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第19話 海上都市の祭り



 コレットさんの家を後にした私とシエナは市場へと続く海上都市の街並みを歩きながら、良さげな宿屋を探していた。


「んー、良い感じの宿屋ありますかねぇ……」

「そうね、あ、あの建物って宿屋じゃないかしら?」


 私が指差したのは少し遠くに建っている黒と茶色をベースの外装の二階建ての建物だった。


「おお、お洒落な良い感じの宿屋な感じしますね!」

「そうね、行ってみましょうか」

「はい! 行きましょう」


 シエナの明るい返事に私は頷き、私達は宿屋の前まで歩みを進めた。




 宿屋の前に着いて、宿屋の中に入った私とシエナが受付にいた年配の男性に空いてる部屋はあるか?を聞いたところ、空き部屋があるとのことだったので、私達は無事、寝泊まりする場所を確保した。


「カトレアさん、食料とかその他の物資の調達するのは明日にしますか?」


 寝泊まりする部屋に入り、少ししてからシエナは私に問い掛けてきた。


「そうね、今からでも良いけれど、今日はゆっくりしたい気もするわ」

「そうですね、じゃあ、明日にしますか?」

「ええ、そうね」


 私は部屋にある白いふかふかのベットに腰を掛けながら、荷物を置いて、整理しているシエナを見つめた。


 こうやってじっくりと見るとシエナの髪色はサファイアブルー色の綺麗な青色だ。


 そしてそんな彼女の綺麗な青色の髪を引き立てるかのような空色の瞳は吸い込まれそうな程に綺麗に見えた。


「あの、カトレアさんそんなじっくり見られると少し恥ずかしいのですが……」


 あまりにもじーと見てしまっていたのだろう。シエナは少し恥ずかしそうにこちらを見ていた。


「あ、ごめんなさい。その、改めて見るとシエナの髪と瞳の色って凄く綺麗だなと思って、見惚れてしまっていたわ」

「そうだったんですね……! えへへ、そんな綺麗だなんて、照れちゃいますよ~!」


 少し頬を赤らめながら照れたように笑うシエナを見て、私の顔も自然と緩んだ。




 翌日。

 穏やかな日の光が海上都市(アクア)の街並みを照らす中、私はシエナと共に食料とその他の物資を調達する為、昨日、シエナと共に訪れた市場へとやって来た。


「やっぱり、長持ちするのは缶詰めとかよね。水もそろそろなくなってきたし、何個か買っときましょうか」

「そうですね! あの、カトレアさん、色々な美味しそうな食べ物を見てるとお腹空いてきちゃいませんか?」

「まあ、そうね。お腹空いてくるわね」


 人々が行き交う海上都市の市場を他愛のない会話をしながらシエナと私は歩いていた。

 

「ん? ねえ、カトレアさん、あの貼り紙って……」


 隣を歩くシエナが私の肩をポンポンと叩いてきた。私はなんだ?と思いながら、シエナが指差した方を見ると、左側の道の果物が並べて売られている机の前に【海上都市アクア夏祭り】と大きな太字で書かれた貼り紙があった。


「海上都市の夏祭りの貼り紙ね。8月24日、25日にやるらしいわね」

「え、それって明日からじゃないですか?」

「そうね、明日から2日間、やるってことね」


 海上都市の夏祭りがどんなものなのか、非常に気になる所だが、金銭のこともあり、あまり長くは海上都市に滞在できない為、私とシエナは今日の夕方頃には海上都市を出るつもりでいた。


「あの、カトレアさん、わがままを言ってもいいですか?」

「ええ、いいわよ。なに?」

「私、海上都市の夏祭り見てみたいです!」

「そう言うだろうなと思っていたわ。そうね、金銭のこともあるから、明日の夕方までならいいわよ」


 私の言葉にシエナから「やった! ありがとうございます。カトレアさん」と嬉しそうな弾んだ声が返ってくる。


「ええ、私も海上都市の夏祭りがどんな感じなのか気になるから、とても楽しみだわ」

「そうですね!」


 私とシエナは互いに顔を見合わせて笑い合いながら、これから買う食料と物資の調達のことについて話し始めたのだった。 


⭐︎°⭐︎°⭐︎°


 翌日。

 私とシエナは海上都市(アクア)で行われている夏祭りへとやって来た。


 人々の賑やかな声で溢れている海上都市の街並みを私とシエナは歩きながら他愛のない会話を弾ませていた。


「カトレアさんはかき氷に何をかける派ですか? 私はいちごシロップ派です!」

「そうなのね、私はメロンが好きよ」

「メロン派ですか! いいですね~!」

「ええ、かき氷食べたくなってきたわね」


 シエナとかき氷に何をかけるかという話しをしていたせいか、無性にかき氷が食べたくなってきた私は両道に立ち並ぶ屋台を横目に見ながら、かき氷が売られている屋台を探し始めた。


「あれ、かき氷の屋台じゃないですか?」


  隣を歩くシエナが前方の左側の道にある白いかき氷売ってますと書かれた紙が貼られたテントを指差す。


「そうみたいね」

「買いましょうか」

「ええ、そうね」


 私とシエナがかき氷が売られている屋台の前まで足を運ぶと、屋台の店主らしき中年の男性が明るい笑みを浮かべながら私達を見てきた。


「お嬢ちゃん達、何かけるか教えてくれ~!」


 店主の男性は私達にそう言いながら氷削り機で氷を削り、白いプラスチックに出てきた氷を入れ始めている。


「えっと、私はいちごシロップでお願いします」

「青髪のお嬢ちゃんがいちごシロップね」


 店主の男性がそう言ってから数分後、白いプラスチックのカップにはかき氷が山のように入れられていた。

 店主の男性は山のようになってるかき氷の上にいちごシロップをかけて、そのかき氷をシエナに手渡す。


「はいよ、お嬢ちゃん」

「ありがとうございます……!」


 シエナが店主の男性からいちごシロップがかかったかき氷を受け取った後、店主の男性は再び氷削り機で氷を削り始める。


 そして数分後。

 店主の男性は白いプラスチックのカップに山のようになったかき氷の上にメロンのシロップをかけてから、私にかき氷が入ったプラスチックの白いカップを手渡してくる。


「はいよ、待たせたな、お嬢ちゃん」

「ありがとうございます」


 私は二人分のかき氷の代金を小銭で店主の男性に支払い、かき氷の屋台をシエナと共に後にした。


 その後も私とシエナは色々な屋台を見て周り、海上都市(アクア)の夏祭りを楽しんだ。


 そして、空が茜色に染まり始めた頃、私とシエナは夏祭りが今も尚、行われている最中の海上都市(アクア)を後にして歩き始めたのであった。


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