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408Dead『動かない』

「ハックシュン!!」

「何風邪? 移されても俺はすでにゾンビになってるだろうから意味ないよ?」

「望様、すでにゾンビになった気でいるんですか? まだ噛まれても無いのに……いや、未だに噛まれてもないのにの方が正しいでしょうか?」

「てめ、やっぱり馬鹿にしてる?」


と冷めた目で望は言った。

ナーマナは


「まあまあ、さっきまでくしゃみしてなかったので風邪ではなく多分誰かが噂してるんでしょう」

「何? モテキ自慢? 止めてよね……そういう自慢」

「いえ、まあ私が魅力があるのは事実ですけどそういう方向の噂ではない気がします、女の勘です」


と言った。

それを聞いて望は


「結局自分が美人って思ってるんだね……見てくれ悪くはないのは事実だけど」

「そりゃそうでしょ? だって私貴族の娘ですよ? 美人家系が美人なるべくして美人と結婚しまくって美形男子貴族と結婚してこの綺麗な姿を保つために生まれた存在なんですよ?」


と言った。

それを聞いて望は


「さっき貧乳が多い家系って言ってなかった?」

「貧乳に関しては私の家系がそんな性癖だったんですよ……謎の拘りがずっと私達の家系を縛って来たんですよ、でも私はそういうのを無視して生きていきたいと考えて胸の成長を促す研究もしました、しかも皆に不審に思われないように少しずつ少しずつ大きく成長していることが分かる様に自分で何か細工をしているかをバレないようにと頑張ったんですよ、本当にあの家族いや」


と言った。

それを聞いて望は


「やっぱりシリコン」

「シリコンなら徐々には出来ないですよ、マッサージとか食べ物とかです」


と言った。

すると


「ぐおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

「う!! おおおお!! ゾンビが! ゾンビがいるよ! ナーマナ! デカい!」

「そうですね」


そんな姿を見ているとそのゾンビは通気口から覗いている望には目もくれず


「までえええええ!!! だべるうううううううううううううう!! 旬食べるううううううううううう!!」


と言ってどこかに走って行った。

望は


「早く! 早く行こうよナーマナ! ゾンビが逃げちゃうよ!」

「はいはい、分かりました、しょうがないですね」


と言って通気口から降りてゾンビを追いかけた。

すると


「待ちなさい!」


と言って目の前に一人の少女が現れた。


「お前は! ベイエーン!」

「叔母もいるよ! 叔母のエイズアもいるよ!」


と言ってベイエーンの後ろから現れた。

望は


「何だよ! お前等俺をゾンビにしてくれるのかしてくれないのかはっきりしろよ!」

「だってあんたが関わると私達がいつも困ることになるじゃない! ならば手段としてはあんたを関わらせないように足止めをするの! ここで止めれば貴方はゾンビになろうとして私達の作戦を邪魔しないわ! ゲズアゾ叔父さんも賛成案よ! そしてこれは私の案よ!」

「珍しくお嬢様の案なんです! お嬢様の案の手柄として我慢するんです!」

「マジかよ……糞共が……」


と望は2人を睨む。

そして、


「ナーマナ、こいつらを任せられるか?」

「無理です」

「……何で?」

「ごめんなさい、私戦闘タイプの人間じゃないんですよ……」


と言い切られた。

望は


「……戦闘タイプでなくても足止めぐらいは?」

「望様が今足止めされてるのでは?」

「……」


望は黙ってしまった。

ベイエーンは


「フン、無様ね、貴方はここから一歩も動けないわ……そして、私達の作戦が成功した暁には貴方をゾンビにしてげましょう!」

「喜んでここに残ろう!」

「早いわね……」


とベイエーンの言葉に望が従うまでそう時間は掛らなかった。

ナーマナは


「そうですね、望様的には妹が負けてレイビン家が勝つことに賭ける……それは分かっている事でした……しかし望様? 瑛代様がこんなことを予想していないと思いますか? レイビン家に最終決戦を仕掛けたのも何か意図があるとは思いませんか?」

「思いません!」

「……そうですか」


ナーマナは望のはっきりとした答えにうろたえた。


(予想外だ……瑛代様のことを知っている望様が思考を破棄している……いや、レイビン家が勝つ可能性にもう完全に賭けたのか? ならば私はこのまま待つだけか……他に出来ることは? 望様のお目付け役を任せられたのは一体何をする為に……)


と考えていた。


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瑛代は俊敏性犬を取り返す為に旬と距離を取っていた。

その間


(兄貴があのまま閉じ込められているだろうか? 多分私の想像では兄貴は私の行動を考えて動いていると思うんだけど……まあ動かなかったときの事も考えて作戦を立てるべきか? 兵器が届くまで時間が掛かるからまずは俊敏性犬をと思ってるんだけど……兄貴が動かないと俊敏性犬を従う事は出来るだろうか? これが役に立てばいいんだけど……)



と考えながらシリンダーを見つめていた。

そして、


「アンジェリスちゃん! 研究所のどこかに俊敏性犬を捕獲できる場所ってある! さすがにそこまでは調べられなかったみたいで!」


と聞くとアンジェリスは


「多分そこを右に曲がって! あそこに基本は実験用の動物を置いていたはずだから!」


と言った。

すると光子は


「そこで正しい気がするです、気配が……強い」


と言った。

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