405Dead『ナーマナの思い』
「いえいえ、まあ気にしないでください、ほらヒモが愛されるのって分かります?」
「私がいないとこの人ダメなの精神?」
「そんな感じだと思ってください、つまり愛嬌があるという事ですよ、愛嬌がないとそもそもヒモにすらなれません」
とナーマナは望に誤魔化そうと試みたが
「つまりは貶してるな……なるほど……許さん!」
と言いつつピッキングを続けていると
「あ! 開いた!」
と言って通気口へと入った。
望は
「じゃ! ナーマナ!」
と言って閉めようとすると
「まあまあ、落ち着いて、もしあなたに罰が与えられるなら暇つぶしをしてくれる相手が必要だとは思いませんか?」
「と言うと?」
望はナーマナの意見を聞こうと考えた。
ナーマナは
「だって望様は今までゾンビ化しようと努力して殆ど失敗に終わりました、いい加減学びましょう、失敗した時の為の状況を考えた方が良いですよ! だって失敗した時の貴方の恐怖は……おっと! これ以上は!」
「!!! 何だ! 何なんだ! ふざけんなよ! 言えよ! アイツ何を考えてるんだ! 瑛代は何をしようと考えてやがる! 糞! 超怖えよ!! あいつそういうとこあるだろ!」
と言って怯える。
ナーマナは
「その時の為に私です! 罰は与えられるのは確実ですが私がいれば耐えられます!」
と言った。
望は
「……分からんが……取り敢えずまあ一緒に行こうか」
と言って口車に乗った。
望は単純に考えるようにした。
ナーマナが何を言っているのか全く理解できなかったがこの場合本当にヤバい事が待っているという事と自分が恐れている以上のことを考えると頭が痛くなるので残した方が良いと直感で決めた。
そして、
「取り敢えず俺がゾンビになる為にベルゲザズを探すしかない」
「はい、どこを行けばいいか分かってますか?」
「お前は……自分の知らない街に入って目的地を聞かないで辿り着くことが出来るか?」
「……運ですね」
「そうだ、運だ……つまりは俺は運を頼って動く、そこに着いては多分大丈夫、途中までは俺は運が良いんだ」
と自慢げに言うと
「なるほど! そして、最後に運を使い果たして報われないんですね! 普通ゾンビ化なんてこんな状況で出来ない方がおかしいと思いました!」
とナーマナは何か納得した。
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ベルゲザズは
「ク、やはり来たか……旬を出せ!」
「ヒッヒッヒ!! 了解!」
ゲズアゾは笑いながらスイッチを押すと
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!! 私は好調だ! 校長だけに絶好調だ!!」
「どうしてオヤジギャグを……」
「この年代の日本人には良くあることです」
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
と叫びながら旬は動いた。




