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4Dead『圧倒』

望は最後に自分の順番が来たことを喜んだ。


「しゃああああ!! これで俺を邪魔するものはもういねええ!! このままゾンビになってやるぜええ!!」


望はワクワクしながらゾンビの群れを見た。

自分のクラスメイト達

そしてその中にはクリーチャー型のゾンビだっているのだ。

そんな中でゾンビ化しない可能性は低い。

圧倒的ゾンビ感染力の集合体が今目の前に広がっていたのだ。

望は汚らしい笑顔を作りながら


「しゃあ!! 行くぞおおおおおおおおおお!!」


と言って教室からクラウチングスタートを構えた。

そして目を見開き、


(いざ!! 夢のゾンビライフへ!!)


とそのままスタートダッシュしようと地面を思いっきり蹴ろうとした瞬間


ズドオオオオオオオン!!


という突然轟音がした。


「!! 何だこの音!! ビビったわああ!!」


その音にビビり思わず足を止めた。

すると、何か黒っぽい物が通り抜けて、爆発を起こして大量のクラスメイトが情け容赦なく無残にも吹き飛ばされた。

風圧でその場で少し吹っ飛ばされて望は尻餅をついた。

そして、前を見ると目の前でクラスメイト達の物であろう血で廊下は濡れていた。

望は唖然としてただ見ることしか出来なかった。

すると右のドアから1人の女性が歩いてくるのが見えた。

その女性はバズーカ―を捨て、望の方を見た。

そして腰に掛けていた銃を取り出した。


バン!! バン!! バン!!


と3発の発砲音


「ぐが!!」

「っげあが!!」

「あがああ!!」


とたまたま望近づいていたゾンビが血を噴き出して3人倒れた。

それを見て


「え、もうちょっとで噛まれるところだったのに……」

「危ないところだったわね」

「……」


不満そうに望はその女性を警戒しながら見た。

よく見るとそこには特殊軍で使っている動きやすそうな服を着た女性がいた。

そして、自分はゾンビになるためにいたのにこんなことをされても困ると言おうとしたが、

いきなりの戦闘を見てしまった事と少し興奮気味のせいか


「大丈夫、落ち着いて、必ず助けるから」


とただパニックを起こしている男子生徒だと思われてしまった。

そんな時


「ぐおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおん!!」


と吼えるクリーチャー型のゾンビ

望は


「そ!! いや! まだこいつがいた!!」


と少し喜んだ。

だが女性は怪訝そうに


「全く、厄介な相手ね……離れてて」


と言ってショットガンを構えた。

だが望は


(否!! 離れるものか!! むしろ!)


と考えて思いっきりクリーチャー型ゾンビへと近づいた。


「!! 何を考えてるの!! 止めなさい!!」


とその女性は手を伸ばして制止するが望は止まらなかった。

すると


ズドオン!!


と先程望が立っていた場所にゾンビが降ってきた。

そしてものすごい勢いで天井の壁が


ドシイイイイン!!


と勢いよく地面に叩きつけられた。

それを見て望は


「おおっと」


と多少びっくりしていた。

それを見ていたライダースーツの女性は


「なるほど、この子、意外と危機感知能力に優れているのね……」


と勝手に望を過大評価していた。

それを聞いて


「え……いや、その」


と思いっきり戸惑った。

だがそんなことを無視してクリーチャー型のゾンビは


「があああああああ!!」


と言って望に噛み付こうとしていた。

それを見て女性は


「あ! 危ない!!」


と言ってそのまま望を引っ張って自分の方へと寄せた。

そのせいで、望はクリーチャー型のゾンビの噛みつきを寸前で躱してしまった。


「!!」

「大丈夫!!」

「大丈夫じゃ……」


と望は言い終わる前に引っ張られた勢いのせいかそのまま頭を


ゴツン!!


