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230Dead『証拠』

望は部屋に入って


「どうしたの? 何してるの?」


と何の気なしに聞いた。

アンジェリスは


「寧ろ望は何をしていたの……」


と聞いた。

望は


「服が破れてもはや全裸っぽくなってたから服を探していたんだよなあ……そして、パンツが無かったからパンツも探していたんだけどなかなかなくて……もと来た道を探ったりしてたんだけど……」


と言った。

すると剣子は


「おい、散らかっている部屋はまさかだと思うがお前か?」


と聞いてきた。

望は


「まあ確かにパンツを探す為に色々と物色してはいたかな……物を直すのも面倒だったし……」


と言った。

それを聞いて和子は


「……ねえ……鍵見なかった……」


と聞いた。

望は


(鍵……確かひっ散らかした部屋に合った……確かトイレの際に……ああ……流したな……よし!)


と考えて


「知らない」


と言い切った。

アンジェリスは


「本当に?」


と確認するように言った。

望は


「うん、本当、望嘘つかない」


と言った。

レベッカは


「あんたが嘘付かなかったことあったっけ?」


と普通に疑問のように言った。

望は


「なんだよ! 俺の事信じられないのか! 酷いぞ! 俺たち仲間だろ!!」


と言った。

それを聞いて和子は


「大丈夫、希咲の事を仲間だなんて思っていないから」


と言った。

望は


「酷い! そんな酷い事言わないでよ!! 望泣いちゃう!」


と言って顔を伏せる。

それを聞いて剣子は


「勝手に泣いておけ……」


と呆れて言った。

すると光子は


「こいつ知ってるです……」


と言った。

それを聞いて望は


「はあ! 何を言ってるんだ! お前は平気で嘘つくとかあり得ないんですけど!」


と言った。

それを聞いて光子は


「希咲に言われたくないです……」


と言った。

すると剣子は


「光子……頼む、教えてくれ……どこにあるんだ?」


と聞いた。

望は


「おい! 何で新入りのそいつの事を信じるんだよ! 俺はまだこいつを仲間だなんて認めてねえぞ!」


と言った。

それを聞いてアンジェリスは


「日が浅い光子ちゃんは仲間だと認めているけど……日が長い望の事は仲間だと認めてないから……反対だから……」


と言った。

それを聞いて望は


「酷い! 俺達の友情は偽物だったの!」


と言ったがアンジェリスは


「それはあんたの妄想よ……」


と言った。

そして、光子は


「こいつ……鍵をトイレで流してしまってるです……」


と言った。

アンジェリスは


「おめえ……マジかよ……」


とさすがにブチギレていた。

望は


「はあああ! 証拠は! 証拠はあんのかよ! 証拠がなければお前の言っていることは妄想だぞ!!」


と反論する。

すると光子は


「証拠は私が取付かせていた生霊の記憶を共有した……それを皆に映像として見せることも出来るです……」


と言った。

望は


「……え……」


と蒼白して冷汗を掻く。

そして、


「わあ……本当だ……」

「こいつ……」

「最低だ……」

「どんだけ最低なんだ……」

「糞野郎」


と確実にドン引いて望を見ていた。

望は


「……メンゴ!」


と言って片手を立てて謝った。

すると


ボゴ! ドゴオ! バギイ!!


と皆で寄ってたかって望をリンチした。


「この屑!」

「ゴミが!!」

「毎度毎度! 何してんだ!」

「少しは自重しろ!」

「いらんことするな!」

「まあまあ、こいつに何とかしてもらうです」


と光子の言葉で皆止まり


「ううう……酷い……」


と言ってボコボコになって泣いていた。

そして、


「ほら! 望! さっさとピッキングする」


と言って鍵穴を見せる。

望は


「……はい……」


と言って鉄の針を持って


カチャカチャ


と手を動かしていた。

数分後


「ダメ……無理これ……なんか開かない」


と言って断念した。

それを聞いてアンジェリスは


「真剣にやって」


と言った。

望は


「ボコボコにされてここまで頑張って……それは酷くね……ちゃんと頑張ってやったよ」


と泣きそうになりながら言った。

光子は


「どうやら本当のようです……仕方ないです」


と言って手を広げて


「……」


と何か集中するようにしていた。

そして


「はい! 出来たです!」


と言って何も持っていない手を見せる。

アンジェリスは


「……えっと……」


と少し悩んだような顔をしたが


「お願い」


とだけ言った。

光子は


「うんです」


と言ってすぐさまその何も無かった手で何かを摘まむように持つ。

そして


鍵穴に差し込むようにして


ガチャ


と鍵を開けた。

それを見て皆は


「スゲえぞ! 光子!」

「さすがね!」

「ありがとう!」

「凄いわね!」

「これで薬が! 望とは大違いね!」


と喜んだ。

望は


「仕方ない……仲間として認めてやる……及第点だ」


と偉そうに言った。

しかし、誰も望の方を見ていなかった。

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