421Dead『義務を果たさない』
ジョリザズは
「フン、あの屑娘が……結局自分だけだ……俺の様な高貴な人間とは違う! 娘であることが恥ずかしい!」
と悪態を着いていた。
アンジェリスに対しては全く干渉をして来なかった。
母親も同じく研究者でその研究に夢中であった為に基本は家政婦に任せていた。
そんな時だった。
「お父さんお母さん、研究って何をしてるの? いつも仕事ばっかりでつまらない」
と突然忙しい中聞いてきた。
ジョリザズは
「今は研究が大変なんだ、お前もレイビン家に生まれたのなら我慢しなさい」
と言った。
アンジェリスは
「はあ? 何で? 意味が分からない……因みに今日テスト満点だったよ、さあ水族館に連れていけ」
と言った。
ジョリザズは
「だから! 仕事で!」
「仕事と私! どっちが大切なの!」
とニタニタ笑いながらアンジェリスは言った。
すると母親は
「アンジェリス、お父さんは今忙しいの」
「つまりお母さんは忙しくないと? 水族館に連れていけ!」
と次は母親に言った。
母親はイラっとしたのか
「いい加減にしなさい!」
と言って頬を叩いた。
アンジェリスは
「痛いなあ」
と言って部屋に戻って行った。
2人は構わず仕事に戻った。
そして、研究を始めて数時間後
プルプルプル!
と携帯が鳴った。
何かの知らせかと思って出ると
『警察です、お子さんを虐待したと聞きました』
と言われてその後、子供に暴力を振るったことやネグレクトしたことをこっぴどく叱られた。
そして、アンジェリスは
「ねえねえお父さん! 瑛が行きたい! 連れていけ!」
と言った。
それを聞いた警察官は
「ほら、お子さんもお二人に甘えたいんだよ? 少しは我儘を聞いてあげたらどうですか?」
とアドバイスすらされた。
2人はそんなことを言われて屈辱に思った。
自分より下の者に馬鹿にされたような気分だった。
そして、2人はしぶしぶ映画にアンジェリスを連れて行った。
アンジェリスは満足したのかその週はおとなしかった。
しかし、自分の休みの日になるとアンジェリスは再び
「日本の同人イベントに連れていけ!」
「ゲーム博物館に行きたい」
「アニメイベントに行きたい」
「アフリカの動物と戯れたい」
等2人の研究の邪魔ばかりをしまくった。
2人はイライラしながら言った。
「いい加減にしろ! 俺達は研究があるんだよ! 産んでもらった立場なんだから我慢をしろ!」
と怒った。
するとアンジェリスは睨み返しながら
「生まれてやったんだから産んだ義務を果たせ」
と言い返す。
それを聞いて2人は
「うるさい!」
「何なのアンタは! ふざけるんじゃないわよ!」
と叱るがアンジェリスは
「フーン、そんなこと言うんだ……もういいや、2人にはこりごりだよ」
と言ってそれから相手にしなくなった。
その後メアリーが生まれてその子供の面倒もアンジェリスに押し付けた。