表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

64/470

64Dead『聖草』

「これは昔の話だ……」


と言ってエルゲスターは話しだした。


内容はこうだった。


遥か昔にある国で王が贅沢を肥やしていた。

その為民達は上に苦しみ病に侵されていった。

だが王はそんなことを気にも留めなかった。

それを止めようとする者もいたが気にくわないという理由で反乱者とみなして処刑していった。

中には裏で王を暗殺しようとする者もいたが王は狡賢くて反乱者の目の前で八つ裂きにして処刑したり拷問を見せつけて恐怖を与えて行った。

次第にその恐怖に耐えきれず皆その王の強いた世界を受け入れて行った。

だがある日のことだ、王にもどうすることも出来ないことが起きた。

天の神が王の蛮行に怒ったのか天井から炎の玉が振ってきて地面を抉った。

民はほとんどが焼け死んだと思われたが死んだと思われた民がいきなり動きだした。

襲われて同じようになった民もいれば何とか隠れることが出来た民もいた。

王の屈強な兵士達は王を守るために立ち向かったが民達は襲っていった。

そして襲われた兵士達は明らかに民より強いにもかかわらず簡単に死んでいった。

そして、その屈強な兵士達すら民と同じように動き出した。

そして、戦線は崩壊し王は震えながら死を待つだけになった。

しかし、1人の戦士が現れて王を守る為抗い続けた。

その戦士は王に言った。


「これは民があなたへの恨みで動いた呪いだ! あなたが考えを改めない限りこの地獄は続く!! どうかこの戦いが終わった時! その時は民のことを考えて行動できる王になってください!」


と言った。

王は涙を流しながら同意した。

そして、その戦士は民や兵士に襲われながらも戦い続けた。

そして変貌した民や兵士を倒し終わるとそのまま息を引き取った。

その戦士は変貌した民や兵士のようになることは無かった。

そして、王はその戦士の墓を作り残った民達と一緒に国を復興させた。

そして、天から落ちた炎の玉の場所を見ると一つの石があった。

王はそれを恨みの石と名付けて地下深くに封印した。

そして、国が完全に元の状態へと戻り王も民達のことを思う素晴らしい王になった頃戦士の墓に大量の草が生えた。

王はその草を摘み調べさせた。

そして、地下に封印していた恨みの石によって1匹の鼠が狂暴化していたのを見て捕獲し草を食べさせるとそのネズミは元の鼠へと戻ったのであった。

そして、王はより一層恨みの石を厳重に封印して閉じ込めた。

そして、鼠を元に戻した草の名を聖草と名付けて伝統として教会に保管し育てるように命令したのであった。


-------------------------------------------------------------------------------------------


と話した。

エルゲスターの話を聞いてアンジェリスは


「なるほどね、今となってはそれがただの隕石で付着した細菌がその民や兵士たちを狂暴化させたっていうのも分かる、今のゾンビ化と同じように……そしてその戦った戦士はその細菌に対して対抗出来る抗体があったということが……でもそれならお父さんの研究を使う理由にはならないんじゃないの? お父さんは妹の病気を治すための薬を作ってたのに……」


と疑問に思っていた。

エルゲスターは


「恨みの石は時が経つにつれて効力を弱めていったらしい、今では体を蝕むぐらいしか効果がなかったんだ……多分その効力を戻すために君の父親の再生医療が必要だったんだろう……そして見事に嵌めてその菌の効力を復活させたということだろうな」


と言った。

アンジェリスは


「だったらその聖草効かないんじゃないの? もう別の細菌として進化したんじゃないの?」


と聞いた。

エルゲスターは


「おそらく、再生医療に用いたのは細菌自体にだろう……細菌を再生させる為にそれを用いたからこの聖草の効果があったんだと思う……とにかく私と弟のライベダとナンシーで昔からその聖草を守り育てていた……その恨みの石を守りながらね……だがそんな時妙な連中が来たんだ……」


和子は


「それがレイビン家だったんだね……」


と聞いた。


「ああ……」


更にエルゲスターは話を続ける。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