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253Dead『アルマ、初デビュー』

レードは持っていた鉱物をある男に渡す。


「ありがとう! こんなに沢山! くすねるの大変だったでしょ!」


と言って男はレードから受け取る。

レードは


「ええ……でもこれぐらいやらないとお金はなかなか手に入りません……本当にくれるんですよね」


と不安そうに聞く。

すると男は


「そうだね……こっちも沢山必要だしね」


と言った。

レードは


「あの……いったいこんな鉱物何に使うんですか?」


と聞くと男は


「うん? 聞かない方が良いよ? お互いの為」


と言った。

レードは怪しさはあったがここで踏み入ってお金を貰えないよりはと考えて


「分かりました」


と素直に答える。

すると男は


「うーん……質悪いなあ……ちょっと安くなるよこれ……」


と言って鉱物を丁寧に見る。

レードは


「え……」


と不安そうに声を出す。

そして男は、


「そうだね……14万円でどうだい?」


と言った。

それを聞いてレードは


「そっそんな! なんでそんなに低いんですか!」


と睨みながら言った。

男は


「一応は沢山あったから値段は高い方だよ……それに国に入る金としては十分だと思うが? なんでそんな必要なのだ? 誰か助けたいのかい?」


と笑いながら言った。

それを聞いてレードは


「そうだよ!」


とはっきり答える。

しかし、


「ふーん、そうか……ま、それでも金は増やさんがな……お前を特別扱いすると他の奴も真似しかねんから」


と言って冷たくあしらう。

レードは


「糞」


と悪態を着く。

男は


「おっと? 金欲しくないのかい?」


と言った。

それを聞いてレードは


「分かった! それでいい!」


と言ってお金を受け取ってそのまま走って行った。

男は


「ふむ、買い叩いたら上手くいった……馬鹿だなあ」


と笑ったいた。


レードはそんなことは露知らずアルマの働く鉱物の洞窟へと向かった。

すると


「アルマが……来ていない……」


と驚いた表情をする。

洞窟の入り口に立っていた男は


「ああ……今日はサボりだ……全く」


と言って呆れていた。

レードは


「まさか……あの噂の……」


と呟く。

それを聞いて男は


「ああ……あれね……女は良いね……ああいうので金が入るなんて……」


と見下すように言う。

それを聞いてレードは


「きっきっ貴様!! ふざけたことを言うな!」


と言って胸倉を掴む。

男は


「はああ! 本当の事だろうが!! 俺等はそういう事出来ないのに! あいつら女は!」


と言って睨みながらレードの腕を振りほどく。

レードは


「糞!!」


と言ってお金を持って走る。

レードは


(糞糞糞!! どうしてこんなことに!! それにお金もまだ2人分足りない! 本当は30万で3人を入れるつもりだったのに! どうして! どうして!!)


と走りながら考える。

すると


「おお! レード! どうした!」


と一人のゴツイ男が話し掛ける。

レードは


「トーラスか! 今急いでるんだ!」


と言った。

トーラスは


「お前……その金……まさか鉱物くすねてどこかに売ったのか?」


と聞いた。

レードは


「いや! これは!」


と言って隠す。

トーラスは


「はあ」


と溜息をついた。

そして、トーラスは


「いくらだ……」


と言った。

レードは


「……14万」


と言った。

するとトーラスは


「足りないが……5000円だ……俺のも持って行け……アルマとその妹と弟を助けたいんだろ」


と言って渡す。

レードは


「え」


と言ってキョトンとする。

トーラスは


「いいから持って行け! お前の分を合わせれば一応は15万だ! 後は何とか稼ぐしかないだろ! それにそれだけあればまた少しは働くのも早く終わる!」


と言った。

それを聞いてレードは


「分かった! 後はアルマを止めるだけだ!」


と言った。

それを聞いてトーラスは


「止める……どういう……まさか! アイツっ! 早まりやがって!」


と言った。

トーラスは


「俺が誤魔化すからお前はすぐに行け! 鉱物はお前の分もくすねるから!」


と言った。

レードは


「でも……」


と言うとトーラスは


「早く行け!」


と言った。

レードは


「!! ありがとう!」


と言って走って行った。


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アルマは男に連れられて屋敷を見た。


「ここが……」

「ああ……ここで1回5万! 2回で10万だ! まあ4回は一日で出来るって! 頑張れ!」


と言った。

アルマは


「本当に……本当に貰えるんですか?」


と言った。

それを聞いて男は


「ああ! その通りだ! 一応は先払いだがちゃんとヤるんだぞ! ま! お前の場合はヤらないと20万に届かないしな! 大丈夫だろ!」


と言った。

それを聞いてアルマは


「分かりました……」


と言って屋敷に入っていった。

男は


「はあ……この仕事楽! 瑛代様本当にありがとう! 客引きの俺をこの仕事に! 天職だぜ!」


と言って喜んでいた。


アルマは中に入ると一人の男がいた。

そこは和式でろうそくが燭台の上にあり、お酒らしきおちょこと布団があった。

そして近くにはお盆がありそこには5万が置かれていた。

男は


「うへへへへへ……可愛いねええ……もっと近こう寄れ」


と言って厭らしい目つきで近づく。

アルマは覚悟を決めて


「今日担当するアルマと申します」


と挨拶をした。


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