第1話 事件の噂
『電脳世界』。
そんな技術が当たり前の様に存在して、既に半世紀近くが経過した。
コンピューターネットワークが発達し、その身体ごとインターネットにアクセス出来る電脳空間技術が一般化したのだ。
ネット内に存在するもう1つの世界。
――――――――――現実世界と電脳世界が交差する時、物語が始まる。
◆◆◆
――――――RYUさんがチャットルームに入室しました。
RYU『ばんわー』
KEN『おーっす』
MI-KO『こんばんわー』
MASA『RYUさん、ちーっす!』
RYU『おーう、暇潰しに来たぜ。何の話してたん?』
KEN『ほら、アレだ。最近有名なアレだアレ』
MI-KO『アレアレ言い過ぎだしー』
MASA『語彙力なさ過ぎっしょ!』
KEN『うっせバーッカッ‼』
RYU『素ねんなよ』
MASA『間違えてるしWWW』
RYU『あ』
RYU『拗ねんなよ』
MI-KO『リテイクWWW』
KEN『草生えるわ』
RYU『で、何の話だっけ?』
MASA『ア・レ・だ!WWW』
KEN『ウゼェ』
MI-KO『なーんか最近サイバー入ったら行方不明者が出るってニュースでやってたじゃん? アレアレ』
RYU『あー、アレな』
MASA『アレってマジなんっすかねぇ?』
MASA『ただの噂じゃね?』
KEN『いや、マジらしいぜ』
KEN『俺のダチのダチが行方不明だって話だし』
MI-KO『ダチのダチって、それもう信憑性なくない?』
RYU『完全に噂話だな』
KEN『マジだっつの‼』
RYU『ま、でもマジもんかもな』
MASA『ほう、その心は?』
RYU『別にダチじゃねぇけど、ウチのクラスメイトが1人行方不明』
MI-KO『うぇい、マジ!?』
RYU『マジ。家でサイバー入って全然帰ってこないって親が警察に届け出出したらしい』
RYU『クラスどころか、今日は学校中その話題で持ちきりだった』
KEN『それネットへ家出とかじゃなくて? 履歴とか残ってるもんだろ?』
RYU『いや、詳しいことまでは流石に知らんけども。警察もそれくらい調べるだろ』
MI-KO『誰が、何処の端末使って、何処に行ったかって記録残ってるもんだしねー』
MASA『管理される情報化社会・・・・・・恐ッ‼』
MI-KO『いや、恐いのは行方不明現象でしょ』
MASA『不特定多数に明かされる個人情報・・・・・・恐ッ‼』
MI-KO『うん、それは恐いねー』
RYU『まだ原因不明なんだっけか?』
KEN『少なくともニュースにはなってねぇな』
MI-KO『警察もちゃんと仕事して欲しいよねー』
MI-KO『この給料泥棒ー』
KEN『警察がこのチャット見てたら、お前逮捕だな』
MI-KO『うぇい!?』
RYU『ま、流石に無いんじゃね?』
RYU『あ、コレもしかしてフラグ?』
MASA『ダイジョーブ! たぶん今そのフラグ回避した‼』
RYU『根拠ねぇな』
KEN『まぁ、警察がチャット云々も根拠ないから気にしない方がいいんだがな』
MI-KO『言い出したのKENじゃん!?』
KEN『うっせ』
MASA『ワタクシ的には政府の陰謀的な感じな何かを感じますネ‼ あるいはハッカーとか! 海外からのサイバー攻撃的な‼』
RYU『MASAは陰謀説好きだな』
MASA『盛り上がるからねッ!』
KEN『お前の頭ん中だけな』
MASA『べ、別にアンタなんかの為に盛り上げた訳じゃないんだからねッ‼』
RYU『何で急にツンデレ入った?』
MASA『気のせいなんだからねッ‼』
MI-KO『もうスルーでいいんじゃないかなー』
MASA『MI-KOがイジワルなんだからねッ‼』
RYU『もうツンデレでもなんでもねぇし』
MASA『何の話だったんだっけねッ‼』
RYU『お前のせいで忘れたわ』
KEN『アレだ、サイバー入った行方不明事件の原因不明』
RYU『それだ』
RYU『サイバー入んの控えろってことか? 対策は』
MI-KO『無理じゃない? だってもうサイバー入んないで生活とか無理っしょ?』
KEN『買い物とかゲームとか、場合によっちゃ移動すらサイバーだからな』
MASA『便利になった時代の弊害ってやつっすね』
RYU『あ、MASA帰って来た』
MASA『みんなのMASAが帰ってきたっすよ!』
KEN『誰も待ってないけどな』
MASA『KENが冷たい‼』
RYU『ま、アレだ。しばらくはサイバー入ったら気を付けろって事だな』
MI-KO『無理矢理話を纏めたー』
RYU『だってこうでもしねぇと終わんねぇじゃん』




