244Dead『話終わり』
瑛代はとにかくゾンビに襲われないように道路を走り続けた。
狂った人間もいたがパトカーのサイレンを鳴らすことで一瞬恐怖を煽り、怯んだ隙に逃げた。
狂っているとはいえ誰しも悪い事をしている自覚があれば聞いたことのあるサイレンを流すだけで一瞬の隙を生んでしまう事が瑛代にも理解が出来た。
そして、そのまま瑛代は携帯を取り出す。
京は
「その携帯でどうするの?」
と聞いた。
瑛代は
「兄貴が今どうしているかを確認する」
と言ってイヤホンを掛けて盗聴する。
誠子は
「ああ、私が手に入れた特別製の? あれって結構電波拾えるんだよねえ……裏ではあんなものがあるなんて……クフフフ」
と笑っていた。
瑛代は苦笑しながらイヤホンに集中する。
すると
『俺はゾンビになる! ゾンビになってやるうウウウウウウウウうううううう!!』
という声が聞こえた。
瑛代は
「あらら……やっぱりか……でも思った通り空回りして兄貴の願いは叶えられそうにないね……やっぱり放置が一番っだったか」
と言って安心した表情になった。
京は
「やっぱり……お兄さんは好きなんですね」
と言った。
瑛代は
「まあね……兄貴のお陰で夢を断念せずに済んだ部分もあるし」
と言った。
京は
「……そうか」
と言って嬉しそうにした。
誠子は
「取り敢えず逃げる場所を考えようか……どうすれば生き残れるか……安全圏にいる必要があるよ」
と言った。
それを聞いて瑛代は
「ああ……それなら安心の場所が」
と言ってその場所を案内した。
そこは大きな屋敷であった。
防犯も行き届いているようであり、その上頑丈な門もある。
それを見て加奈は
「なるほど……ここのオジサンにハニートラップを掛けて泊めさせて貰うってことね!」
と言って服を少しはだけさせる。
瑛代は
「ああ……大丈夫」
と言って兵を普通に上った。
誠子は
「ここの防犯システムに見つかって捕まらないの?」
と聞くと瑛代は
「大丈夫……ここの人お爺さんとお婆さんだけだから」
と言った。
それを聞いて加奈は
「大きな老人施設なのね……じゃあ溜まった物を発散させる介護をした方が」
とエロい服をカバンから出した。
瑛代は
「ここで泊まるから」
と言って近くにあった家の様な建物に入った。
それを見て誠子は
「ははは……豪華な施設だ事」
と言って笑った。
瑛代は
「大丈夫……ここ一人のお嬢様の家だから」
と言った。
それを聞いて加奈は
「その子にバレないの?」
と聞くと瑛代は
「ここ使われてないし防犯カメラも弄ってるからバレないよ」
と言った。
それを聞いて誠子は
「あんたギリギリ犯罪よそれ」
と言うが京は
「いや……犯罪だけど?」
と言って呆れる。
そして、瑛代はそのまま建物の鍵を勝手に開けて入っていった。
すると中は
「ほとんど瑛代の部屋になってない?」
「模様替えしたなお前……」
「何してるんですか」
「はははは!! ここ解剖施設にしようぜ!」
と言って奈々子以外呆れる。
こうして、瑛代は望達の脱出を聞いて追いかけて船に乗ることが出来たのでした
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「めでたしめでたし」
と瑛代は風呂に浸かりながら言った。
望は
「その家……アンジェリスの家じゃない?」
と言った。
瑛代は
「そうね……」
と遠い目をしながら言った。
すると望は
「アンジェリスは気づかなかったのだろうか……てか帰ってこない時があると持ったらそこで泊ってたのか?」
と聞くと瑛代は
「そうね……でもあそこはお兄ちゃんと一緒に生徒会長蹴落とし大作戦の打ち上げで使ったよ? 後バレてはいたんじゃない? 誰かまでは分からないだろうけど」
と言った。
望は
「そうだったのか……覚えてないわああ」
と言った。
すると
「そうね……瑛代ちゃんだったとは思わなかったけど赤外線で誰かいる事は分かったわ……一応あそこ放置だと管理が大変だから貴方が勝手に手入れをしてくれてたしその代わりとして提供していた感じかな?」
と言ってアンジェリスはお風呂に浸かっていた。
望は
「いつの間に入ってんだよ……お前」
と言った。
望は
「まあ別に俺と一緒に入りたいならいいんだけど!!」
と言いながら手をワキワキさせながら艶めかしい目で見る。
瑛代は
「お兄ちゃん……頑張れ」
と応援する。
アンジェリスは
「瑛代ちゃんここは止めて」
と言って呆れる。