38Dead『彼女たち』
「はあはあ」
と和子は息を切らしていた。
そして
「だっ大丈夫かな……アンジェリスちゃん」
と不安そうに言った。
剣子は
「分からないな……あのロープが何であるのか……もしかしたら私たち以外の誰かがこの船の存在に気づいて入り込んだのかもしれない……」
と推測した。
それを聞いてレベッカは
「もしかしたらそうかもしれないわね……というかレリア、この船意外とザル過ぎない?」
と言われてレリアは
「ゴっごめん、なんせ急いで準備してしまったから」
と申し訳なさそうに言った。
アレックスは
「まあいいじゃねえか、こいつが結構不器用なのは知ってたろ? それに助けに来てくれなかったら俺らは今頃核で死んでたろうしな」
と言ってフォローした。
剣子も
「確かに、それにアンジェリスを助けてくれたところを見ると悪い奴等ではなさそうだ……多分」
と言った。
和子は
「そっそうだよね、助けることが出来なかったのは私たちだし疑うのは良くないね……」
と納得した。
そして、クリーチャー型ゾンビは未だ階段の場所で無理矢理にも通ろうとして動けないでいた。
それを見てレベッカは
「これからどうする? 武器なんてほとんどないわ、流石にここで戦うと思ってなかったし車に戻らないと、拳銃だけでは倒せないし」
と言った。
するとレリアは
「ぶっ武器なら詰んできたよ!! 案内するよ! 本当は船に乗っている間に車に詰め込む予定だったんだけど命には代えられないしね!」
と言った。
それを聞いてアレックスも
「なら急ごう!」
と言って皆走った。
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アンジェリスは5人の女の人たちに囲まれていた。
すると
「えっと……私の名前はアンジェリスです!」
と言った。
すると1人のボブカットの女の人が
「ここで問題! 相手は外国の女の子! しかし日本語を喋っている! しかし我々は相手の母国語で話すべきか!」
と言った。
すると奈々子と呼ばれた女の人は
「アンサー! 取り敢えず英語を! ワタシニホンゴシャベレマセエエン」
と言った。
すると金髪の女の人は
「それ……外国人が良く日本人に使う言葉であって英語じゃない」
と言った。
髪を降ろした女の人は
「では、私が……アニョハセヨ!」
「それ韓国語!」
と金髪の女の人がツッコむ。
すると先程頭を撫でていた茶髪の女の人はアンジェリスの前に立った。
「「「「……」」」」
他の女の人に緊張が走る。
そして
「コンニチハ」
と片言の日本語を使った。
「いや! あんたもか! リーダー!!」
と言って金髪の女の人がツッコんだ。
すると
「ちょっと茶目っ気を出した方がこの子の緊張もほぐれると思ってね」
と言った。
そして
「まあ日本語でいいでしょ、喋れるしさっき日本語で会話出来たんだし」
と言って笑った。
そして
「じゃ! 私から! 私の名前は柳田 奈々子! 趣味はスプラッター映画鑑賞!! よろしくね!」
とツインテールで耳にピアスをした少女が言った。
そして
「私の名前は誠子・ホーリー!! ハーフだよ! あだ名でホーリーホーリーと呼ばれたわ! 趣味は堀に掛けてBLです!」
と金髪の女の人が言った。
続けて
「私は細田 加奈! 趣味はオシャレ! よろしくね!」
とボブカットの少女が言った。
続けて
「私は町田 京趣味は色々と興味を持つこと」
と言った。
そして、リーダーと呼ばれた女の人が最後に
「じゃあ、私か……希咲 瑛代、趣味は兄がクリアしたゲームをやり込むこと、よろしく」
と言った。
その名前を聞いてアンジェリスは
(……希咲? え? 希咲って言った? 違うよね……望とは違うよね……そっそうよ!! 同姓同名と言う言葉この日本にはあるんだからきっと苗字ぐらい一緒の人だっているわ!! 佐藤だって加藤だって鈴木だって同じよう名前はあるし私の国でも同じような名前があるんだから!)
と思い1人で納得した。
そして、
「えっと! よろしくね!」
と言ってアンジェリスは手を差し出した。
すると瑛代は
パシン!
と叩いた。
「え……」
アンジェリスはキョトンとした。
そして
「じゃあ進もう」
と言って皆
「「「「「了解」」」」」
と言った。
アンジェリスは
「え……え?」
と戸惑っていると
「どうした? ハイタッチをして友好を深めたんだ……何かあるなら遠慮はいらないぞ?」
と言った。
アンジェリスは
「あ……握手じゃなくハイタッチだったの……」
と何かビックリしながらもついて行った。
そして進みながら
「皆はどうしてこの船に乗ったの?」
と聞いた。
すると
「盗聴して日本は終わりだって知ったから」
と言った。
それを聞いて
「え!! 盗聴してたの!!」
と驚いた。
すると瑛代は
「日本のコンセントとかに盗聴用の機器が埋め込まれている場合があるからそこにあったんじゃない? 片方の音声だけでもかなりの情報が入ったしね」
と言った。
だがアンジェリスは
「でもそれだけでここが分かるわけがないじゃない! だって地図はメールで送られて来たんだし! 音声だけじゃ!」
と言ったら
「え? だってそんな情報を一般庶民如きが貰えるわけがないじゃない、なら近くにある豪華な屋敷を見つけてそこから車が出てきたからそれを付けて行ったら船があったんだもん、乗るじゃん」
と言った。
それを聞いて
「な……なるほど……」
と言ってアンジェリスは納得した。