46Dead『予想外の恐怖』
船に乗って2日目
ゾンビやクリーチャーからの難を逃れて6人はゆっくりしていた。
「初めは大変だったけど、追撃もなさそうで良かったよ」
とレリアは飲み物を飲みながら言った。
和子は
「そのピエロのお面……外さないんだ……」
と苦笑いしていた。
レリアは
「ははは……ごめんね」
と言って口元だけを出していた。
すると
ガチャ
とアレックスが食堂へとやってきた。
和子は
「アレックスさん、希咲君は?」
と聞くと
「まだ船酔いでグロッキーだ……ま、後1日あるしその間だけでもゆっくりと寝かしてやろう……いくら酔い止めを飲んだといっても昨日あんなに吐いたしな」
と言った。
すると
ガチャ
「おはよう」
「おはよう、和子」
「おはよう……なんだかまだ眠い」
とレベッカ、剣子、アンジェリスが目を覚ましてきた。
和子は
「おはよう、ご飯出来てるよ」
と言って和子が作ったであろう料理を机に並べた。
「ありがとう!」
「助かるよ、和子」
「わあ!! 美味しそう!!」
「へえ! うまいもんだな!」
と皆は食事を見て褒めた。
和子は
「お粗末様です」
と言って照れた。
そして皆
「「「「「「いただきます!」」」」」」
と言って食事を取る。
そして、皆
「美味しい!」
「いける!」
「うまい!」
「沁みる」
「うん!」
と皆は嬉しそうに食べる。
そして、朝食を終えて
「「「「「ごちそう様!」」」」」
と言って皿を片づける。
そして、皆一緒に皿を洗い片づけ始める。
「ありがとう、手伝ってくれて」
と和子は嬉しそうにする。
すると
「何を言ってるんだ、手伝うに決まってるだろ? 全部押し付けるっていうのもこっちとしても気が引けるしな」
とアレックスが言った。
レベッカは
「何を言ってるの? あんた良く女に家事任せて振られてたじゃない」
とぶっちゃけた。
アレックスは
「ちょ!! もうそう言う考えは懲りたって!!」
と冷や汗を掻いた。
和子は
「良いんだよ、アレックスさん、私のお父さんもそうだったから」
と顔を向けず皿をひたすら洗い続けていた。
アレックスは
「何故だろう……今の和子が一番怖かった気がする」
と言って少しブルった。
アンジェリスは
「そういえばあそこにラップをしておいてる朝食は?」
と聞いた。
和子は
「ああ、アンジェリスちゃんを助けてくれた人たち用だよ」
と言った。
アンジェリスは
「なるほど、だから昨日私に助けてくれた人の人数を聞いたんだ」
と言った。
朝食の数もアンジェリスを助けてくれた女の人5人分だった。
剣子は
「食べてくれるかな? あることを知ってるかどうかだけど」
と言うと
「大丈夫だよ、昨日用意していたら食べて皿もちゃんと全部洗ってたし」
と言った。
レリアは
「さすが……生きる為に行動しているだけあるね」
と言った。
アンジェリスは
「望の分は? あの状態で食べれるの?」
と聞くと
「まあ、胃に優しいおかゆとかかな? あまり重い物だとまた吐くだろうし」
と言って和子は気を遣っていた。
そして
「ただ、希咲君別に酔って動けないならそのまま置いてくれればいいのに皿は洗ってくれるんだよねえ」
と言った。
それを聞いてアレックスは
「う……」
と気まずそうにした。
レベッカは
「へえ、希咲君意外と家庭的なんだね」
と言ってアレックスの方を見た。
アレックスは
「その話になる度に俺を見るの止めて」
と言った。
そして、朝食後皆それぞれの時間を過ごしていた。
すると
「……」
アンジェリスは何故か携帯ゲームを持ってきていた。
和子は
「えっと……アンジェリスちゃん……いつの間に入れたのそれ?」
と聞くと
「私は入れてなかったんだけど……望が持ってきてくれたの……」
と言った。
和子は
「あの大量の大切な荷物が入った鞄はそれだったんだ……」
と呆れていた。
するとアンジェリスは
「これ……皆が私の為に買ってくれたの……この旅で邪魔になったらダメだと思って入れなかったんだけど……望が勝手に持ってきてくれたみたい」
と言った。
それを聞いて和子は
「そうなんだ……」
と少し優しい目で言った。
アンジェリスは
「きっと望のことだし私の為じゃなくて自分本位で持ってきたんだと思う……」
「そう……」
「でも……嬉しかった」
とアンジェリスの言葉に
「じゃ、お礼は言わないとね」
と言った。
アンジェリスは
「うん」
と言ってゲームをしていた。
そんな時
ズドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!
「!!」
「何!!」
と船の揺れに2人は震えた。
そして
「皆! 操縦室に集まって!」
とレリアが呼んだ。
そして皆が集まって
「ごめん! なんだか分からないけど船の底に変な生き物が!!」
とレリアが言ってモニターを見るとクリーチャーらしき生き物がいた。
「何これ!! まさかあいつら新たな追撃を!」
とレベッカは冷や汗を掻いた。
レリアは
「いや! その水上用の生物開発はまだだった! こんな早く完成はしない! だからそこ異常なんだ! この生き物がなんなのか!!」
とレリアはパニクっていた。
皆動揺していた。
和子は
「でもこれゾンビだよね! あのクリーチャーと同じ!」
と言った。
すると手を握っていたアンジェリスが震えていた。
和子は
「大丈夫だよ! きっと何とかなるよ!」
と言ったがアンジェリスは
「えっと……多分だけど……私が指示したせいであいつが誕生……したと思う……」
と冷や汗を掻きながら言った。
「「「「「え!!」」」」」
とみんな驚いた。
アンジェリスは続けて
「お……覚えてない? 屋敷に着く前に……倒した生物……いや……あの人を……」
と言った。
「「「「「??」」」」」
皆キョトンとしたが
「「「「!!!」」」」
すぐに4人は思い出した。
「多分……あれ内の校長……」
「「「「あ!!」」」」
城外 旬は蘇っていた。