220Dead『鍵』
望はノーパンで徘徊していた。
研究室には何時もの如く沢山の部屋があった。
そんな中
「パンツー! パンツー! 何でもいいからパンツ欲しいい!」
と歌を歌いながら歩いていた。
取り敢えず望は適当な部屋に入った。
そこは特に何もない部屋であるとすれば手術の時に使いそうなタンカーがあった。
取り敢えず望は
「まあパンツぐらいあるだろ」
と言って取り敢えず色々と物色していった。
望は
「ええっと……どこにあるんだあ……」
と言って出すもの出すものを
ポイポイ
出しては捨てる出しては捨てるという明らかに部屋に入る人間として失礼極まりない行動に出た。
望は
(物を片付ける為に別の場所に置いていても絶対に落ちて散らかる……なら一層片付ける気がないことを見せつけるように探せばいい……どうせこいつら碌なことをしていないんだ……なら俺が今とてつもなく人として礼儀のなっていない行為をしても文句を言えるような人間ではないはずだ……)
という勝手な理由であった。
そして、パンツを探して物をドンドンと下にひっ散らかしていく。
すると
「……何だこれ?」
と言って一つの鍵を見つけた。
望は
「まあ……パンツを入れる棚の鍵の可能性はあるだろうなあ……一応はポケットに入れるか……」
と考えてズボンの右ポケットに入れる。
そして、望は一通りひっ散らかした後
「無いな……仕方ない……別の場所を探すか……」
と言った。
だが
「……ちょっとトイレ行きたいなあ……パンツ見つけてからが良かったなが……ちょっと我慢できないなあ……」
と少しぼやいて先にトイレに向かった。
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ガバンドはカルメリーナを探していると
「!! 何だこれは!」
と何か穴の様な物を見つけた。
ガバンドは
「どうする……入れるか……」
と自問自答した。
そして
「いや……入ろう……俺も騎士だ……先に何が待っていようが関係ない」
と覚悟を決めて入ることにした。
それに続きドイン・ダンドリーが
「見つけた……動物が多くて普通なら入らないのが普通と聞いたが……俺は入れる……ここの近道を……そうすれば……はあはあ……」
と息を上げながら入っていった。
その為、ガバンドは難なく近道を使う事が出来た。
後ろのドイン・ダンドリーの恐怖が動物達に伝わりガバンドを襲う事が出来なかったのであった。
ドイン・ダンドリーがいなかった場合、確実にガバンドは死んでいたがたまたま運よく入ることが出来たのであった。
そして、
「でっ出口か!」
と言ってガバンドは走り出す。
タッタッタッタッタッタ!!
とカルメリーナを助けたい一心で走りだす。
そして
「……はあ……はあ……見つけた」
と言って目の前に待ち望んでいたカルメリーナがの姿があった。
昔に合った少女の姿から大人に成長した姿であった。
ドレスに身を包んではいなかった。
着ていた物は奴隷に着せるような白い布の様な物であった。
カルメリーナもガバンドに気付き
「……ガバンド……来て……くれたの……」
と涙を流しながら言った。
ガバンドは
「フフ、覚えてくれてたんだね」
と言って嬉しそうにする。
カルメリーナは
「ガバンドこそ……覚えててくれたのね……それに……凄く男らしくなって」
と言う。
ガバンドは
「待っててね……すぐにその牢屋を壊すから」
と言って剣を使って切り込んだ。
しかし
キイイイイイイイイイイイイイイイイイン!
と音が鳴り、ビクともしなかった。
カルメリーナは
「無駄みたい……よく分らないけど機関銃でも壊せないようにしてるって聞いたわ……」
と言って少し悲しそうにする。
ガバンドは
「なら鍵を探す! 君を確実に助けて見せる!」
と言って鍵の錠を見た。
そして
「待っててね! カルメリーナ! もうすぐなんだ!」
と言ってそこから離れる。
カルメリーナは
「本当に……ありがとう……」
と言って嬉しそうにした。
「約束……守ってくれて……ありがとう」
と言った。
そして、カルメリーナはガバンドが来るのを待った。
そんな時であった。
ぞわ!
とカルメリーナの身の毛が立つような震えに襲われる。
カルメリーナは
「何か……何か来る」
と言って気配のする方を見る。
カルメリーナは勘が鋭い方であった。
その為、カルメリーナは
(これ……ガバンドじゃない)
とすぐに分かった。
そして
「ウゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」
と声がした。
それはものすごいスピードで近づいてくる。
カルメリーナは
「何か! 何か来る!!」
と冷汗を掻く。
そして
バリイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイン!!
と近くの壁が破壊されるように破片が飛び散る。
そして、そこには
「ぐあおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお! ぐあおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
とドイン・ダンドリーが雄叫びを上げていた。