342Dead『キザか開き直った変態か』
ベーォオは
「こらこら、そんなことを言ってるとお友達出来ないよ?」
と言うと光子は
「てめえとはどうなってもいいから言ってるです、キモイです」
とゴミを見る目でベーォオを見た。
ナーマナは
「光子さん、落ち着てください……今ここで変な事を起こされるより先に行った方が良いですよ……」
と耳打ちするが光子は
「こいつはここで心折って余計な事が出来なくなる方が良いです……」
と提案するが
「ダメです、奈々子が後で必要って言ってましたでしょ? 我々はあの人の指示を無視するわけにはいかないでしょ?」
と注意をする。
光子は
「確かに……奈々子が困るのはこっちも困る」
としょぼんとしながら言った。
するとベーォオは
「君達……やっぱりあの奈々子と呼ばれる狂人の魔の手に捉われてるんだね?」
と言った。
それを聞いて二人は
「は?」
「今なんてです……」
と結構ガチで引いた。
するとベーォオは
「大丈夫、僕は分かってるから……そして、ナーマナちゃん」
「はい……」
と物凄く嫌そうにしながら反応するとベーォオは
「大丈夫、あの男に脅されて酷い目に合ってるんでしょ……分かるよ」
「うん、わかってない」
と突然何を言い出すんだと言わんばかりの表情で見ていた。
「分かるさ! 君のその辛そうな表情! 影のある感じ! アイツのせいで心を閉ざしてるんだね!」
「貴方のせいで今心を閉ざしています」
ともう正直に答え始めた。
ベーォオは
「大丈夫! それは君の心が開き始めた証拠だよ! 僕が君の心も救い出すよ!」
と笑顔で言った。
ナーマナは
「もしかして私は無意識で意識高い系の言葉を発してます? 横文字を使ってました?」
と光子に聞くと
「大丈夫です、ちゃんと普通の会話です……何も問題はなかったです」
と言った。
ナーマナはほっとした様子になったが
それでも全く伝わっていないことを知って
「意思の疎通ってこんなに難しかったですっけ?」
と聞くと光子は
「普通はそんなに難しくないです」
と言って2人はベーォオを見て
「こいつの頭が……」
「残念」
と哀れんだ。
ベーォオは
「良し! 行こう! ここも救って奴等を倒して! 君達と一緒に幸せな未来を見よう!」
と勝手に盛り上がっていた。
光子は
「うわああ……こいつ私達を嫁にしようと考えてるです」
と引いていた。
ナーマナは
「何か……本当にキモイ……望様はまだ変な事を私の前でしてきませんが……以前の望様はどんな感じですか?」
と確認すると
「正直……正直に言われればこっちも起こって拒否することや蔑むことで正直慣れた感じにはなってきたデス……でもこの男のキザ感じはさすがに引くです……変態より慣れない気がするデス」
と真っ青になっていった。
ナーマナは
「幼女にまで変な目を向ける癖に変態と認めない辺り、変態と開き直ってる奴よりヤバいですね」
とベーォオの危険性を心の中に刻んだ。