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274Dead『二人は成長』

アイザは


「あいつ等……俺と同じくこのゾンビ兵達のお陰で死者がどれだけ減ったと思ってんだ……確かに死者はいなくなったわけではない……だからって全てが俺等の思い通りになるわけないだろ……何なんだこの完璧主義者共は! てかそんなに相手に完璧を求めるならお前等も自分の仕事を完ぺき熟せよ! お前等の失敗他の連中で尻ぬぐってやってんだぞ!」


とキレた。

すると抵抗軍は


「何を言ってるんだ」

「強い奴が弱い奴を守るのは当然だろ」

「寧ろ権力者ならば国民あっての国ってことを知っているはずだろ……国民を蔑ろにする奴の肩を持つのか……やはり屑だ」


と言っていた。

それを聞いて望は


「はっはっは! 何言ってんだあいつ等……ウケる!」


と笑っていた。

アンジェリスは


「アイザさん、あいつ等の言葉は無視していいですよ……たまにいたでしょ? 言葉の通じない変な人達! ああいう系ですよ! 通じない以上こっちが真剣に取り合う事がすでに意味がないんですよ! ほら! こういう時はこういう考え方が一番ですよ! ああ、こいつもう何言っても無駄だわ」


とアンジェリスは教えた。

それを聞いてアイザは


「ああ……なるほど……そういう奴か……確かにいたわ……俺も仕事をしていた時にこうするんだぞ! って言っても全然できなくて反省するかと思ったら寧ろ反抗してきて教え方が悪いだのパワハラだのブラックだの色々といちゃもんを着けてきたやつ……そういう奴は……なるほど……辞職させるかもう何もさせないかのどちらかだったな」


と言った。

それを聞いて望は


「ああ……多分俺も同じタイプだわあ……嫌文句は言わないよ! 出来ない方が! そして反省しているんだけど上手くいかないタイプだわ」


と言った。

それを聞いてアンジェリスは


「あんたはもうちょっと頑張りなさい」


と言った。

望は


「ういっす」


と言って軽くお辞儀する。

そして、望は


「さてと……あいつ等もそろそろ来るよ」


と言った。

アンジェリスは抵抗軍を見るとセリスターが


「もう離しても無駄のようだな……こうなったら実力行使だ! 我々の力を見せつけるぞおおおおおおおおお!!」

「「「「「「「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」」」」」」」


と雄叫びが聞こえて一斉に襲い掛かってくる。

望は


「さてと……皆の者! 構ええええええ!」

「え?」

「石を?」

「うん、構えええええええええええ!」

「「「「「「「は!!」」」」」」」


と言ってゾンビ兵達は石を投げる準備をする。

そして望の


「放てええええええええ!!」


の合図に思いっきり投げつける。

すると


ぐしゃ!!」


「どばあ!!」


ゴシャ! ズシャ!! ドバアアア!!


「あああああああああああ!!」

「うがぶ!!」

「ばがろあ!!」


と奇妙な悲鳴と共に血飛沫が飛ぶ。

当たった者の顔面は砕ける鈍い音と共に


「何!」


とセリスターは殺された者達を見た。

それは抵抗軍の残った戦力も同じであった。


「ひっひいいいい!!」

「たったったっただの! 石なのにいいいい!!」

「嘘だろ! あんなに遠いのに石を投げるだけで!」


と怯え始める。

望は


「セリスターではなくてあの強そうな剛力の顔面に」


とレングレラに命令した。

レングレラは


「あの少しデカい男ですか?」


と聞くと望は


「うん、投げて当ててね」


と言った。

レングレラは


「ハ!」


と言って石を思いっきり投球する。

そして


バシャン!!


と剛力っぽい男の顔面は肉片が飛び散る。


「きゃあああ!!」


と隣にいた女性は悲鳴を上げる。

そして


「まっまっまさかああ!」

「あの力持ちのババアルが!」

「嫌だ! 嫌だ! 近づいたらどうなるんだ!」

「勝てるわけがない!」


と言って悲鳴を上げ始める。

セリスターは


「怯えるな! 皆の者! 皆で乗り越えるんだ! 皆であの化け物共を打ち倒さないと誰がやるんだ!」


と呼びかけた。

すると


「じゃああんた一人でやれ!」

「そうだ! あんなの無理だ!」

「怖い怖い怖い! 死にたくない! 俺はまだ死にたくない!」


とあれだけ豪語していた抵抗軍は怯えて


「嫌あああああああああああ!!」


と逃げ始める。

バイトは


「そんな! 皆!」


と呼ぶ。

しかし皆は悲鳴を上げて逃げる。

バダジャは


「落ち着け! 皆落ち着いてくれ!」


と言った。

望はそんな姿を見て


「無駄だよおお!」


と言った。

それを聞いてバイドは


「ふざけるな! 俺等はぜってえ許さねえ!」


と言った。

するとアイザは


「おい! 来てくれ!」


と言った。

すると


「久しぶりねバイド……何してくれてんの?」


と一人の女が顔を出す。

バイドは


「え……」


と言った。

そして、もう一人


「お兄ちゃん……情けないことしないでくれる?」


と呆れたような表情でもう一人少女が現れる。

バダジャも


「何で……」


と青ざめる。

女は


「言っとくけど! あんたみたいな夢見がちな糞男なんて興味なんてないから! 幼馴染だからっていつまでも馴れ馴れしくしないでくれる? 正直迷惑なんだけど」

「私はお兄ちゃんのことは別に嫌いとは思っていなかったんだけど……そうやって人に迷惑を掛けるならもう縁切ってもいいかな? いや切るわ……正直お兄ちゃんの正義感物語を聞くのはうんざりなの……お互いもう別々の道を行こうよ……お兄ちゃん、妹離れしようか」


と言い放った。

バイドは


「そんな……どうして……」


と涙を流す。

バダジャは


「嘘だ! お前はお兄ちゃんがいつまでも守って……」

「いや……それが鬱陶しいの……お客さんにも迷惑を掛けて……私の人生の邪魔をしないで」


と言った。

バダジャは


「嘘……だろ」


と言って項垂れる。



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