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61Dead『探し人』

その頃一方望は


ジャーーーーーー!


「フー! スッキリ!! 尿意が限界だった後のション便はさいっこうだ!!」


と望は言って伸びをした。

すると


「そこの君!」

「ん?」


と突然神父の男性に話しかけられた。

神父は汗だくになりながら


「ナンシーを知らないか!」


と突然聞いてきた。

望は


「誰っすか……その人は……」


と面倒臭そうに答える。

だが神父は血相を掻きながら


「本当か! 本当に知らないのか!! 嘘を言っていないのか!! 教えてくれ! ナンシーを! ナンシーを早く見つけないとゾンビになるんだ!」


と望の肩を持って揺さぶりながら言った。

望は


(なんだよこいつ……うるさいなあ……あれ? こいつ今なんて言った?)


と少しハッとなり望は


「詳しく聞かせてくれないか? 話を聞かないと何も出来ないとは思わないか? あなたはさっきから名前しか言っていない……何処で何をしていたのかを話さないとあったかどうかも分からないと思うよ? 一旦冷静になろう、時間が無いんだろうけどだからこそ冷静にならないと」


と言って望は神父を宥めた。

神父はその言葉を聞いて


「! ……そっそうですね……申し訳ありません……」


と言って謝罪をした。

望は


「良いんですよ、冷静になりましたね? なら話してみてください……急いでるでしょうから何処で何をしていたのかを」


と聞いた。

神父は深呼吸をして


「実はナンシーと言うシスターが居ましてこの町がゾンビで溢れる前から私と一緒にこの教会を構えていました、そのものがゾンビに噛まれてしまい手元に聖草というあのゾンビの状態を防ぐことの出来る草が無く進行を遅らせる聖水しかなかったのです、その為彼女は動けそうになかったので私が取りに行く間に教会の入口の長椅子に座って待ってもらったんですが私が戻ってきた頃にはもういませんでした、先程兄にも話して探して貰ってるんですが全然見つからないのです……」


と言った。

望はそれを聞いて


(……もしかして荒れ死んでなかったの? え? あれ死んでなかったの? 何だよ畜生が! なら隠す必要ないじゃないか!! あのアマが!! 紛らわしいことしやがって!)


と1人でイライラしていた。

だが


(いや状況はむしろ悪くなった……俺がロッカーに隠したことによって俺が今まさに追い詰められたぞ! だがこいつは俺がロッカーに隠したことを知らない……なら少し遠回りをして元の場所に戻りロッカーなどを探してみるとか言い出せばきっと俺のせいにはならんだろ……それに俺がトイレに行く為に入った扉以外にも扉があった! ならそこから出れるようにいけばもしかしたら! それにゾンビになってる可能性もあるのなら適当に散策をすればゾンビに鉢合わせする可能性もあるしその時言い訳できる!)


と考えて


「それなら僕見ましたよ!」


と言った。

神父は嬉しそうに


「それは本当か!! 良かった!! 直ぐに案内してくれ!」


と言った。

望は自信満々な表情で親指を立てて


「ああ! 任せろ!」


と言って神父より前に立ち


「俺の後について来い!」


と言って歩き出した。


-----------------------------------------------------------------------------------------


その頃6人と1匹は教会に入り望を探すことになった。

ジェイスは


「あの……その希咲? って子はいつもこうなのかい?」


と聞いた。

和子は


「まあそうだね……うん……」


と言って疲れたような表情をした。

他の皆も同じような表情をしている。

ジェイスは


「ならさすがに放っておけばいいんじゃないのか? 勝手なことをされたら君達の命だって危ないかもしれないのに……冷たいことを言う様だけど……」


と聞いてみた。

剣子は


「まあ普通はそうなんだろうけど……それでもなあ」


と頭をポリポリ掻きながら言った。

和子も


「私も剣子ちゃんも希咲君と同じ生徒なんだよねえ……知り合ったのこの悲劇の後だけどそれなりに希咲君も頑張っている時もあるし……」


と言った。

アレックスもレベッカも


「俺らも助けられたようなことはあったしな」

「ええ、イカレタ行動のおかげで……」


と頭を抱えて行った。

ジェイスは


「イカレタ! それって本当にいい事なのか!」


と当然の疑問を抱いた。

すると俊敏性犬は


「ガウン! ガウン!」


とジェイスの方を向いて吼えた。


「うお! 何だよこいつは! 本当に噛まないんだよな!」


と聞いた。

和子は


「希咲君の言うことしか聞かないんだよ……その子……だからっていうところもある……」


と言った。

ジェイスは


「何なんだ……その希咲ってやつは……」


と引いていた。

すると


ガコンがコン!


とロッカーが中から叩くような音がした。

ジェイスは嫌な予感がした。

その前には和子が立っていた。


「いったいどこに……」


と和子は話していたせいか気づいていなかった。

ジェイスは


「おい……和子……」


と言った瞬間


バコン!!


「ガアアアアアアアアアアアアアア!」


とシスターの服を着たゾンビが和子を襲おうとした。


「危ない!」


と言ってジェイスは和子を押した。


「え! うわあ!」


と勢い余ってそのまま飛ばされて尻餅をつく。

そして


グシャ!!


「ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」


とジェイスはそのシスターゾンビに噛まれていた。


「!! そっそっそんなああ!」


と和子は青ざめていた。

アレックスは


「糞!」


と言ってすぐにシスターゾンビの脳天を銃で撃った。



「がぶ!!」


と言ってそのままシスターゾンビは動かなくなる。

だがジェイスは


「グガアアアアア!! いいい!!」


と言って噛まれた肩を押さえていた。


-----------------------------------------------------------------------------


その頃一方望は!


「あれ……え……うん?」

「早くしてくれ!! ナンシーが! ナンシーが!」


絶賛道に迷っていた。


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