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324Dead『求める者と求める環境』

奈々子は柳田家で平穏に暮らしている振りをしていた。

奈々子は裏で自分の夢の為の勉強をしていた。


「や! 止めろおお! お願いだあ!」

「ダメ、ちょっと! 動かないで! 動いたら腸が斬れちゃうよ!」


と言って無理矢理バタバタ動かす体を押さえつける。

すると


「ひいい!!」


と悲鳴を上げてガタガタ震えだす。


「あ! ちょっと! 腸を引き摺り出すときの悲鳴を!」


と言って何とか押さえつけて縄で縛った。


「やややっややめお……お願いだあ……」


と涙を流しながら嘆願した。

しかし


「良し! これで引っ張れる! よいしょ!」


と言って腸をグッと引っ張り出した。


「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!! いだい! いいだいいいいいい!!」


と口を大きく開けながら奇声の様な悲鳴を上げた。

奈々子は


「ほほう! この悲鳴かああ! 良いね! 録音もしっかり出来た!」


と言って嬉しそうにする。

男は


「やべでええ……もうやべでえええ」


と言って痙攣しながらガクッとなった。


「あ、死んだ」


と言って痛みのショックで死んだ男を見てガッカリしていた。

奈々子は


「うーん、でもこれはこれで勉強だ、この痛みで人は死ぬ可能性もある、腸を引っ張り出す痛みはかなり強烈なのかあ……痛みの測定器って無いかなあ」


とそこが彼女の悩みでもあった。

しかし、さすがにそれは出来ないと思った奈々子はそこに関しては諦めるしかなかった。

何故なら演技で何とかなる者はいる。

グロさと恐怖とエグさと震えが止まらなくなるスプラッター映画、出来るだけ本物に近い映画を作るためにその測定器を誕生させる時間に費やす事が無駄だと奈々子は思った。

そして、


「取り敢えずこの表情もさっき取った映像と録音したデータで照合してそれで演技を教えれるようにしないとなあ」


と言ってカメラを持ってそれを確認した。

男の表情は悲痛に歪んで見るに堪えない状態であった。

それを見て奈々子は


「ふむ、つまりはこの表情を使えば腸を引き摺り出しの映像は作れそうだ……ありがたい」


と言って嬉しそうにする。

すると


「貴方が柳田奈々子ちゃん?」


と聞いた。

奈々子は


(あ、バレた……消すか)


と思って手に持っていたナイフを話し掛けてきた少女に突き刺そうとした。

しかし、


「ヨッと!」


と一言言って少女は奈々子の腕を掴んで軽く平伏せさせた。


「うぐ!」


と言って痛みと共に奈々子はその場で動けなくなり、


「ああ、バレて捕まるのかあ……まあ牢獄から出てもやる……反省はしない」


と言ってその目にある闘志はまだ消えていなかった。

瑛代は


「?? 警察に捕まると思ってる? そんな事しないよ? もったいないじゃない」


と言った。

それを聞いて奈々子は


「?? どういう事? 私の趣味は皆ドン引くよ? そして、そんなことをする私は虐待のせいで歪んだ性格が引き起こしたものだって言われてたりするよ……?」


と今まで自分が言われてきたことを少女に言った。

それを聞くと少女は


「それは求めていない人達の前でしちゃったからそういわれたんでしょ? 例えばヤンキーが力を学校で振るえば教育の人たちは注意するでしょ?」


と言った。

それを聞いて奈々子は


「まあ確かに注意をしているシーンは見るけど」


と言うと続けて少女は


「でもあの人たちは奴らの群れでは崇められているんだよ? 何々中の何々には近づくな! 只では済まないぜ! という武勇伝だとかなら俺がその武勇伝を潰して武勇伝になるだとか力には力のいるべき場所があるんだよ……そして、そんな力がものを言わす場所でもっと勉強しろ打とか言ったら他の皆からは求められていないでしょ? 社会には求められてるし学歴も求められているのに」


と言った。

奈々子は


「……はあ……」


少女は


「それに学歴を重視する会社は学歴を良くしないと入れてくれないし、学歴関係なしの場所は知識はなくともとにかく働いてくれる人間を必要とする、良いところでは努力を頑張る人を求める、政治の世界は今若者ではなく老人たちが求められている、つまり人間は求められているところに入ることを目的としているんだよ、その為に自分にとって都合の良い環境を用意する必要があるんだよ、そうして自分を求めている人を見つけてその人の為に働くかそれとも作って相手を働かすかをすればいいんだよ!」


と言った。

奈々子は


「ふーん、じゃあ私を求めている人って?」


と聞くと少女は


「私が求めている、貴方が拷問の勉強をしたいならその為の環境を私が用紙する、あるお願いを聞いてもらえるなら確実に!」


と言った。

それを聞いて奈々子は


「!! マジで! 嘘じゃないよね! 因みにさっきみたいに痛みで死ぬってのを消して欲しいんだけど! そうすればもっと勉強が!」


と言った。

それを聞いて少女は


「そんなの当り前じゃない! そうじゃないと情報を引き出せない! 貴方も情報を引き出す拷問の勉強が出来るし私とあなたでWINWINな関係が築けると思うよ!」


と言った。

それを聞いて奈々子は


「私は柳田奈々子! 貴方は!」


と言った。

それを聞いて少女は


「さっき私が貴方の名前を言ったんだけど……まあいいや! 私は希咲瑛代!」


と二人は自己紹介をした。

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