198Dead『死亡期間』
望は
「で? なんで俺を復活させたの?」
と念の為、アンジェリスに問い質す。
アンジェリスは
「勝ち逃げはさせない……貴様はこれからも我らと共にこの世の地獄を味わってもらう! 精々我々に利用されるんだな!」
と言い切られる。
望は
「チ! 貴様! そのセリフどこかのアニメキャラ?」
と確認を取るとアンジェリスは
「いや……違ったはず」
と言った。
ベナは
「とにかく、まああんたを殺すつもりも死なすつもりはないってこと……あんたは死にたいんでしょうけど逃げさせないってこと」
と言った。
望は
「さっきアンジェリスから聞いたことの解説乙」
と煽るようにベナに言った。
だがベナは
「そうね、同じこと言っちゃったね」
と相手にしない感じであった。
そして、アンジェリスは
「でもピカ子ちゃんの力凄いね! 地獄まで届くなんて!」
と少しワクワクしたように言った。
光子は
「この俊敏性犬ちゃんのお陰でもあるです……この子も私と同じく地獄へと迎えたです……友達が出来たようで嬉しいです」
と微笑みながら俊敏性犬を撫でる。
俊敏性犬も全く抵抗せずに撫でられる。
アンジェリスは
「望以外でその子を触れる子がいるなんて……いいなあ……」
と少し羨ましそうに言った。
光子は
「この子はそれを守ることを一心に理性を保っているです……それが肉体に影響を及ぼしゾンビ化に対して全く向こうの状態になってるんです……でもこの子が解き放てば容赦のないゾンビ犬へと変化はするです……だからそこの部分に気を付けるべきです……それは気にしていないどころか待ち望んでるです」
と少し睨みながら言った。
望は
「おい、さっきから俺の事をそれって言ってないか? 何なんだその呼び方! 俺は一応は人間というカテゴリーですが? なんで差別するんですか!」
とキレる。
光子は
「もう法律も人権も存在しないこの世界でまだそんなこと言えるだなんて……さすがに肝座っているです……キモイです」
と罵倒する。
望は
「はいはい……分かった分かった……取り敢えず俺は強制的に生き返らせたんだな……全く……迷惑な話だ……」
と頭を抱えて行った。
するとアンジェリスは
「はいはい……体の異常はないんだからもう起きて! いつまでもゴロゴロしようと準備しない!」
と言って布団に籠ろうとする望の掛布団を引っ張り取った。
望は
「いやあやああ! 後1週間!」
と言って布団を取り返そうとするがアンジェリスは
「もう! 我儘言わないの! 早く研究結果聞きに行くわよ! もう出てるんだから!」
と言って望の髪を引っ張る。
望はそれを聞いて
「? え? 一週間は掛かるって言ってたじゃん……」
と唖然とするとアンジェリスは
「だってもう一週間寝たじゃん……何言ってるの?」
とポカンとして言った。
望は
「え? マジで?」
とベナの方を見て言った。
ベナも
「うん……あんた首の骨を折られてそっからずっと死んでいて無理矢理生き返らせるのに一週間はすでに経ってるわよ? 気づいてなかったの?」
と言った。
望は
「死んでいる人に……時間の感覚を問いますか、そうですか」
と呆れたように言った。
光子は
「まあ分からないのも無理ないです……だって三途の川を渡っている間は死んだショックがまだ続いていて意識が朦朧としているです……そしてその渡り終えるまでは三途の川に入らないようにとわざと意識が戻らないような術を掛けられているです……その渡り終える期間は5日ぐらいです……それまでは絶対に引き戻せないです……」
と言った。
望は
「寧ろその間の方が引き戻せるです?」
と質問すると
「語尾を真似ないです……汚らわしいです……残念ながら無理です……船を使わないと自分自身が蘇生して現世へと戻されるです……その間は光子自身も術に掛かって意識が朦朧とするです……だから船から降りた瞬間から勝負になるです……まずそこから希咲がどんな判決かによって連れ戻し方が変わるです……でも希咲が社会のゴミで良かったです……無間地獄行だったお陰で2000年落ちる間に連れ戻せたです」
と言った。
望は
「連れ戻す為のタイムアタックは?」
と聞くと光子は
「それは無間地獄の間です?」
と聞くと望も
「まあ……うん……それで」
と言った。
光子は
「2日」
と言った。
望は
「良し! 次はもっと早くしてみよう! それではもう一度挑戦しようか!」
と言って首筋に隠し持っていたナイフを当てたと勘違いしていた。
望は
「あれ? ナイフは?」
と手元になかったナイフの事に気付く。
アンジェリスは
「1週間寝てたのにそんなものがまだあるとでも? あるわけないでしょ」
と呆れながら言った。
ベナは
「そうね……さ! 行くわよ! あんたも知りたいでしょ! 自分の免疫に関して!」
と言った。
望は
「ああ! そうだった! 仕方ねえ! 起きるか!」
とうるさく叫ぶ。
光子は
「和子達だっけ? 光子はまだ会ってないけど会うの楽しみです……」
と言った。




