40Dead『進化』
俊敏性犬はクリーチャー型ゾンビの攻撃を躱し続けた。
ズドオオオオオオオオオオン!
ズドオオオオオオオオオオオオオオオン!!
『どうした! また隙が出来たぞ!!』
と言ってクリーチャー型ゾンビは再び舌を出した。
そして
『ぐう!!』
と俊敏性犬の体に巻き付けてそのまま
ズドオオオオオオオオオオオン!
ズドオオオオオオオオオオオオオン!
と地面に叩きつける。
『グウバアアアアアアアアアアア!!』
と叩きつけられるたびに血を噴き出した。
『ガハハハハハ!! じねえええ!!』
と言ってそのまま爪を出して俊敏性犬に突き刺そうと上に放り投げた。
俊敏性犬は
(うご……け……うご……くんだ!!)
と意識を保とうと体を動かした。
そして
シュン!!
とクリーチャー型ゾンビは
『!!』
俊敏性犬を見失った。
すると
ジュパア!!
と足が飛んだ。
『ナア!!』
とクリーチャー型ゾンビはそのまま崩れた。
『はあはあ……』
とフラフラとしながら警戒をしながらクリーチャー型ゾンビを睨んでいた。
クリーチャー型ゾンビは
『糞が!! 糞糞おおおおおお!!』
と飛んだ足を無理矢理再生させて
『グウウウウ!! この野郎がああ!! この糞犬がああああ!!』
と激昂しながら
『テメエエエエエ!! ぶっ殺す!! もう研究材料なんざ知るかああああああああああああああああ!!』
と言いながら舌を伸ばした。
俊敏性犬は
『お前はいつも冷静じゃなくなるような奴だったな……意識が薄かった私にもそれぐらいは覚えていたよ』
と言って
シュン!
とクリーチャー型ゾンビの目の前から消えた。
『!! 糞! どこだ!!』
と辺りを見渡した
すると
ズパアアアアン!!
と伸ばした舌を切り落とされた。
『グウウ!!』
と大量の血を噴き出した。
『ぢくじょうがああああ!』
と震えながら睨む。
(冷静になれ!! こんな奴のために俺が死ぬことは許されない! 俺はこんなところで死ぬつもりはない!! ここは逃げるんだ!!)
と考えて。
『グアアガアアアアアアアアアアア!!』
と呻きながらその場を離れた。
俊敏性犬は
『に! 逃げられた……糞……』
とふらふらとしながら壁に体を預ける。
近くにはそのクリーチャー型ゾンビが流した血と先程飛んだ足や舌がビクビクと痙攣しながら落ちていた。
俊敏性犬は
(あれを食べて……再生能力を上げるか……だがあれには大量の菌が入っている! 確か私もあれを摂取させられてゾンビになった……だが……)
と悩んでいた。
俊敏性犬はクリーチャー型ゾンビに追いつけなくともここから離れた望を守るためにも体を回復させないといけないと考えたのであった。
そして
『やはり……賭けるしかないか……』
と俊敏性犬は落ちていた足を
ガブウ!!
と噛みついた。
そして、そのまま体内へと入れた。
すると
『グウ!!』
と俊敏性犬の体は拒絶反応が起きたのかなりの激痛が走った。
『グガッガアアアアアアアアア!!』
と呻いていた。
俊敏性犬は今にも意識が消えそうになった。
だが
『耐えろ!! 耐えるん……だ……』
と体が痙攣をさせながら歯を食い縛った。
そして、俊敏性犬は
『グルルルルルル』
と意識が少しずつ飛んでいたが、
そんな状況の中俊敏性犬の免疫力は俊敏性犬の想いに反応したのか驚異的な進化を遂げた。
ゾンビになってしまう菌を壊して再生能力の効能だけを俊敏性犬の体を一気に再生を始めた。
『な……何とか……体が回復した……』
と立ち上がった。
そして
『望を探そう……死んでなければ良いが……』
と望を探し始めた。
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『ク! 糞が!! 何とか逃げれたぞ……糞が!! 絶対に殺してやる!! 糞がああ!!』
とフラフラとしながらも早足で逃げていた。
すると
ガコン!!
と通風孔が開いた。
「へええ、さっきよりボロボロじゃん、何かあったのかな? そこのクリーチャーさん?」
と瑛代が現れた。
アンジェリスは
「さっきのクリーチャーではなさそうだね……いくらなんでも早すぎる」
と言って警戒していた。
クリーチャー型ゾンビは
『ハハハハ!! こんなところに人間が来るとは!! こいつらを喰って体を体力を回復させてやる!!』
と言って口を大きく開けて襲おうとした。
しかし、
「ほい」
と瑛代は噛まれる前に避けながら口の中に何かを入れた。
『へ?』
すると瑛代は皆と逃げながら
「手榴弾って……便利だね……手持ちが出来るのが凄い」
と言った。
『な!! まさか!! そんな!! この俺が!! こんなところでえええええええええええええええええええええええええええええ!!』
ズドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!
『gべばあああぶ!!』
と呻きながら体がバラバラに飛んで死んだ。
瑛代は
「まあ、他にもいるから安心は出来ないけど……取り敢えず1匹!」
と嬉しそうにガッツポーズをした。