434Dead『本当にしたかったこと』
瑛代は
「で、今回の実験は生きている体の生体電気に干渉して歪を生んで魂そのものである生体電気を
変質させるのが目的なの!」
「変質させたらどうなるの?」
と和子が聞くと瑛代は
「まあ人格がドンドンと変わるかなあ? 人の人格って生まれた瞬間に決まるって言われてるけどその人格そのものを元からあった生体電気を変えることでその人自身を変えることが出来たんだけど……それが結局正直に答えるだけの下種野郎に」
「だからまだ実験段階っつてんだろうが! そんな簡単に生体電気を自在に操れるか! お前等だって殆ど同じような物だろ!」
と怒鳴った。
瑛代は
「うるせえよ! てめえらは物本の研究者だろうが! 普通は先に作れよ! 私達は一応は素人何だぞ! ちょっとはそっちが早まれよ!!」
「うるせえぞ! 研究は地味な物が多いんだよ! その地道をずっと続けてやっとここなんだ! これだから研究に分かってない人間は!」
「ほお! 出来ないと!」
「いつかできるわ!」
「いつかっていつ!」
「いつかはいつかだ!」
と喧嘩を始めた。
ベルゲザズは頭に本の角を使って
ドスン!
ドスン!
と叩いた。
そして、
「うるさい……静かにしろ」
と静かに睨みながら言った。
2人は
「「すみません」」
と謝った。
そして、
「先に進むぞ……まずは奴等を殺すところからだ」
「「はい」」
と言って2人はそのままついて行く。
和子は
「ねえ、剣子ちゃん、何故かベルゲザズさんが頼もしく見える」
「本当だね……」
と遠い目をしていた。
光子は
「瑛代様の方が凄いです」
と何故か鼻を高くしていた。
京も
「あのお茶目さも瑛代の魅力の一つですよ」
と言ってそのままついて行った。
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望は
「ふあああ……注射打つの?」
と言って眠そうにする。
大臣は
「ゴミめ、そんな余裕もそこまでだ」
と言って注射器を取り出す。
大臣は
「これを使えばお前はお前でなくなる……今更恐れても……」
「無駄口はいい……さっさとしろ」
と睨みながら言うと大臣は歯を食いしばって望を睨み着ける。
その時だった。
「待ってください! 大臣! そいつは希咲望です! あの男なのです!」
「!! 何! こいつが!」
「おい! さっさと打てよ! はい打って打って打って」
と言ってコールをする。
しかし、大臣は
「貴様はゾンビになりたがっている変わり者だったとはな……危うくこの薬を打ってしまうところだった……」
「ああ……バレちった」
と悲しそうにする。