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402Dead『自由、そして手を取って』

私は訴えることにした。

犯人は揉み消そうとするがここまでネットに広がり、しかも外国ですらニュースになってしまっていた。

明らかに外の国にいる誰かの差し金のせいで揉み消す事も出来なかった。

そして、


判決は勝訴した。

私の圧勝であり、賠償請求は瑛代の紹介によりかなり優秀な弁護士に寄りがっぽりと財産のほとんどを奪い尽くすことに成功した。

そして、それは全て私の財産へと変わった。

瑛代は


「その財産を使ってたくさん勉強して、たくさん技術を身に着けて、たくさん夢を叶えることが出来るよ! 私が世界を取るとき、もしくは世界を奪った時に優秀ならまた力を貸して欲しい! もちろん断っても良いよ! 今回は私にとっても良い事尽くしだったから一旦お別れだね!」


と言って立ち去ろうとした。

私はてっきり世界を征服する為に私に近づいて財産を利用するのだと思っていた。

しかし、瑛代は財産が目当てで私を利用するのだと考えていた。

私という人間を手に入れて資金調達を考えているのだと思っていた。

それでも私は良いと考えるようになった。

家族の仇を取れるならばそれでもうどうでも良いと思った。

しかし、実際は違った。

この後、私の様な者が出ること自体、私は嫌悪した。

それを防ぐにはどうすればいいのかを私自身も考えるようになっていった。

それならば瑛代に利用されてそして私の目的を達成出来れば良いと考えた。

そして、その為なら財産も勝手に使われる覚悟をし、最後には捨てられても目的を達そうと考えた。

しかし、彼女は私を離した。

戻ってくるという保障も無いのに。

いや、戻ってこなくても問題が無いかのように、

私は


「瑛代ちゃん!」


と声を掛けた。

瑛代はすっと振り返る。


「私! やりたいことがある! 瑛代ちゃんと一緒に生きて一緒に行動して一緒に自分のやりたいことを達成したい!」


と言った。

叫んだ。

私は目的も遂げたと思ったが、それと同時に瑛代ちゃんとも一緒にいたいと思った。

瑛代は


「……私は世界征服で忙しいけど、まあ私の世界征服を手伝ってくれるならその領土で目的を達成してもいいし私と共に行動し続けるならそれなりの報酬として目的を叶えても良いよ? 私の目的はある意味では貴方の言っていた湧いて出る悪を滅ぼせる可能性のある方法の一つだからね」


と言った。

そして、手を差し伸べて


「さ! 一緒にレッツ世界征服!」


と言った。

私は


「そういえば瑛代ちゃんは世界を征服してどうするの? 征服だけじゃ終わらないでしょ?」


と聞くと瑛代は


「私が世界を発展させて成長させて人間を人間超えさせる、そして宇宙も銀河も全て奪い尽くして私達の世界を作り出す」


と言った。

私は


「そう、分かった……とても難しそう」

「ああ、そう? あんたの願いもある意味では難しいよ? 感情を統一できるなら可能だろうけど」


といたずらっぽく笑っていた。

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