202Dead『空腹』
飛行機は発進して次の研究所へと向かった。
望はご飯と食べ終えると
「なんかさ……腹が急激に減った感じがするんだけど……めっちゃ腹が減って気持ち悪い感覚なんだけど……」
と言った。
アンジェリスは
「ああ……久しぶりに食べた上に溜まる物じゃないから逆に腹が減ってるって感じ? それしょうがないよ……取り敢えず我慢して……二日後ぐらいには多少は胃も受け付けるはずだから何か濃い物でも食べさせてあげるし……ゴキブリで良い?」
と言った。
望は
「ちなみに……お前等俺が寝ている間に何食べた……」
と聞くと皆は
「「「「「「焼肉、すき焼き、ステーキ、ラーメン等」」」」」」
と答える。
望は
「え! どういうこと! なんでそんな豪華な食べ物がこの世界にまだあるの! あの施設おかしいだろ!!」
と文句を言うとアンジェリスは
「いや……あの研究所自給自足で賄えてるし動物もいるし調味料も最新鋭の機械で作れてるから結構贅沢は出来るよ? 何? 望研究所の概要見てないの? 最初に渡されたじゃん」
と呆れたように言った。
望は
「いや……知らねえよ」
と言うと和子は
「ああ……あの時確か希咲は私が銃撃したせいですぐに医療室に運ばれて、敵とはいえ女の子の胸を揉んだ罪で牢屋に打ち込まれてたから貰ってなかったね! しょうがない!」
と笑顔で言った。
望は
「はあああ! はああああああ! はあああああああああああああああ!! ちょっと待てよそれ!! ふざけるなよ!! 献立表とかある!」
と聞いた。
するとレベッカは
「はいはい……これでも見てなさい」
と言って望に髪を渡す。
そこには
『望専用献立欄:水』
月から日曜日までの食事
と書かれていた。
望は
「……なるほど……俺が死ぬメニューか……了解した」
と言った。
レベッカは
「嘘よ……これよ」
と言って別の紙を渡した。
望はそれを読むと
「うわああ……見てるとマジで腹減ってきた……なんか……しんどい」
と言って腹を押さえて唸る。
剣子は
「うるさいぞ希咲……少しは黙らせろお腹」
と文句を言うと望は
グウゥウウウ
と音共に
「しょうがないだろうが……ていうかいつ着くの?」
と聞くとアンジェリスは
「2日後になってるわよ……取り敢えずある程度の食べ物はあるからそれから食べるようにするわよ……でも望は当分これだから」
と言っておかゆ缶を渡す。
望は
「おかゆ缶って……そんなんあるんだ……」
と言って望はそれを見てアンジェリスに返した。
アンジェリスは
「皆! 今日は餃子よ! 望の前でとても美味しそうに食べてやりましょう!」
と言って皆望の前で餃子を食べ始める。
「ううううう!! うまああああい!」
「レンジがあるって良いよな!」
「熱々!」
「油がスゲええ!」
「美味しいです」
「うんうん!!」
と皆嬉しそうに食べる。
「ガウンガウン!」
と俊敏性犬は鳴く。
するとアンジェリスは
「俊敏性犬はこれとこれ……どれがいい?」
と聞くと俊敏性犬は片方に手を置いた。
それは人の生首であった。
望は
「腐ってるから人間の肉が食べたいのか……」
と言った。
和子は
「え……どこで手に入れたの……」
と引きながらアンジェリスに聞いた。
アンジェリスは
「ベナさんが念のため死んだ人間の実験後に置いておいたんだって……もったいないから俊敏性犬のご飯にでもって言ってくれた」
と言って俊敏性犬は美味しそうに
ガシュ! ブシュ!! ブシャアアアアア!!
と食べ始める。
望は
「おいおいおい、血が飛び散ってんだよ! 止めろよな!」
と俊敏性犬に注意する。
俊敏性犬は落ち着きながら血が飛ばないように食べ始める。
すると望は
「なんかイライラするわああ……窓開けよ」
と言って余計なことをしようとした。
すると和子は
「ちょっと誰か止めて! アイツまた何かする!」
と言った。
すると光子は
「させないです……余計なことするなです」
と言って邪魔をする。
望は
「はははは」
と笑った。
と同時に光子を打とうとする。
だが
「無駄です……バレバレです」
と言って拳を止められた。
そして
ボギ!!
とそのまま腕の間接を外された。
望は
「チ! 糞が……」
とブランブランと揺れる。
レベッカは
「余計なことしないようにそのままにしておきましょう」
と言ってそのまま望は関節を外されたままにされる。
時々俊敏性犬が治すとするが皆に止められた。
そして、2日後
「良し! 今日は何か食べていいだろ!! 食わせろ!」
と言った。
するとアンジェリスは
「忘れたの? 今日が二日後なんだから島はもう見えてるわよ」
と言った。
すると島らしき場所が草などで覆われておりその真ん中に思いっきり研究所があった。
和子は
「うわああ! すごおおお!! 一面草間みれ!」
と驚いていると
ブブブブブブウウブウウウウウウウウウウウウウウウ!!
と大量の何かが飛ぶ音がする。
それを聞いて光子は
「!! 虫です! 気配が多いです! 今操縦を左に向けるです!」
と言って近くにいたアレックスがハンドルを左に切る。
すると
ブブブブブブウウブウウウウウウウウウウウウウウウ!
と音は右にすれ違うように聞こえる。
光子は
「さすがは虫……ここまで光子に気付かせないなんて……ゾンビなだけ分かりにくい部分があるかもです……ごめんです」
と言ったがアンジェリスは
「大丈夫! 今は避けれた! とにかく集中を! 多分追いかけてくる!」
と言った。
虫達はアンジェリスの言った通り後ろから羽の音が鳴る。