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鬼ごっこの結末

戦闘シーンですが、皆さんの想像力で補って貰えませんでしょうか?申し訳ありません。

やばい!まずい?いや、別に何も食べてないんだけど!

現在進行形で、問題が山積みだ!

一つ目、迷子になっている!二つ目、腹がグーグーいってる!

三つ目、復讐熊の白いクマさんが追って来ている!

四つ目、俺の目の前に、復讐熊の黒いクマさんが!

何が悪かったって、木の根っこに引っ掛かって顔面スライディングをした事だ。

ぼふっと何かにぶつかって、止まって良かったと思って顔を上げたら。

四本腕の黒いクマさんだったんだ!復讐熊が増えた!?

俺がぶつかった所為か、黒いクマさんが凄く怒っている。

ああ。今日は、朝からクマ三昧だな。

黒いクマさんが、牙をむいて噛付こうとしてきた。

「うおぁ!お断りします!」

俺は上半身を後ろに下げながら、黒いクマさんの腹を蹴った。

黒いクマは蹴り飛ばされて、背中を木に打ち付けて止まった。

が、直ぐに黒いクマさんは態勢を整えて、唸り声を挙げながら走ってくる。

俺も素早く立ち上がり、黒いクマさんを相手に拳を構える。

……はっ!そうだ!今こそ、使うべきだ!

拳を構えるのを止め、腰の剣を掴んだ。

黒いクマさんが爪を剥き出して、四本の前足を持ち上げて襲い掛かって来た。

俺は気合を込めて、剣を下から上に振り上げた。

イメージ的には、バシュッとなるはずだった。

ばごんっと音がして、黒いクマさんは後ろに引っくり返って倒れた。

剣が鞘から抜けて無い!鞘付の剣で殴り飛ばしたようだ。

黒いクマさんは、口から舌をだらんと出してピクリとも動かない。

「はぁ、良かった。何とかなったか。」

俺はほっとして、剣を腰に付け直した。

ん?後ろから、ドスドスと音が聞こえて来る。

振り返ると俺の顔をすっぽり覆える大きさの、白いクマの手が二本も迫って来ていた。

俺は膝を曲げ状態を反らす、白いクマさんの左腕は俺の少し上を通り過ぎて行った。

白いクマさんは空振りした所為で、隙だらけだ。

俺は(リンボーダンスをした時のような状態から)態勢を戻しながら、剣を抜いた。

狙うは振り切った左腕の方、左脇腹辺りを狙って剣を振りつつ足を踏み出した。

白いクマさんの左側を通り抜け、狙い通りバシュッと左脇腹を斬った。

直ぐに向きを白いクマさんの方に変えて、剣を構える。

白いクマさんは左脇腹から血を流しながらも、六足歩行になり襲い掛かってきた。

傷を負っているので動きが遅くなっていて、狙うのは簡単だった。

ずばんっと、頭と体を切り放した。

頭は宙を飛んで行き何処かの茂みに落ち、体は俺の少し後ろに転がっている。

「…悪いな。喧嘩には慣れてるんだ。」

不良に絡まれたり、絡まれている人を助けたり、姉と妹のストーカーを追い払った事もあった。

ひったくり犯を自転車で猛追したり、銀行強盗に跳び蹴りかましたりもした。

妹が男達に攫われた時は、マンションの壁をよじ登ってベランダから特攻もした。

警察が正面から特攻してて、俺が後ろのベランダから特攻したから、男達は驚いてたな。

人質は全員無事に救出されて、俺は警察の人に説教くらったな。

俺は持っている剣に視線を移した。

復讐熊さん達に勝てたのは、きっとこの剣があったからだろう。

ありがとう!武器屋の店主さん!やっぱり、お礼を言いに行きます。

俺は剣を軽く振って鞘に納め、少し離れた所の茂みに向かった。

「おえええ」

胃の中は空っぽなのに、吐き気があるってどういうことだ……。

吐き気が治まって、元の場所に戻るとクマさん達は消えていた。

そして、白いクマさんが木を圧し折って出来た道も綺麗に元通りになっていた。

……俺は、帰れるのだろうか?完全に迷子だ。

がっくりと肩を落とし、俯いて溜息を吐いた。

ぐーぎゅるるる

溜息と同時に、お腹が凄い音を鳴らした。

…腹減ったな。何か生ってないかな?ここ森だし、木の実とかあったらいいな。

最悪の場合だと、クマの生肉を食う事になるんだろうな……嫌だな。

何か食べれそうなモノを探しながら、出口を目指して歩き始めた。

何処を見ても木なので、どっちが出口かさっぱり判らないが……。

この剣ではなく、その辺の木の棒で殴っても楽に倒せます。STR馬鹿ですからね。

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