414Dead『猫かぶり仮面外さず』
しかし、結局全て国に奪われた。
そして、後で知ったこともあった。
ベルゲザズが全て仕切っていたのであった。
国も研究もそうだ
打ち切りをさせたのも金を貸すように仕向けたのも全てはベルゲザズが仕組んでいた。
様々な状況を作り出してジョリザズの知識と研究の発想を利用したのであった。
ベルゲザズは研究者としては平凡であり主任にすらなれるような才覚はなかった。
そんな彼がのし上がる方法は奪う事であった。
そして、ベルゲザズは成果だけを奪ってその研究を自分の功績にすることだけを目的に生きていた。
そして、自分で作って見せろといわれても作れないと思っていたが何故か皆そのことを問い詰めなかった。
ベルゲザズは地位を手に入れて様々な手段で自分の仮面を剥がされないように慎重に計画していたのであった。
彼は昔から猫を被ることが上手かった。
ジョリザズは今思えばベルゲザズはそれを学生時代から続けてその被り物を外されないような手回しなどを学んでいたのかもしれない、仮面が剥がれないように尽力し、その仮面をかぶる事のみで自分の優位性を保っていたのかと思うと、それを人生の才覚として利用していたと思うと寧ろ一番厄介なのかもしれない、そして、無能であった弟ベルゲザズは
「くそお……誰も俺の言う事を信じてくれない……ベルゲザズが栄光を掴んで俺が泥汁をするり続ける……どうしてこうなるんだ……」
とベルゲザズに入れられていた牢獄で嘆いていた。
皆ベルゲザズの言う事を信じてレイビン家の野望を叶えようとした。
しかし
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「おい! ベルゲザズ! どういうことだ! 皆殺されているぞ! お前の言う通り働いているのに! お前の言う通り作戦を遂行しているのに!」
とジョリザズは怒鳴る。
しかし、ベルゲザズは
「うん? ある意味作戦通りだよ……ゲズアゾ」
「ヒッヒッヒ、俺は研究さえ出来れば良い……俺は栄光に興味はない……機材や研究材料を用意するお前のその契約さえあれば俺はどうでも……」
と従兄とゲズアゾは不気味に笑う。
ジョリザズは
「お前等……何を考えていた! 一体何を!」
と聞くとベルゲザズは
「なあに、世界を取りたいのは瑛代だけではないってことだ、レイビン家の野望と言うのは建前だ……本当は俺のライバルを殺す事が目的だ!」
と言った。
それを聞いてジョリザズは
「何だと……ふざけるな! 皆! みんなお前の為に死んだんだぞ! アガストもヤンも! みんなみんなレイビン家の野望の為に!」
「ああ、それ? 他の野望者を殺す為だったりいいいい!」
「……けるな」
「ああ?」
「ふざけるなああああ!」
とジョリザズはベルゲザズに飛び掛かった。
ベルゲザズは
「牢獄に入れておけ」
「ヒッヒッヒ! 餌確保! (笑)!!」
と言ってボタンをぽちっと押して
ドゴオオオオオオオオオオおおん!
閉じ込められてしまった。
その後ジョリザズはこの倉庫で時々食料を貰い生き延びた。
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ドゴオオオオオオオオオオおおおおおおおおおおおおん!
「!!」
「旨そうだ……もうそろそろっぐううう!!ぎぎ! 慣れ ぐぐぎあい!!」
と旬ゾンビが現れた。
するとモニターが
『旬、こいつ食って良いぞ! 知能を蘇らせるために』
「良いんですかっギギギ!!」
とモニターに映ったベルゲザズは
『構わん』
と言って旬は
「だだだっぎばあああああ!」
「あああああ……あああああアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」
グシャアア!!
「うむ、喋れるようだ、頂くよ君の知能」
と言って旬は姿を人間に戻った。
そして
「殺すよ、我が生徒よ」
と言って剣を出して走り出す。