第45話:あなたにご指名の依頼のうた
戻ってきたので、ギルマスにちゃんと報告しないとですよね
そんな報告のシーンから、始まりますよ
では、お楽しみください(っ'~')っ
「そうよ、これで『牛頭族が現れると未曾有の大災害』はなくなったわけ。さ、たっぷりと報酬も頂いたし、あたしらは、ホームに戻るわ。少ししたら、また普通に冒険者稼業で稼がなちゃね」
元の世界に戻ったあたし達は、ギルマスに報告に来ていた。
「まあ、確かに今回はよくやってくれたな。褒めてやる。だが、休暇と普通の冒険者は、ちょっと待った、だ」
「えええ、なんでよ。アンタのムチャぶりであたし達は、あの変な世界に渡って頑張ってきたんだよ!!ご褒美に休暇くらい認めなさいよ」
「わりいな。また、お前達のご指名クエスト依頼が来てんだよ。ギルドとしても、お前達にしか頼めない」
(なになに、絶対面倒事じゃん。そんなの引き受けてやるギリなんてないわよね。うん、ないに決まってる)
あたしは、キリッと表情を引き締める。
「そんなの引き受けてあげる義理なんて、あたし達にはないわ。ギルドが、どこかのパーティに依頼したらいいでしょ?あたしはゴメンよっ!!」
「まあなあ、俺達としても、そろそろいい加減にして欲しいぜ」
「ていうかよ、今リーダー、『あたしは』って言ったぜ」
「わたしも聞きましたあ。マリネさん、自分だけ逃げようとしてましたあ」
(ち、さすがうちのメンバーね。よく聞いてるわ)
「あらあ、言言葉のあやのアヤってヤツよ。『あたし達は』ゴメンよ!!」
「さ、これでいいでしょ?(にこ)」
「だから、そこはわりいんだがよ。他に頼めるパーティーなんか、居ねえんだわ、これが」
「なんでよ。この優秀な勇者カス様御一行様も、居るじゃない。あのパーティーに頼めばいいんだわ。とにかく、あたし達は、パース!!」
「難易度としても、アイツらじゃムリなんだよ!!だから、お前達に頼んでるんだっ!!」
(もお、いつまでこの押し問答続くのよ、めんどくさいわね)
あたしは、メンバーと視線を交わす。
「分かったわよ。話だけ聞いてあげるわ。そしたら帰って休暇よ。いいわね」
「ダメだ。話を聞いて、クエストを受注するんだ。お前達こそいいな」
「だから、話を聞くだけって言ってるでしょ?聞いて受けるかどうかは、その後の判断だわ?」
「よし、その回答で、引き受けることは決まったな。それじゃ、説明するぜ。よく聞いてな」
「だから、こちらの話も聞きなさいよっ!!いつまで経っても、話が進まないじゃないの」
「ふん、この依頼を聞けば、お前達はこのクエストを受ける以外に、選択肢はないんだよ」
ギルマスは、ゲラゲラと大笑いしていた。
それをあたし達は、シラケた目でただ眺めているだけだった。
というわけで、まあ普通に報告で終わるわけでもなく、また新たな面倒事が始まる予定調和です
マリネ姉さん、負けないで
では、また(っ'~')っ