406Dead『幼馴染ではない』
瑛代は
「取り敢えずは兄貴が動かない間にレイビン家が私達を一網打尽にしようと考えてるはず、多分今まで使ってこなかった城外 旬を投入してくるだろうし」
「え、ちょっと待って、その名前うちの校長の名前なんだけど……え? 何で? 確かにクリーチャー化したけど……レリア叔父さんが倒したんじゃ」
とアンジェリスは不安そうに聞くと
「ああ、あの後レイビン家が細胞を入手したって情報が入ったよ……まあ普通クリーチャーの体液が入った程度ではクリーチャー化しないのが分かってるんだけど」
「え……」
そんないきなりの言葉に皆が言葉を詰まらせた。
瑛代は続けて
「多分あの校長は向上心が物凄く高かったのかもしれないよ? そして、どんな手を使ってでも強くなりたいという欲求があったんじゃない? そういう部分があってきっとあの時生き残れたのかもしれないね」
と言った。
それを聞いてレベッカは
「私にいきなり抱き着いて泣き出してたんだけど……」
とその時のことを思い出して身震いしていた。
アレックスは
「確かにあれは引いたな……レベッカにお姉ちゃんって言って……年齢を見ればおば」
「おい、てめえ私と同い年だろ」
とレベッカはアレックスを睨み着けた。
瑛代は
「2人は幼馴染だっけ?」
と聞くとアレックスは
「いや、腐れ縁」
「ええ、そうよ……そんなときめいたものではないわ」
と冷めて言った。
それを聞いて瑛代は
「出会いはどうだったの?」
「うーん……」
と言ってレベッカは
「確か……隣に住んでいた者同士の付き合いぐらいかな?」
と言った。
瑛代は
「そういえば何でアレックスはレベッカを助けたの?」
と聞くとアレックスは
「お前、盗聴してたな、望の携帯で……まあいい、レベッカが研究に絡んでいる情報を得て軍から命令と親からの命令」
「そういえばあんた実家暮らしよね……」
「悪いかよ」
と何の気ない話をし始めた。
瑛代は
「あ、旬だ」
と言うと
「え?」「ちょ!!」
と慌てて前を見ると
「がはあああはははははは!!! お前等はこのわしが殺す! 食べる! 食い散らかす!!」
と叫んでいると
バン!!
と銃を和子は撃った。
「うぐ!!」
ブシャ!!
と目を潰される旬だが
「フアハハハハ!! 残念!このわしの再生能力はそこらのゾンビと一緒にするな! こんな傷一瞬で」
ブシャ!!
と今度は剣子が旬の腕を斬り落とした。
「ぎっがあああああ!!」
と叫んでいると
「今だ! このうちに逃げるぞ!」
「うむ、距離を取ろう!! その方が良いだろうし!! こっちの攻撃準備が整うまでは!」
と言った。
それを聞いて和子は
「こっ攻撃手段?」
と疑問に思った。