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260Dead『大切な者の為に』

望は外へと出る。

そこには


「うわあああ……」

「……」


と望は見たことのある男を見た。

レングレラは呆れていた。

望はレングレラの方を見て


「あの人……貴方の元上司でしょ? どうにかならない?」

「そうですねえ……本当に……どうしましょう……」


とレングレラは頭を抱えて本気で困っていた。

望は


「君らはどう?」


と聞くと他のゾンビ兵達も


「なんていうか」

「ここまで来るとなんか……」

「引くわああ」


とゲンナリしていた。


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瑛代の国の外

トーラス以外にも同じく国に逆らおうという者は確かにいた。

しかし、そんな余裕がなくとにかく我慢していた。

だが、何かきっかけがあれば爆発する。

そんな寸前のような均衡状態、ある者が現れた。


「皆の者!! アノベルガーダ国の騎士! セリスターだ!」


と名乗った。

他の者はボーっとして見ている者もいれば救いを求めるような目で見ている者もいた。

セリスターという男は呼び掛けた。


「皆はこれでいいのか! こんな状態で! こんな酷い状況を強要されて! 理不尽を押し付けられて! 君達とて誇りある人間だ! それなのに奴らはそれを踏み躙っている! そんな状況を打破したいとは思わないか! こんな苦しみを断ち切りたいと思わないか! 愛する者を守りたいと思わないか! 大切な家族を守りたいと思わないか! もしそう思うなら我が傘下に入ると良い! その気持ちを武器に! 奴らに一矢報いるのだああああああああああ!!」


と宣言する。

そのセリスターと言う男は来ている服は良く、美しい顔立ちと美しいブロンドの髪、そんな男を見ていた物の中で


「いやあ……別に……」

「俺ここ好きだし……こういう暮らしは昔からやってたし」

「一人でやれば」


という者が数人いた。

その者に対してセリスターは


「そうか……貴様等みたいな埃のない者の力なんぞ借りる必要もない……ここから立ち去れ」


と言った。

それを言われた者達は


「いや……ここで仕事するですが……」

「勝手に俺等の土地に入ってきたうえに偉そうだな……」

「糞が」


と睨みながら無視した。

だが


「そうだ……」

「俺等は我慢していた……それなのに報われない……俺は……妹を……家族を守りたいんだ」

「俺はあの子さえ助けれればいいのに……それなのに……変な風俗とかを作ってあの子を追い詰めて……入らせて……ぜってえあの国の野郎共許さねえ」


と怒りの炎を燃やす者もいた。

そして、あの子を助けたいと言った男に先程の言葉を無視していた男の一人が


「ああ! その子知ってる! 俺一昨日だ!!」


と言って笑った。

それを聞いて男は


「きっ貴様……どういう……ふざけるなああ! よくもおおお!!」


と言って抱いたと言った男の胸倉を掴む。

すると


「あれええ……まさかああ……まだだったかなああああああ! そりゃあそうかああ!! 大丈夫! 俺がお前の代わりに感想を教えてあげるよおお! ヤバかったぜ!!」

とドヤ顔で語る。

それを聞いて


「ああああああああああああああああああああああああ!!」


と悲鳴を上げながら殴ろうとした。

男は


「へえええい!」


と言って


ドジャア!!


と頭突きをして


「うが!」

「よわ!」



と言って怯んだ隙に逃げる。

そして、


「今日も金貯まったし! やりに行こう! じゃ! 今日もお仕事頑張りますかああ!」


と言って洞窟に入ろうとすると


「待て」


と誰かが腕を掴んだ。

後ろを見るとセリスターと言った男がその男の腕を掴んでいた。

男は


「おいおい、離せよ、俺はこれから仕事なんだ……邪魔しないでくれるかな?」


と言った。

するとセリスターは


「下種野郎目……」


と言って


ブス!


「うぐう!」


と腹から血が大量に出た。

男は


「うがあああああああああああああああ!! 血がああああああああああ!!」


と言って悲鳴を上げながら泣いて倒れる。

隣にいた男は


「おい大丈夫か! てめえ! こいつは自分の金でそこに行って女を遊ぶ権利を貰ったんだぞ! それなのにこんなことをして良いと思ってんのかあ!」


とキレる。

しかし、セリスターは


「黙れ……女性を金で買う下種共が……貴様等なんぞ私は同じ人間だと思いたくない」


と言って剣を向ける。

男は


「なんだああ! 斬るのか! また斬るのか! 自分本位に従わないものは斬って粛清か! お前こそ屑じゃねえか!」


とキレるがセリスターは


「貴様なんぞ……斬る価値もない……」


と言ってその男から離れる。

そして


「ちくじょう……ちくじょう」


と泣いている男の方へ向かい、


「大丈夫か……」


と声を掛ける。

すると


「セリスターさん」


と言ってセリスターの目を見る。

セリスターは


「名前は?」


と聞くと男は


「パイト」


と言った。

セリスターは


「その愛する者を取り返そう……あの国の屑共を打ち倒してきっと取り戻そう」


と言った。

それを聞いて近くにいた男も


「俺も手伝うぞ! 俺の名前はバダジャ! 妹の将来の為にな!」


と言った。

セリスターは


「そうか……これから仲間を積もる……一緒に立ち向かおう」


と言って手を握る。

すると仕事をしていた男がボソっと


「あ、そういえばあいつの妹と遊んだなあ……昨日遊んだわ」


と言った。

だが誰にも聞こえなかったのでお咎めは無かった。


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