「あげぎぇ!!」


柱になって壁から出っ張っている部分にぶつけてしまった。

奇妙な声を上げてそのまま望は意識を失ってしまった。


「だ! 大丈夫!!」

「ふえええ」


目を回しながら望はそのまま涎を垂らしていた。


「ふー、噛まれてないようね、頭をぶつけさせたことは後で謝っておかないと」


と言って女性は先ほど噛みつこうとしていたクリーチャー型のゾンビに向き合った。

そして


「あなたにはもうすでにこの言葉は通じないんでしょうけど、貴方がこの学校にいるってことは私達がもうこの国にいることがバレているってことね、やはりあなたを開発した一族は危険よ、日本をこんな地獄に塗り替えるなんて、私が止めなくちゃね、必ず私の手で!」


と言ってクリーチャー型ゾンビに再び向き合った。

そして、地面に落ちているガラスを手早く拾ってそのままナイフを投げるように飛ばした。

そして、そのガラスの破片は当たり前のようにクリーチャー型のゾンビの目を抉った。


グシャア!!


「ガギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」


クリーチャー型のゾンビは少し怯んで


「今だ!!」


とその隙をついてショットガンを


ガシャン

ズドオオオオオオオオオオオオン!!


と発砲した。

その勢いでクリーチャー型のゾンビは倒れた。

しかし、何事もなかったようにクリーチャー型のゾンビは立ち上がった。

しかも、先ほどまで傷ついていた体と目が修復していっていた。

それを見て


「成程、ショットガン程度じゃ殺し切れないのね」


と仕方なさそうに


「ここで手榴弾を使うことになるなんて……」


と言って手榴弾を構えた。

クリーチャー型のゾンビは舌で女性を攻撃した。

しかし、素早くその攻撃を避けて真横に来たところをナイフを取り出して切断した。


「グガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」


女性は鋭く睨みながら


「これだけ長く斬れば修復までにどれだけ掛かるのかしら? それに……」


と言って銃でクリーチャーの目を的確に


バンバン!!


と打ち込んで再び視力を封じた。

そしてクリーチャー型のゾンビに前進した。

怯んでいたがクリーチャー型のゾンビは前足の爪を使って勘での攻撃をしてきた。

だが難なくその攻撃を避けて女性はクリーチャー型のゾンビに近付いて行く。

そして、手榴弾をクリーチャー型のゾンビに投げて口の中に放り込んだ。

そのまま口の中に入った手榴弾をクリーチャー型のゾンビは飲み込んだ。

そして、女性は


「バイバイ、化け物さん本能なのか口の中に入れて飲み込むなんて」


と言ってそのまま目的を終えたのかクリーチャー型のゾンビから走って逃げた。

そして、数秒後クリーチャー型のゾンビのお腹が破裂した。


ズドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!


と勢いよく爆発をしてクリーチャー型のゾンビは


「グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!」


と大声を上げた。

そして、その爆発にクリーチャー型のゾンビはバラバラになった。

そして、頭だけが女性の前に来て

ピクピクと動きながら睨みつけていた。


「頭だけでも生きてるなんて……すごい生命力ね、でも……もう終わりよ」


と言って拳銃を取り出してそれで頭を


バアン!!


と撃ち抜いた。

そして頭だけのクリーチャー型のゾンビはピクリともしなくなった。

そして、


「フ―――……さてと」


と一息入れて望の方へと近づいた。

望は相も変わらず涎を垂らしながら気を失っていた。

それを見て


「自己紹介はまだしない方が良いわね、さてと……」


と言って望を負ぶって


「このまま背負って運ぶか……目が覚めたら事情を説明しましょう……」


と言って歩き始めた。

女性は


「まずはアレックスと合流しないと、彼は見つけることが出来たかしら……あの子を見つけることが第一段階なのよね、出来るだけ他の人も助けたいけど限度があるかもしれないわ」


と言って警戒をしながら歩いて行った。


「これからどうなるのかしら……もっと酷くなることだけは分かるわ……」


と言って階段を降りて行った。

そして、下りた先にゾンビたちが大量にいた。


「なるほど、休ませないってことかしら!」


そう言って銃を取り出して女性は再び望をどこかに下して戦いを始めた。


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