338Dead『押した』
「嫌だああ……怖いよおお……」
と子供は泣いていた。
奈々子は
「良いじゃん、行ってよ」
と言って少し背中を押した。
「いやあああ! お願いい! この子だけはああ!」
と泣き叫んでいた。
望は
「何か大変そうだなあ」
と言いながら見ていた。
「いや、止めようよ! さすがにそれは」
と言ってアンジェリスが止めようとしていた。
奈々子は
「大丈夫、行ってよ、ほら!」
と言って無理矢理研究所の中に入れようとする。
少年は
「嫌だああ! 何があるか分からないじゃないかああ!」
と言って泣き叫ぶ。
奈々子は
「ほらほら! 入って! 中に入った!」
と言って押そうとすると
「こいつが行けばいいだろ!」
と言って近くにいた望を引っ張って中に入れた。
「うお!」
と言って中に入るが何も起きなかった。
望は
「うわあああ、恥ずかしい! さっきまでビビっておきながら俺を入れてやんの! そして何も起こらないでやんの! ダセええ!」
と少年を煽った。
少年は
「は? ビビってねえし! 怖くねえし! なら今から行くし!」
と言って強がった。
望は
「?? 何言ってんの? 引くわ」
とガチ引きしていた。
すると少年は何もなかったように研究所に入っていった。
すると
グシャ!
「お?」
と望は目の前の少年が死んでしまったのを見た。
すると
「いやあ……いやああああああああああああああああああああああああああああああああ!」
と悲鳴を上げた。
望は
「うおお……グロ」
と言って少年の死体を見た。
すると
「返せえええええええええええええええ!! 私の子供を返せええええええええええええええええええ!! おまえのせえでええええええええええええええ!!」
と望に突然母親はキレる。
望は
「いや……勝手にその子が入ったのでは?」
と言うと奈々子も
「そうだねえええ……あああああ!! 良いねええええ!! 子を失った母の姿あああああ!! 勉強になるねえええ!!」
と言ってニタニタと笑っていた。
アンジェリスは
「そうだった……こいつは勉強をしに来たんだった」
と引いていた。
レベッカは
「この子大丈夫なの……このまま」
と言って震えていた。
アレックスは
「俺等に殺せるわけがない……奴はゾンビでその上人を勉強道具として見ている……奴の芸術の為だけに……」
と言ってビビっていた。
そして、母親は
「殺してやるううううううううううううう!」
と入ったが
グシャ!
と再び研究所の中で死んだ。
望は
「何で俺にせいなんだよ……こいつは俺を無理矢理押したのに……まあ死ねると思ったがまあいいや」
と言って物凄く残念そうに二人を見た。
そして
「糞……化け物共め」
と言って町の人間は恐怖していた。