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292Dead『勝つ為の進化』

その後、瑛代から


「今日はもう遅いし寝ようか! なかなか大変な2日間だったね、取り敢えずは今後の方針自体は明日からにしようか! ニートの言い訳じゃないよ!」


と言った。

それを聞いて望は


「そうか……2日間も経っていたんだなあ……なんか時間の感覚もよく分らなくなってきたんだよなあ……」


と言って天井を見ながらボーッと答えた。

すると瑛代は


「まあお兄ちゃんは指導者役を引き受けて他の仕事はしてないんだけどねええ」

「お兄ちゃんにしては結構働いたつもりなんだが?」


と聞くと瑛代は


「そうだねエ……まあ取り敢えずはお兄ちゃんの動きを私が把握さえすればいいからお兄ちゃんはそのまま生きていいよ」


と言うと望は


「あのお……俺がゾンビになるチャンスは?」


と聞くと瑛代は


「まあ考えておくよ」


と言った。

それを聞いて望は


「あそう、絶対にダメな奴だろこれ……」


とボソっと言ってそのまま自分の部屋に戻った。

そして


「さてと、兄貴が出た今皆様には取り敢えずこれからも兄貴を連れて研究所を潰して欲しいです」


とレベッカとアレックスと光子とアンジェリスと和子と剣子の方を見て言った。

それを聞いて和子は


「え? でもこんなに凄い兵力を揃えれば簡単に……」


と言うと京は


「それがそうともいかないんですよ」


と言って地図を見せる。

そこには色々と書き込みがありそして赤い線の枠で囲っている場所に


『レイビン家の所有領地』


と書かれていた。

しかも、それは地球のほとんどの陸空海であった。

それを見てアンジェリスは


「まあそうか……瑛代達が取ったこの土地何て放棄してもこの戦力ならどうとでもなるでしょうね、向こうは向こうでかなりのゾンビを揃えているだろうし不死身の研究も進んでいるんだろうから」


と言った。

和子は


「え! それじゃあこっちが勝てる要素はまだないってこと!」


と聞くと瑛代は


「そう……今この場で戦えばこっちが負ける……それだけは言える」


と言った。

それを聞いてアンジェリスは


「まあやるにしても薬をこっちも進化させないといけないってことだろうしね」


と言った。

それを聞いてレベッカは


「そうね……もはや治療として使うよりこっちも兵器として利用するしかないわね」


と言った。

それを聞いて剣子は


「ちょっと待て! 治療として開発はしないのか! それじゃあこのままゾンビ達は元に戻らないのか!」


と冷汗を掻きながら聞いた。

それを聞いてアレックスは


「それに! ベナさん達に何て相談するつもりだ! あいつ等だって治療と考えて開発を進めているんだろ!」


と言った。

アンジェリスは


「確かに治療して元の人間に戻る方がベストだけど……望の言葉を思い出して!」


と言った。

アレックスは


「……ゾンビになりたい?」


と聞くと和子は


「ああ……そういう事か……」


と言った。

それを聞いてレベッカは


「和子は何か知ってるの?」


と聞くとアンジェリスは


「望は自分が生きている間にこの状況が完全に回復するとは思えないから死ぬかゾンビ化する方が良いって言ったんだよ……それに環境破壊や都市化によって地球だって持つかなんてわからないんだよ……それを考えるゾンビ化して滅びた方が良いと思ってるみたいなんだよ……私はそれを聞いて本当にそれが完全に出来るのかが分からないと思った」


と言った。

アンジェリスは続けて。


「将来また同じようなことを考えてまたゾンビ化を当たり前にしてレイビン家との戦争に勝った方がまだ将来性があるってことでしょ? 瑛代ちゃんはそれを目指してるってことで良いのかな?」


と聞いた。

それを聞いて瑛代は


「そうだね! その通り! 正解! 兄貴がそんなことを考えてるのは分かった、そして言っていることも強ち間違いではないんだと私も理解している……だからこそこの道を行った方が明らかに合理的なんだよ……人間全土がゾンビ化して生きれば何も問題は無いはずだよ……寿命が延びるとは違い永遠になることだけどそれが今は必要になったんだよ」


と言った。

剣子は


「しかし、ゾンビ化して不死身になってしまったら……やっぱり終わりがあるから人間は命の輝きを感じることが出来ると思うんだが……」


と不安そうに言った。

それを聞いて瑛代は


「確かにそう思うのは分かるけど……でも人間の倫理観何ていつの時代も変化していたよ……それは今の主観でしかないんだよ……永遠の人生を送ることでまた別の主観が生まれると思わない? だって今まで人間50年だったのに今じゃ80歳超えても死なない人がいるぐらいだしどうなるか分からない……だからこれからも人間は進化した方が良いんだよ……そして、この戦争に勝つにはそれしかないってことだよ」


と言った。

そして剣子は


「……そう……分かった……でも私はちゃんと生きて死にたいんだ……だからゾンビにはなりたくないよ」


と言った。

それを聞いて和子は


「私も……それはやっぱり怖いよ」


と言った。

それを聞いて瑛代は


「それは別に構わないよ……私はそれを否定したいとは思ってないから」


と言って優しく微笑む。

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