44Dead『一難去って』
クリーチャー型ゾンビを倒して皆
「ああ、もうダメだと思ったよ……」
「これで安心して希咲を探すことが出来るな」
「そうね……でも無事かしら? さすがにあのクリーチャー型ゾンビが徘徊してたってことは……でも血を口から垂らしてるわけじゃなかったし……」
「そうだよな……俊敏性犬もいるし」
と皆が安心していると
「でもあのクリーチャー2体いたわ……安心するのもまだかもしれないし」
アンジェリスは言った。
それを聞いて
「ま! まさか他にもいるかもしれないのか!!」
「確かに……1体とは限らないし……警戒は怠れないわね……」
とレベッカとアレックスは周りを見回した。
今のところ敵意や殺意などの感覚は2人は感じれなかった。
そして
「とにかく、希咲君を探しましょう」
「そうだな……警戒を緩めないであいつを探そう」
と言って2人は皆に指示を出した。
すると
「ううう……ううううう……」
とレリアは震えていた。
レベッカは
「もう! いつまでその手紙に怯えてるの! ゾンビより怖くはないでしょ!! しっかりしてよ!」
と言った。
レリアは
「は! そっそうだね! ごめん!! いきなりだったからついビックリして!」
と言った。
レベッカは
「立てる?」
「ありがとう」
と言ってレリアの手を持ってそのまま立ち上がらせた。
そして
「じゃ! 希咲君捜索を始めるわよ!」
とレベッカが言った
そして皆は
「「「「「オオオオオオオオオオオオオオオオオ!!」」」」」
と部屋から出ようとした瞬間
「ううう……ぎぼじばぶうううるうううううう!!」
と望がゆっくりと歩いてきた。
「ハハハ! 噂をすれば何とやらだな!!」
「全く! どこ行ってたの! 長いトイレね!」
「また酔ったの? 全く三半規管弱いんだから」
「早く来い! また吐くぞ!」
「酔い止め用意しておくね!」
と言った。
そして
「「「「「「「「「「「「「「「「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛」」」」」」」」」」」」」」」」」」」
後ろからゾンビたちがついて来ていた。
「「「「「最後の最後にやらかしやがったアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」」」」」」
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「フアハハハハ!! まさかクリーチャー型ゾンビを2体共すべて殺すとは!! スゲエな! クリーチャーを倒せたらこのまま行っていいと思ったが最後にこのゾンビ共に洗脳電波を送って悪あがきでも見てみるかな!! 少年! 貴様の悪運は続くかな!!」
「ベルゲザズ様! 送信準備完了です!」
「よし! やれ!」
「ハ!」
と言って従者がボタンを押した。
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皆は
「希咲君のバカあああああ!! どうして最後の最後にやらかすの!!」
「糞!! あんな数!! こんな距離で倒せないぞ!」
「希咲! さっさと走って! 今なら通風孔に入れるかもしれないわ!」
「望!! もっと早く!」
「希咲君!! 早く!」
と皆は急かした。
そんな異常事態にもかかわらず望は
「え゛……なんで? ぎぼじわるい」
と真っ青にしながら歩いている。
アンジェリスは
「望むウウウ! 後ろ来てるからああああああああああああ!」
と言った。
だが望は
「なんで? ぎごえだい……ぎぼじわるい」
と船酔いで話しが聞こえてなかった。
「もおおお!!」
とアンジェリスはイライラする。
その時
ツウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウン!!
と何か耳に響く音がした。
他の皆は耳を塞いだ。
「コっこれは!」
とレベッカが言った時
「まさか! これは! 命令電波信号!」
とレリアは言った。
それを聞いてアレックスは
「何だそれは!」
と聞くと
「ゾンビたちに一斉に命令信号を送ってその命令通りに行動させるんだ! まずい!」
と言った瞬間
「「「「「「「「「「があああああああああああああああああああああああああああ!!」」」」」」」」」」」」」」
とゾンビたちは一斉に望を襲った。
そして
ドガン!
「ぐばああああああああああ!」
望の足元が崩れた。
「「「「「「え?」」」」」」
そして、船の床にヒビが入り部屋から前の部分が全て崩れ落ちた。
「「「「「「ええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!」」」」」」
望はそのまま船の下へと落ちて行った。
そして、襲い掛かったゾンビたちはその勢いで崩れた床へと突っ込んで行った。
そして、ほとんどのゾンビは落下した。
ズヂャンズシャ!! グシャアアアアアアアアアア!!
と崩れた床などの破片で落下したゾンビは全て頭から突っ込んでしまったせいで再起不能になった。
そして残ったゾンビは崩れなかった場所で右往左往していた。
「い! 今だ!! やれ!!」
と言って
バンバン!! ズドドドドドドドドドドドド!!
とマシンガンや銃を使って掃討していった。
そして、残ったゾンビがいなくなった
「ふうう……何とかなった」
「でもなんで床が……」
と和子と剣子が言ってると
「多分……さっきクリーチャー型ゾンビを倒すときに使った手榴弾やバズーカ―の影響だろ……」
「そりゃあんだけ使ったら床崩れるわよね……壁は大丈夫なの? レリア? 浸水の可能性は?」
と聞くと
「大丈夫、壁の向こうは部屋だから浸水には影響には影響しないから」
と言った。
すると和子が
「でも希咲君……落ちたけど大丈夫かな……」
と言った。
するとアンジェリスは
「あ……大丈夫そう」
と言った。
和子は
「へ?」
と聞くと
「鉄が飛び出てるところに服が引っ掛かって落ちてないよ……落ちてないんだけど……」
「ドっどうした!」
とアレックスが聞くと
「ゲロ吐いて服がめっちゃ汚い」
と言った。
「「「「「うわああ」」」」」
皆引いた。
そして
「ドっどうやって回収する」
「でもこの距離だと……」
「それに汚いし」
「うん……ちょっと抵抗が」
「でもあのまま放置はさすがに……」
「誰かが行くしかないよね」
と相談していると
「ガウン!」
と鳴き声がして
シュン!
と俊敏性犬が望の服を口で咥えてそのまま持ってきた。
「おお!!」
「ビックリした!」
「生きてて良かった……」
「望の近くにいないと思ったら」
「偉いわ!」
「この子が……」
「グウウン」
とゲロまみれの望は救出された。