257Dead『今回は悪くない』
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」
望は泣き続けていた。
バイザーは死体を片付けていた。
レングレラは望を慰めていた。
「大体事情は分かりました、さっきの顔のやけどを見る限り顔面を焼かれたってことですね」
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」
と泣き続ける望
すると他の客達は
「なんだ? 何があったんだ? なんであいつ泣いてるんだ?」
と一人が言うともう一人の男が
「さっき金を払って入ったのになんか金を取られるだけ取られてヤら背て貰えなかったらしい」
「なんだよそれ! ひでえな!」
「さすがに可哀そうだぜ」
「俺欄ところは大丈夫か?」
と不安がる客もいた。
それを聞いて一人の嬢は
「だっ大丈夫です! お客さん! 私がお金だけ取って逃げたことないでしょ!」
「そうですよ! そんなことしません!」
「ったく! いい迷惑よ! こっちは! あの方の嬢のせいでこっちまで疑いの目で見られるなんて!」
「どうも他の男も乱入してあの騒ぎになったらしいわ!」
「はあ! ここに入っておきながら! ばかじゃないの!」
と呆れていた。
すると一人の男は
「どうやら瑛代様のお兄様らしい」
「え……マジで……そんな大物のお兄さんを騙して金だけふんだくるんだなんて!」
と話し合っていた。
すると望は
「3万……持ってる」
と言ってバイザーに差し出す。
バイザーは
「えっと……そのお金は……」
とバイザーは自分の考えは合っているだろうと思いながらも確認した。
すると望は
「これで……抱ける?」
と涙を拭きながら聞いた。
するとバイザーは
「えっと……こっちとしては良いんですけど……嬢は5万貰うようになっていまして……その……無理だと思います」
と言った。
それを聞いて望は
「うう……ううううう……あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」
と再び泣き出す。
レングレラは
「望様! だっ大丈夫ですよ! お金を持っているという事は金を使って国に入っている可能性もあります! その時! その時抱けるように手配しますよ! 大丈夫です!」
と言って慰める。
望は
「ぐすん……本当?」
と聞いた。
それを聞いてレングレラは
「はっはい! 瑛代様にもご相談します!」
と言って望は
「うん……分かった……」
と無理矢理納得した。
それを見て皆
「おお……頑張れ」
「次は卒業……な!」
「頑張ってくださいね!」
と声援を送った。
望はバイザーにコソッと
「ここで俺が抱いた女は国に入れることを約束すれば大丈夫とかない?」
と聞くとバイザーは
「えっと……止めた方がいいですよ? そんなこと言えばハイエナみたいに女共からレイプされますよ……貴方を獲物を見る目で注目している者もいます」
と言って望が顔を横に向けると明らかにヤバい目をした女もいた。
望は
「だよね……うん……」
と少し悲しそうにする。
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望は
「ううう……ぐすん」
と泣きながらレングレラと一緒に歩いて行った。
バイザーは
「うーん……何か変な気がする……何だろう」
と頭の中で望の違和感に悩まされる。
だが
「まあ思い出さないってことはどうでもいい事かもな!」
と納得して望の部屋の処理をしに行った。
バイザーは
「たく……望様に迷惑を掛けた上に部屋をこんなに……」
と愚痴を言いながら掃除をしていると
「あ!!」
と別方向に目をやった。
そして
「望様……服着てない」
と今頃になって気付いた。
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レングレラと望の帰りを8人は待っていた。
すると
「あ! おにい……どうしたの? 何で身ぐるみ剥がれてるの?」
と怪訝そうに瑛代は望に聞いた。
するとレングレラは
「あ……服着せるの忘れてた」
「ううう……ぐすん」
と泣きながら寒そうにする。
誠子は
「ほほう、レングレラさん……味はどうでした?」
「違いますよ?」
と言ってレングレラはすぐに否定する。
アンジェリスは
「えっと……何があったか聞いて良い?」
と言うとレングレラは望に起きた詳細を教えた。
和子は
「希咲君……大丈夫だよおお……きっといつか卒業できるよおお! 大丈夫! 私もまだだから!」
と気まずそうに励ます。
剣子も
「そうだ恥ずかしいことないさ!」
と言って慰める。
レベッカとアレックスは
「こっ今回はあんたは悪くないわ! お金払ったんでしょ! ならその女が悪いわ! いたら協力するわ!」
「そうだぞ! しっかり元を取らないとな!」
と言う。
アンジェリスは
「本当にそういう金だけとろうとするやつ嫌いだわああ……昔も私が金持ちってだけで金ぐらい払えよ……俺等と違っていっぱい持ってんだろ? 良いじゃねえかとか言って何かと私に金を無心しようとする屑がいたわ……良くねえよ……後金持ちなら金盗んでもいいみたいに思ってる奴も何なの……苦労してようが金持ってようがそれ犯罪だから……」
と過去の怒りが込み上げる。