206Dead『ドイン・ダンドリー』
ドイン・ダンドリーは生まれて数日で病院から誘拐されこのジャングルに入れられた。
他のたくさんの子供もいたがそのほとんどがこの野生の世界内で動物達に食い殺され死んでいった。
だが、ドイン・ダンドリーだけは他の子供達と違い生き残ることが出来た。
最初は草食動物の子供に紛れ込み乳を吸って生き残り歯が生えたころにその辺の草を食べて過ごした。
そして、どんどんと野生に慣れていき動き方は他の肉食動物の狩りなどを見て足の運び方などを学習していった。
その研究をしていた男の名はアガスト・レイビン、興味本位で人間の野生化の研究をしていた。
その為には犯罪など造作もなかった。
そして、彼は数々の犯罪を犯しながらも自分の研究を成功させようと全てを注ぎ込んでいた。
そして、そのドイン・ダンドリーという男を野生化に成功させた。
彼はその驚異的な学習能力と驚異的な生命力と変異力と適応力に驚いていた。
彼は
「いやあ……今は5歳の子供かああ……何ともすごんいんだなあああ……これはなかなか見られんなあ」
と嬉しそうにモニター越しに見ていた。
ドイン・ダンドリーは5歳にして肉食動物のライオンを片手で持ち上げてそのまま叩きつけて殺すほどへと成長していた。
もはや人間とは呼べないほどに筋肉は発達して身体能力も異常であった。
アガストは
「良しん……格闘家をこの場に呼んでみようん」
と言って一人の格闘家を呼んだ。
そして、たまたま目に入ったボクシングのヘビー級の第二位を雇い、
このジャングルに呼んだ。
そして、船でこのジャングルまで来てもらい島に入った瞬間
「グガアアアアアアアア!!」
と動物が鳴くような声と共にそのヘビー級第二位は消えた。
「!! んああ! んだあああ!! 消えたん!」
と言ってアガストはモニターを使いジャングルの隅々まで見た。
すると
『っがああああ! がぐうっぐうううっがああぐぐううううう!!』
とドイン・ダンドリーはそのヘビー級2位の男の首の頸動脈を噛み千切りそこから貪る様に食い散らかしていた。
それを見てアガストは
「凄いん!! これはもっと見てみたいん!」
と言って今度は狩人を島へと招待した。
狩人にはここに居る凶暴生物に勝てたならば賞金を渡そうと言って釣り上げた。
狩人はその言葉を聞いて迷いなく、プライドと誇りを掛けて島に向かった。
そして、その狩人が島に入った瞬間であった。
「グガアアアアアアアア!」
とヘビー級2位と同じように狩ろうと襲ってくるドイン・ダンドリー
それを見て狩人は
「ヒェアアアアアアアア!!」
と奇妙な声を上げて狩猟用のナイフをドイン・ダンドリーに斬りつける。
ドイン・ダンドリーは
「ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」
と悲鳴を上げて怯む。
それを見て狩人は
「今だ!」
と言って今度は斧を持ち頭を叩き割ろうとした。
すると
「グガガウダアアアアアア!!」
と呻きながら体に合った傷が瞬間塞がる。
そして、そのまま血が出なくなった。
それを見て狩人は
「馬鹿な! 早すぎる! だがこっちだってじゅ」
と言い終わる前にドイン・ダンドリーは距離を一瞬にして詰め寄り
「ガアアアアアアアアアアア!」
と大きな口を開けて男の顔面に噛み付く。
「ガダガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!! ばなぜえええええええええええええええええ!」
と言って悲鳴を上げる。
狩人は
「まさか……こんな……ばなぜえええええええええええええええええ!!」
と叫びながらドイン・ダンドリーの口を開けようとする。
しかし、口角の力が強く顔面を歯でガッチリと押さえて噛み付く。
そして、そのまま
グチャア!!
と鈍いと共に狩人の顔面は噛み潰された。
「……スゲエん」
と言いながら
「こいつはスゲええん! これは良いん! とにかく捕獲するん!」
と言って麻酔銃を自動で打ち込んだ。
しかし
ガシ! パリーン!
とすぐに気付かれて握り潰される。
アガストは
「仕方ないん……ジャングル内放送するん」
と言ってジャングル内に声を発信する。
『聞こえるん? 聞こえるん』
とマイクに向かって話す。
するとドイン・ダンドリーは
「うがああ……うがあgんん?」
と反応を示す。
アガストは
「それで良いん、聞くんだ」
と言って話そうとする。
すると
「うが!」
と吠えて近くに合った石を手に持った。
『?』
と疑問に思いアガストは観察する。
すると
ピン!
と指で弾いてその石が
バチン!
と耳元で爆発音をさせて通信が切れた。
「!! 何ん! 他の物で!」
と言ってすぐさま確認すると先ほど弾いた石でドローンが壊れてしまっていた。
アガストは
「うおおおおおお!!」
と嬉しそうに見る。
ドイン・ダンドリーは
「ウガアガアアアアア!!」
と言って地団太を踏み始める。
そしてアガストは
「こうなったらこれでん!」
と言ってドイン・ダンドリーの上に防弾ガラスの檻を用意して近くに肉を用意する。
すると
「があだ?? ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアああ!」
と呻きながらドイン・ダンドリーは近寄る。
そして
バサ!
と音が鳴りドイン・ダンドリーの体は拘束用のワイヤーが体に巻き付いて動けなくなる。
そして、アガストは
「逃げようとしても無駄だん……」
と言って防弾ガラスを飛行機で降ろして
ズドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!
とけたたましい音と共にドイン・ダンドリーは捕獲される。




