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339Dead『ボタン連打』

望は


(チャンス! 今の俺を止めれる者はいない!)


と考えて


「いやっほおお!!!」


と喜びながら落ちる。

その時だった


「いやああああ!!」

「アルメ!」


と言って男が女の手を掴む。

アルメと呼ばれた女は


「ありがとう! ベーォオ!」


と言って涙を流しながら言った。

ベーォオは


「大丈夫! 君は俺が助ける! あんな奴らに負けてたまるかよ!」


その言葉だった。

望は死ぬつもりで止められる者はいないそう考えて落ちることを望んだ。

しかし、望の心奥底に眠っていたあるドスエグイ感情が露わになり

そして、本能的に一つのボタンが現れそのボタンをゲームの達人の様に

連打した!


「きゃ!」


と言ってアルメは足に思い感触を感じた。

そして、何かに捕まれるようなそんな感じがした。

足を見ると


「いあああああああああ!」


と悲鳴を上げる。

望はアルメの足を掴んでいたのであった。

ベーォオは


「糞! アルメ! そいつを蹴り落とせ!」


と言ってアルメは


「離して! 離してえええ!」


と言って望の顔面を蹴った。

望は無意識であった。

無意識、本能がそのボタンを超連打をしていた。


心の中で響く


ポチポチポチポチ


その音と共に望の手の握力は強まった。


ギュウウウウウウ!!


「イヤアアアアアアアアアアアアアアアアアアア! イタイイイ!! 痛いよおおおお!!」


とアルメは握りつぶされるような激痛が襲い手を離しそうになった。

望は運が良いのか悪いのか足の三陰交部分を思いっきり握り締めていた。

アルメは


「イヤアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!」


と泣き叫んでいた。

ベーォオは


「頼む! アルメ! そうだ! そこに取っ手がある! 足を掛ける際にそいつを振り落とせ!」


と指示を送った。

アルメは泣きながら


「わがっだああ」


と言って激痛に耐えながらなんとか足を振って取っての部分まで足を延ばした。

そしてその衝撃に耐えられず望は手を離した。

ベーォオは


「やった!」


と言って喜んだ。

アルメも


「ありがとう……」


と言って涙目になりながら命が助かる喜びに打ち震えた。

その時だった


連打

連打

連打


望のドスエグイ本能のボタンは未だに押されていた。

そして


「キヤアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」

「どうした! !!」


とアルメの悲鳴にベーォオは下を見ると

望はアルメのパンツを握っていた。

アルメの股は思いっきりパンツが食い込んだ。

そしてその痛みに耐えきれずにアルメは取っ手に掛けていた足を外してしまった。

そして、


「うぐあ!」


とベーォオもいきなり来た重みのせいで

来るはずなかった二人分の重みのせいでアルメの手を離してしまった。


「あ……あああああああああ」


とベーォオの絶望が目の前に広がった。

アルメも離れ行く恋人を見て絶望した。


「イヤアアアアアアアアアアアアアアアアアアア! ベーォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!」


と泣きながら叫んで落ちていった。

そして


「離してよおおおお!!」


と泣きながら望と一緒に落ちていく。

そんな中望は真顔で落ちる。

そんな時だった。


「ギャウン!」


と鳴き声がした望は突然消えた。

アルメは


「え……」


と言うと


グサ!


と下にあった棘に刺さって


「グバアアアアア!」


と血を吐き出す。

そして


グウウウウウウン!!


と上から棘が落ちてきて


「ああ……あ」


と虚ろになる状態で


グシャアアア!


と刺さって死んだ。


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望は


「……俊敏性犬、お前どうやって……」


と言って見る。

俊敏性犬


「クウウン」


と褒めて欲しそうに言った。

すると望は


「何か知らんが今回はよくやった」


と珍しく褒めた。


「キャうん!」


と俊敏性犬も嬉しそうにした。

やっと褒められて喜びを感じた。

望は


(なんか失敗したのに心の中がスッキリとした……うむ、清々しい)


と嬉しそうにしていた。


--------------------------------------------------------------------------------------


ベーォオは


「糞おお糞おお」


と泣きながら膝をついて床を殴りつける。

そして


「あの男おおおお! 許さない! 殺してやるうう! 殺してやるううう!」


と殺意を望に向けていた。


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