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37Dead『助けのロープ』

望を探しているが一向に見つかる気配がなかった。


「はあ、いったいどこに行ったのよあいつは……」


と和子は案の定溜息を吐いた。

そして


「でも見つけないと絶対いらんことするしなああ」


と仕方なさそうな言葉を零す。

レリアは


「だっ大丈夫だよ! さすがにこの船で変なことはしないでしょ!」


と庇うが


「もしかしたら自爆スイッチとか押してないよね……」


とレベッカが言った。

アレックスは


「アハハハハ! あいつならあり得そうだな!」


それを聞いて和子と剣子は


「止めてください、ガチで冗談じゃ済まされませんよ」

「そうですよ、流石にあいつはそんなことしないでしょ……多分」


と苦笑いで言った。

レリアは


「それなら大丈夫、そんなものないから」


と言った。


「「「「それなら良かった、やりようがないね!」」」」


と言って安心した表情を見せる。

レリアは


(ここまで信用の無い人初めて見た……)


と思った。

そして


「あ、ここの階段登って上の階も探そうか」


と言った。

そして皆は頷いて階段を登ろうとした瞬間


カン!


と音がした。


「「「「「??」」」」」


キョトンとして上を見た。

すると


「グルルルルルルル、ゴガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」

「「「「「ア゛!!」」」」」


階段を降りているクリーチャー型ゾンビに皆真っ青になった。

そして


「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!」

「イアヤアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」

「嘘だろ!!」

「そんな!! 何でこいつが!!」

「ヒイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!」

「どうやって!!」


と皆悲鳴を上げながら

ドタドタと元来た道を走って逃げた。

そして和子は


「まさかあいつ!! あいつなの!! またあいつがやらかしたのおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」


それを聞いて剣子は


「畜生!! あいつならあり得そうだ!!」


他の皆も


「あいつの頭はどうなってるんだああああ!!」

「普通そんなことやらかす!!」

「望のバカアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」


と悲鳴を上げる。

レリアは


「いやいやいや!! さすがにこんなものを呼び込むことなんて無理でしょ!! 船にもいなかったよ!!」


と言った。

アンジェリスは


「GPSを作動させたんじゃないの!!」


と聞くと


「それは念のため外したよ!!」


とレリアが言った。

それを聞いて


「じゃあどうやって!!」


とレベッカが涙目になりながら走っていると


「まっまさか……レイビン家に僕の行動が漏れてたの!! そんな馬鹿な!! この船だってバレないように秘密裏に手に入れたのに!!」


と言った。

するとアンジェリスは


「ヤクザやマフィアならあいつらの手下同然よ……」


と言われてレリアは


「……ごめん」


と謝罪した。

すると


「ドンマイドンマイ!」

「そういうこともあるって!」

「わざとじゃないし私たちの為でしょ!」

「気にしないで!」

「叔父さんは良くやってくれてるって!」


と皆フォローした。

それを聞いてレリアは


「望君との差が凄い!!」


とさすがにビビっていた。

だが


「ガガガガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」


とクリーチャー型ゾンビは襲ってくる。

すると


「あの階段を登ろう!! 狭いしなかなか追って来れないはず!! その間に距離を稼ごう!!」


とレリアは言った。

そして皆階段を上り始めた。

だが


「いだ!!」


とアンジェリスは変な角度になった。

どうやら足を捻ってしまったようだ。

そして


「あああああああああああああああああああああ!!」


とそのまま階段から落ちて行った。



「あ!! アンジェリスウウウウウウウウウウウウウウウ!!」


レリアが真っ青になった。

と皆が真っ青になって


「たtったsk! たすけなああああ!!」

「ダメだ!! 間に合わない!」

「そんな!!」

「私が行く!!」


と言って剣子が降りようとした。

だがアレックスは


「剣子駄目だ!! お前まで!」


と言った。

剣子は


「だが!!」


と言ってい間にクリーチャー型ゾンビはそこまで来ていた。

アンジェリスは


(ああ……私はここまで何だ……)


と涙目になっていた。

すると


ガゴン!!


と近くにあった通風孔の蓋が突然開いた。


「「「「え!!!」」」」

「へ?」


するとそこからロープが突然降ろされた。

アンジェリスは


「……」


と黙ったままそのロープを掴んだ。

すると


「え!! ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」


とそのまま通風孔の中へと引きずり込まれた。

それを見て和子は


「ア! アンジェリスチャアアアアアアアアアアアアアアアアン!!」


と悲鳴のような声で通風孔の方を見て手を伸ばしたが


「今は! 逃げよう!! どうしてか分からんがあのロープを信じて逃げるんだ!」


とアレックスが言った。

和子は


「でも!!」


と泣きながら言ったが


「今は逃げないと全滅だ!! アンジェリスなら大丈夫だと信じるしかないんだ!!」


と言って無理矢理説得させて和子は


「わっわかっだああああ」


と逃げることしか出来なかった。


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「ええ!! ええ!!」


とアンジェリスは困惑しながら暗い通風孔の中を見ると

数人の女の人がいた。

すると


「キャハハハハハハ!! 危なかったねええ!! もうちょっとで体チョンパスプラッター!!」


と1人が腹を抱えて笑っていた。

すると


「奈々子ん! 子どもの衛生教育を考えて物を言ってよ!」


と1人から文句が飛ぶ。

すると一人冷静そうな女の人が


「大丈夫? 噛まれたり傷ついたりしてない?」


と聞いた。

アンジェリスは


「噛まれたり引っ掻かれたりする前にここに引っ張り込まれたから大丈夫、足を捻って落ちた衝撃で怪我はしたけど」


と言った。

女の人は


「一応見せて?」


と言って見た。


「うん、これは皮膚が裂けただけで引っ掻かれたわけじゃないね、噛まれた後もない、捻ったところは……」


と言って自分の服を


ビリビリビリ


と破いて


「これで固定するね!」


と言って足を縛ってくれた。

アンジェリスは


「あ……ありがとう……助けてくれて……」


とお礼を言った。

女の人は


「お礼が言えて偉い!」


と言って頭を撫でた。

アンジェリスは


(なんだろう……すごく安心する)


と思った。


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