300Dead『テスト対策①』
瑛代は望に言った。
「お兄ちゃん! 次のテスト100点取るよ!」
と言った。
望は
「何でえ……今までそんなこと言ったことないじゃん……」
と少し驚きつつ、ペン回しの練習をしていた。
瑛代は
「お兄ちゃん今真田に目を付けられてるでしょ?」
と言った。
それを聞いて望は
「まあそうだけど……ペン回しの練習をしてたら目を付けられたな……不良には何も言わなかったけど何でか分かるか?」
「お兄ちゃんも分かっていてやってるでしょ?」
と瑛代は言った。
望は
「まあ……それは関係ないなあ……」
と言った。
瑛代は
「まあペン回しを今でもしてるってことはそうなのか……」
と言って笑った。
そして、瑛代は
「最近ねえ……私の事を兄を見下す奴だとかいう奴がいるの」
と言った。
それを聞いて望は
「ええ? なんでえ?」
と聞くと瑛代は
「うーん……何かお兄ちゃんは確かに優秀過ぎるわけではないし、私みたいな世界を取りたいという思いもあまりないせいかお兄ちゃんを見下しているっていうもはやただの言いがかりの噂が立ってるんだよ……多分私を妬む者がいるからそうなるんだろうねえ」
と言った。
望は
「そうか……何かすまんな」
と言った。
瑛代は
「ああ、それに関しては全く責任を感じないで! だって私のイメージダウンの原因が分からないならどうしようもないけどお兄ちゃんがそういう原因としていてくれたおかげで対処が出来るから嬉しいんだよ!」
と言って望を抱きしめる。
望は
「ううう……苦しい」
と言った。
そして、瑛代は
「それで! お兄ちゃんを100点を取らせて! 真田を利用してそれを私のイメージアップを目指すの!」
と言った。
それを聞いて望は
「まあそれは良いけど……俺をテストで100点って……出来るの?」
と聞くと瑛代は
「うん! 明日また用意するから!」
と言って望の部屋を出た。
そして、望は
「取り敢えず今日はペン回しを止めて……ラノベ読もう!」
と言った。
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そして、望が部屋でラノベを読んでいた。
すると
「お兄ちゃん! 用意できたよ! 勉強しようか!」
と言って数枚の紙を取り出した。
望は
「え? ああ……そうか」
と言った。
そして、机に向かうと瑛代は
「じゃあこのプリントを全部暗記しよう!」
と言った。
それを聞いて望は
「暗記で良いのかよ……それで100点を取れるって」
と言うと瑛代は
「大丈夫だよ、だってこれ次のテストの答案だもの!」
と言った。
それを聞いて望は
「……今なんて?」
とキョトンとして聞いた。
すると瑛代は
「?? 聞こえなかった?」
と言うと望は
「ああ、次のテストの答案って聞こえたけど聞き間違いと思って……でも違うよな……うん……そうだよな」
と言って呆れていた。
瑛代は
「さっそく勉強するよ!」
と言うと望は
「いやいや! ダメでしょ! さすがに! これは! てかそんなんでいいのかよ!」
と言うと瑛代は
「いいに決まってるじゃん、何言ってるの?」
と言うと望は
「いやいやいや! これってさすがに不正でしょ!」
「バレなければ不正じゃないよ?」
と言った。
それを聞いて望は
「確かにそうかもだけど……」
と少し
頭を抱える。
瑛代は
「お兄ちゃん!! これはテスト対策なんだよ!」
と言うと望は
「普通対策と言えば勉強では?」
と聞くと瑛代は
「確かにその方法もいいけど、でも真面目に勉強するだけで良いのかな? こういうのってどうやってテストを乗り越えるかを私達は考えて行動するかが大切だと思うよ?」
と言った。
それを聞いて望は
「はあ? どういう事?」
と聞くと瑛代は
「簡単だよ……世間が求めているのは馬鹿正直に行動するんじゃなくてずるく動ける人間だよ!」
と言った。