211Dead『動物達』
望は
「で? その何だっけ? ドイン・ダンドリーさんはどうしたの?」
と聞いた。
するとアンジェリスは
「さっきの場所で完全に賢者モードになってるよ……まさかあんな方法で無力化出来ると思ってもみなかった……ありがとうレベッカさん!」
とレベッカにお礼を言った。
レベッカは
「お願い止めて……私何もしてないし……見られてそれされて法律が機能してたらセクハラで訴えてるところだけど……」
とかなり嫌そうに言った。
それを聞いてアレックスは
「いやいや、あんな化け物法律でどうにか出来るわけないだろ……銃殺刑でも生きてそうだし」
と言った。
和子は
「キャノン砲であの固さだし……頭撃てば何とかなるかな? 撃っておこうか? 一応念のため」
と言った。
それを聞いてアンジェリスは
「無理でしょ……バズーカー直撃しても爆発に巻き込まれても死ななかったという実験結果が出たって聞いたよ、多分今そんなことしたら確実に覚醒して襲い掛かってくるよ……余計なことをせずに今の内にって思いで行きましょう、もし起きてきたらとにかく逃げる……そういう作戦しか取れないような男よ……あいつは」
と言った。
それを聞いてレベッカは
「そんな人間……がいるなんて……私も研究者だけど……そんなことが人間に可能なの? いくら何でもそんな常識が外れた……」
と言った。
するとアンジェリスは
「今までもそうだよ……人間はいつも常識外れたことを可能にしたんだから不思議な事ではないよ……」
と言った。
レベッカは
「そうね……確かにそうよ……だから恐ろしいんだね……こんな誘拐をしてこんな環境で育てたことがすでに恐ろしいわ」
と言った。
アンジェリスは
「とにかく研究所を探そう……アガストがどこに研究所を構えているのか分からないしそれにここの薬は動物を強化するために作っているようなものかもしれないわ……他の動物にも警戒を……」
『アオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!』
という鳴き声がした。
『ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!』
『シャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!』
とドンドンと動物達の鳴き声が聞こえてきた。
アンジェリスは
「やっぱり! ドイン・ダンドリーも恐ろしいけど! ドイン・ダンドリーはここの動物達以上に恐ろしいけど! それでもここの動物が恐ろしい事には変わりはない!! たまたまあのドイン・ダンドリーを無力化したけど!! それは運が良かっただけ! アイツの地獄は回避したけど地獄自体を回避出来ていない事には変わりはない! とにかく今すぐ急がないと!」
と言った。
光子は
「今なら近くにいないし最短で動物が遠い場所を探っていけるかもしれないです……」
との言葉に皆車に乗った。
アンジェリスは
「望も行くの!」
と言って引っ張って望を無理矢理車に乗せる。
望は
「はああなああせええよおおおおおお!!」
と力を振り絞ったが負けた。
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アガストはジャングルをモニターで確認した。
「まさか……ドイン・ダンドリーが賢者モードのは逝ってしまうなんてん」
と少しがっかりしていた。
そして
「また新しい実験動物を探すん……今度はこんなことがないようにん……そしてドイン・ダンドリー以上に強い生物を使って僕はん!」
と言ってモニターをチャックして
「この電波で動物達に命令するん! お前等の行く先々でゾンビの動物達を襲わせるん!!」
と言って7人の行き先を計算して動物達への電波命令を発信する。
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ベルゲザズは
「ふむ、ドイン・ダンドリーも生き物だ……結局のところそういう本能は生まれているか……だがこいつの学習能力はかなりのものだ……おそらくこのジャングル内でとてつもない何かに目覚める可能性もあるだろうな……とにかく今は奴が起き上がるのを待つのと他の動物達が奴らの行き先を止めるかを鑑賞するか……」
と言った。
その時であった。
「ベルゲザズ様! 奴が目覚めました!」
と部下が声を掛ける。
ベルゲザズは
「ほほう、時間は掛ったがそうか……目覚めたか……で? こっちの味方になるかな?」
と聞いた。
部下は
「ハ! 奴は力を貰ったから戦う! 寧ろ戦いたいと言っております!」
と言った。
ベルゲザズは
「そうか……そいつのドイン・ダンドリーを戦わせれば楽しいだろうが……まあそいつはこっちの戦力だからな……まああいつ等を始末したら遊んでみるか」
と言った。
部下は
「そっそうですか……」
と少しビビりながら頷く。
ベルゲザズは
「会うのが楽しみだよ」
と言った。




