341Dead『誰かさん以上』
ナーマナは取り敢えず掴まれたので振り払うのではなく一緒に逃げることを考えた。
もし振り払っても駄目だなどや意味の分からないことで逃げれなくなると思ったのであった。
その為、何も言わずに一緒に逃げた。
(このままだと捕まる……そして殺される……どうすれば……)
「グアオアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」
と吠えるクリーチャーが二人に襲い掛かるが
「フン!!」
と言って一気にしゃがむ。
ベーォオもその勢いに負けて座り込む。
ズドオオオオオオオオオオオオオン!!
と壁がぶち壊れてそこから穴になり脱出が出来そうであった。
ナーマナは
「入りますよ!」
と言って男の手を引っ張って一緒に逃げた。
ベーォオは
「ありがとう……俺の為に……」
と感謝していた。
ナーマナは
「感謝何てとんでもない」
(貴方が離してくれないから仕方なく助けただけで本当は見捨てるつもりだったので)
と考えた。
ベーォオは微笑みながら
「君は優しいんだね……」
と言った。
それを聞いてナーマナは物凄くイラっとして
「いいえ……私は優しくありませんよ」
と怒りの表情を隠す為に俯きながら言った。
するとベーォオは
(この子……いったい……何か……過去に何か……)
と考えていた。
ナーマナは
「取り敢えずここからは別れて行動しませんか?」
(貴方に邪魔されて死ぬのはごめんです)
と考えながら提案した。
するとベーォオは
「そんな! 危険すぎる! ここは離れて行動するべきではない!」
と反論する。
ナーマナは
(お前と一緒にいる方が危険なので嫌なんですが……ってはっきり言った方が良いのでしょうか?)
考えている。
そんな時であった。
「ナーマナ……ここにいたです」
と光子がやって来た。
ベーォオは
「この子は?」
と聞いて来たのでナーマナは
「仲間です」
と言った。
するとベーォオは
「やあ、こんにちは、君も一緒に行動しよう、ここは危ないから! 大丈夫! お兄さんが守ってあげる!」
と微笑みながら言うと光子は
「失せろカス! お前さっきナーマナの命を脅かしたこと分かんねえのかです!」
と暴言を吐いた。
ナーマナは
(良く行ってくれました! こういう時子供は物凄く素直で素晴らしい!)
と心の中で絶賛した。
光子は霊体の反応で先程まで何があったのかを確認することが出来るのであった。
それを聞いてベーォオは
「そういう事を言ってると、友達から嫌われるよ? それに目上の人にそんなことを言ってはダメだぞ? 分かるな?」
と頭を撫でた。
光子は
「ああ、汚いです……止めるです……脳が腐るです」
ともの凄い形相で睨む。
だがベーォオは
「ははは、元気が良いな」
と嬉しそうに見る。
光子は
「話が通じない馬鹿です……」
と侮蔑の目でベーォオを見た。
そして、
「どうやら僕は嫌われたみたいだね」
とナーマナに微笑みながら言うとナーマナは
「そうですね」
(この中で一番嫌われてますね)
と返事をした。
光子はナーマナに耳打ちで
「こいつ……望よりウザいです……望の方が可愛く見えるです……いや可愛げがあるです」
と言った。
ナーマナは
「望様が嫌われているのは知っていますが……この男はそれ以上ですか……分かる気がします……因みに私は望様を嫌ってはいません……困ってはいますが」
と耳打ちする。
するとベーォオは
「女の子だけのプチ女子会かな?」
と聞いて来たので光子は
「セクハラ止めてくださいです……吐き気がするデス」
と言って物凄く嫌そうにした。