プロローグ
俺は死んだのだ、間違いなく過労死で、、、。
死ぬ間際に思い出せたのは、上司の怒り狂った顔くらいだった。
俺は一般的な人生をそれまで歩んできた。
少し働きすぎだったけれど気にはしていない。
うちは8人兄弟で高校の頃は、バイトで食費を稼がないといけないような状態で
就職も、今働き手が少なくて給料の良いプログラマーが一番いいとおもって働きだしたんだ。
ただ思っているよりも、仕事が大変で大変でいつもいつも徹夜ばっかりだった。
今回の仕事は、大手の銀行のプログラムを作る仕事で期限が延長も出来ないし
もしすれば、違約金やらなんやらでうちは倒産だ。
そうなれば、俺の人生は終わりを告げる。
もしかしたら兄弟の誰かが高校すらいけないかもしれない。
そう思うと、自然に徹夜は我慢できた。
その日は、5日目の徹夜だった。
俺だって頑張ってたんだ、期限がギリギリだとかそんなのはどうだっていい。
上司の怒り狂った「宮根!純隆!」という俺への呼び出しすらどうだってよかった。
ただ、金が必要だったから働いていただけだ。
たまたまプログラマーになったってだけでそれ以外にはなにもなかった。
稼がないとうちの家計は火の車だ。
たが、もう限界だった。
体が悲鳴をあげていることにすら気づかなかった。
血の気が引いてくるのが分かり、脳みそが上手く動かない。
この説教が済んだら、会議なのに、、、
そうして俺、宮根純隆は上司の怒りを受けながら倒れそのまま息を引き取ったのだった。