手を出すのは神だのなんだのを言われてそれに乗っかってなのか! なんて最低な! 糞! こんなことが許されていいのか!」


と1人で激昂していた。

そして


「ま! 俺には関係な……熱!!」


と言って持っていた100円ライターを落した。

火をつけたまま。


ボオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!


ライターの火はすぐさま草に引火した。

そして隙間なく生えていたことが災いしたのか一気に近くの草にも引火していく。


「アアワワッワアッワアアアアアアア!!」


望は震えながらその光景を見ていた。

そして


(これは……大麻を燃やしてしまった……空気を吸うと幻覚症状で苦しみ炎の苦痛で苦しむ……それにこの火力だと俺はきっちり死ぬことが出来るかも不明……そして、バレれば大麻を燃やしたことにより弁済を言われる……畜生が! こうなったら!)


すぐさま落ちていた100円ライターを取った。

そして望は後ろを向いて


「しーらね!!」


と言って逃げ出した。


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