224Dead『タイミングクラッシュ』
望は
(ぐへへはああはははは……これで死ねるぞ……死ね……!)
望は死を待ち望んでいた。
しかし、こういう時に限って望の思い通りにならない。
それは望自身が今までの経験で分かった確実な事である。
望は
「ほっ他に……何か邪魔する者はいないよな……」
と激痛に耐えなとがら望は顔を上げて周りを見る。
近くには
「それに……あいつに止めを刺したのは俺だ……殺したのは俺なんだ……君は自己防衛したに過ぎない……もし君が奴を傷つけた事を罪に思うなら俺は君の罪を一緒に背負うよ……」
と何か女を口説いている少し気に食わない奴しかいなかった。
その為、望は
「だっ大丈夫か……これなら完全に……」
とその男以外の方向を見回すと
「グルルルルル」
と明らかに俊敏性犬がいた。
望は
(何故だああああああああああああ!! アイツには待てという指示を出していたはずだああああ! あの駄犬ガアアアアアアアアアアアアアア!! 俺の指示一つ聞けねえのかああ!! クそっがれえええ!」
と心の中でキレた。
だがそんなことを考えてすぐに
(ドっどうする! こっち来るぞ! どんどん近づいてくる! 対策を! 対策を考えなければ!)
と自分の近くを見回す。
すると近くにボタンがあった。
望は
(なんだ……これ……クラッシュ? 英語でなんか書かれてるぞ……クラッシュってどういう……そういえば確か……妹が良く相手の人生をクラッシュしてやったぜ! と恰好着けてたような……その時意味を聞いたら……潰す……!!? まさか! ならいったいどこで!)
と今度は天井を見上げる。
するとたまたま部屋の真ん中あたりに大きい鉄の塊があった。
望は
(まさか! こんな! 幸運だ! これはまさに幸運的奇跡だ! これならば! いやこれを使えるだなんて! これならばあの糞犬だって殺せる! ここでだ!)
と勝機を見つけた。
望はそんな中冷静になり
(落ち着け希咲望! 俺の思いを達成するには奴をきっちり殺す必要がある! その為には奴をどうするのが一番か! 考えろ! まずあいつが真ん中に来て塊に潰されるようにするには真ん中に着た瞬間あのボタンを押す必要がある! でも来るか! 俺は確かに近い道を通れば真ん中を通りが……どうだ……)
と考える。
そして、俊敏性犬が歩き始める。
(来た! 真ん中を通ることを信じろ! そして俺はタイミングを見計らって押す! たったそれだけだ! 複雑なことはいらない! ただそれだけを見逃すな!)
と自分に言い聞かせて俊敏性犬が真ん中を通る瞬間を待つ。
(あと少し! あと少し! あと少し! もうすぐだ! だが焦るな!)
と自分に言い聞かせて目を見開く。
そして、
「グルルル」
とドンドンと近づく。
そして
「ガウン!」
と走り出す。
だが望は
「待っていたぞ!」
と言ってそのままボタンを押す。
そして
ガガ!
と音が鳴り天井に合った鉄の塊が落ちた。
「クうん?」
と不思議そうに音のするを方を俊敏性犬が見る。
そして
「助けてくれて……ありがとう……凄く……嬉しかった……」
という声がしたが望は気にせずに俊敏性犬が
グシャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!
と潰されるのを目の当たりにした。
ついに望の念願が叶う。
望はそう確信した。
そして、
「クッククウ……ぐがあ!! はあはあっはあ……殺って……やったぞ……ついにぶっ殺して……ガバアあ! はあはあ俺は遂に! アハハハハハハハハハア!! ザマア見ろおおおお! てめえはもう終わりだあああああ!!」
と歓喜余って笑った。
それを聞いていたガバンドは
よくも……よくも……許さない……絶対に……死ねええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!」
と聞こえた。
望は
「ぐべ?」
と血を吐きながらガバンドを見た。
そして
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」
と叫びながら望を
ブジャブシャブジャ! グシャアアアア!!
と切り刻む。
望は腕を切り落とされて体半分を切り落とされた。
「グbjダアアアアアアアアア!」
といつものように悲鳴を上げて体が落ちる。
落ちたからだから内臓や腸が飛び出て
「がばああ!! ウッガアアアアア!!」
と大量の血を吐き出す。
望は
(イイダアアアアアアアアアアアアアアアアア!! ウグガアアッガアアゴオゴッガアアアア!!)
と思考もめちゃくちゃになり悲鳴しか上げられない。
ガバンドは
「そのまま苦しんで死ね! お前には相応しい最後だ!」
と言い放ってその場を去る。
望は
(うぐがgっがあああ……づいに……やったぞ……)
と少し薄ら笑いをした。
そして、そのまま自分の死を待った。
10分後
「アで……なんで……」
望は一向に死ぬ気配が自分からしなかった。
いつかは死ぬ、そう考えていたにもかかわらずかなりの時間が経ったことぐらい望にも分かった。
すると
『無駄です……させないです』
と聞いたことのある声がする。
望は声のする方を見るとそこには
「うぞだろ……なんでお前が……」
と動揺しながら光子を見た。