197Dead『地獄』
望は見知らぬ土地にいた。
すると目の前のゴツイ男は言った。
「貴様……どうしてここに居るか分かっているな?」
とまるで何もかもを見通しているかのように望に向かって言い放つ。
望は
「……? へ? 俺に言ってんの?」
と聞き返した。
するとオッサンは
「お前以外誰がいるんだ!!」
と少しキレ気味に言った。
望は周りを見ながら
「いや……結構たくさんのコスプレイヤー? なんか衣装来た人たちがいるんだけど……? 何その恰好? 格好いいとでも思ってるの! なら言ってやる! かっこうぃいい!」
と少し煽るように周りの者に言い放つ。
それを聞いて周りのオッサン達は
「貴様!! 俺等にそんなこと言いやがって!!! 閻魔様! こいつ! 舐めてますよ!」
「ふざけやがって!! こいつは最も苦しんでおくべきだ!!」
「そうだそうだ!! 閻魔様! こいつに裁きを!」
と喚く。
閻魔と呼ばれたオッサンは
「そうだな、こいつは人を殺し!飲酒をし! 物を盗み! 女を辱め! 邪見をし! 妄言を吐き! 聖者を犯し! 聖者を殺害した!」
と望の罪を言った。
望は
「?? 飲酒と聖者を犯すのはやってないと思うんだけど?」
と聞くと閻魔は
「貴様! 忘れたのか!! 洋酒入りのチョコと食べて! ラザーナ! 神の使いと呼ばれた姫を辱めたのだ!! それを犯してないだと!」
と閻魔は怒鳴る。
望は
「いや……犯すってレイプする的な事じゃね? それに洋酒入りのチョコって……あれ完全に俺の罪じゃなくて知らずに食べた感じだろ……なにもそれまで俺の罪にせんでも……」
と少し呆れながら言った。
閻魔は
「黙れ……言い訳なんぞ聞きたくない……貴様は今から最も重い罪の者が落ちると言われる無限地獄に落ちて貰う」
と言い放った。
望は
「はあ……そうすか……まあ辛いって聞いたことはあるけど……」
と何とものんびりとした気分で受け答えをしていた。
閻魔はそんな態度を取る望に
「そんな口が利けるのも今の内だ……貴様は苦しみの中逃げることも出来ないのだから!」
と言ってそのまま先程のオッサン達に
「鬼よ! 連れていけ!」
と言って望はそのまま連行された。
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そして、無間地獄の最初の入り口に辿り着いた。
鬼は
「じゃ……苦しんで来い」
と言って望を
バシン!
と蹴り落とした。
望は真っ逆さまになって落ちて行った。
そんな中望は
「ふむ、落ちるのか……まあ待っておこ」
と言ってボーっとしながら落ちて言った。
途中何か変な声が聞こえたが望自身は
「いい子守唄だ」
と言いながら目を瞑った。
落ちて行くときの風圧のせいで眠れはしなかったが目を瞑っているだけで望自身は何か気持ちが良かった。
「ああ……これが俺の追い求めていたぼんやり気分……耳元でなんかいろいろ言われているけど……なんか中学時代にも同じような声の中で眠ろうとしてたのを思い出すよ……」
と言いながら落ちて行く。
そして、終わりがないかと思われる自由落下に対して望は何の疑問も思わず、寧ろ心地い時間だと考えてそのままボーっとしながら落ちて行く。
途中妄想を膨らませてアニメキャラとイチャコラするなど胸ドキな時間を過ごしている。
そんな時であった。
『見つけたです』
とその声だけがはっきりと聞こえた。
望は
「ああ? 誰?」
と言って目を開けると見覚えのある少女となんかよく分らない犬がいた。
少女を見て望は
「?? 確か……ピカ子?」
と聞くと
『うん……ピカ子です』
と言った。
望は
「……帰れ」
と言った。
光子は
『ダメです……貴方を連れ戻さないとです』
と言う。
望は
「え? 嫌だ……あそこに戻るつもりはない」
と言った。
だが近くにいた犬が
『ガウンガウン!』
と鳴きながら望に噛み付く。
望にとってその犬はよく見かける品種であった。
「この犬……え? なんでこの犬が?」
と疑問のように言った。
光子は
『腐っていたせいで分からなかったかもしれないがです……その犬は俊敏性犬です』
と言った。
それを聞いて望は
「なんでお前がいんだよ! なんでお前が地獄? まで来てんだよ!」
と怒鳴ると俊敏性犬はしゅんとした。
光子は
『望を強制的に復活させるです……離すなです……俊敏性犬』
と言って望を噛み付く俊敏性犬は思いっきり望の腕に歯を食い込ませて望は
「ちょ! 離せ! 離せええええええええええええええええええええ!!」
と喚くが無視されてそのまま光子が進む場所へと連れていかれる。
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バゴオオン!!
『ピ! ピ!』
「うわあああああああああ!」
と望はベッドで起き上がる。
目の前には電気ショックの機械が置かれていた。
近くにいたアンジェリスが
「あ……起きた……おはよ!」
と挨拶する。
望は物凄くイラっとしながら
「このクソガキ……ぶっ殺されてえのか?」
と嫌味を言ったがアンジェリスは
「あ? 痛い目見るのはお前だ!」
と言って指を
ベギ!
とへし折る。
望は
「? 別に痛いけど喚くほどでもない」
と言った。
アンジェリスは
「チ!」
と舌打ちをした。
近くに光子と俊敏性犬がいた。
ベナは
「二人が力を使って貴方を無理矢理連れ戻したわ」
と言った。
望はまず第一声が
「俊敏性犬って……柴犬だったのか……」
と言った。
その後、いつものように俊敏性犬を殴った。




